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欧州難民問題

英仏政府、移民の子どもめぐり非難合戦 カレーのキャンプ撤去で

2016年10月28日(金)19時02分

10月28日、仏北部カレーの難民キャンプ撤去をめぐり、移民の子どもたちの処遇を非難する英国に対しフランス政府が激しく反論している。写真はカレー周辺の路上に座り込む未成年者の移民ら。27日撮影(2016年 ロイター/PASCAL ROSSIGNOL)

 英仏海峡に面した仏北部カレーの難民キャンプの撤去開始から28日で5日目を迎え、数千人の移民らがフランス各地に移る中、移民の子どもたちの処遇を非難する英国に対し、フランス政府が激しく反論した。

 英テレビのITN電子版は、英国のラッド内相がカズヌーブ仏内相に、カレーにとどまる子どもたちを適切に保護する必要性を強調したと伝えた。

 仏政府は27日、カズヌーブ内相とコス住宅・持続可能居住相が「ラッド英内相の発言に驚いた」とした上で、「英国が速やかに責任を果たし、英国への渡航を望んでいる未成年者を受け入れることを望む。それが彼らを保護する最良の方法だ」と述べた。

 難民キャンプの撤去作業が始まって以来、未成年者約1450人が同キャンプ周辺に移ったが、保護者のいない子どもがカレー周辺で路上生活していると報じられていた。

 仏政府によると、英国は274人の子どもを受け入れたという。

 カレー周辺では今週まで、トラックや列車に飛び乗るなどして英国に渡ろうとする数千人の移民らが滞在していた。

[パリ 28日 ロイター]


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