最新記事

テロ

NY爆発容疑者、父親がテロ関連で2年前に通報したがFBIは重要視せず

2016年9月21日(水)19時20分

9月20日、米連邦検察当局は、週末にニューヨーク市などで起きた爆発事件に関わった疑いで逮捕されたアハメド・カーン・ラハミ容疑者(写真)を、大量破壊兵器の使用など10件の罪で訴追した。ニュージャージー州ユニオン郡検察当局が19日提供(2016年 ロイター/Union County Prosecutor's Office/Handout via REUTERS)

 米連邦検察当局は20日、週末にニューヨーク市とニュージャージー州で起きた爆発事件に関わった疑いで逮捕されたアフガニスタン出身のアハメド・カーン・ラハミ容疑者(28)を、大量破壊兵器の使用など10件の罪で訴追した。

 検察当局によると、ラハミ容疑者はオークションサイトのイーベイで、爆弾の部品を購入し、手製の爆発装置をテストしている動画を制作。また、アフガニスタン、イラク、シリア、パレスチナで米国がムジャヒディン(イスラムの戦士)を「大量虐殺」していることに激しい怒りを記した日記が見つかったという。

 ラハミ容疑者は日記のなかで、国際武装組織アルカイダの指導者だったウサマ・ビンラディン容疑者らを称賛。ビンラディン容疑者のことを「兄弟」と呼んでいた。

 同容疑者の訴追が発表されると、ホワイトハウスのアーネスト報道官は「これは確かにテロ行為のようだ」と述べ、ホワイトハウスは同事件をテロとする見解を初めて示した。

 リンチ米司法長官も「テロ行為」として捜査を進めていることを明らかにした。

 一方、ラハミ容疑者の父親は20日、記者団に対し、息子が武装勢力と関わりがあることを心配し、2年前に米連邦捜査局(FBI)に通報していたことを明らかにした。

 FBIは2014年にラハミ容疑者を取り調べたことを認めたが、「テロとのつながり」を示す証拠は見つからなかったとしている。

[ニューヨーク 20日 ロイター]


120x28 Reuters.gif

Copyright (C) 2016トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

アマゾン、3年ぶり米ドル建て社債発行 150億ドル

ビジネス

ドイツ銀、28年にROE13%超目標 中期経営計画

ビジネス

米建設支出、8月は前月比0.2%増 7月から予想外

ビジネス

カナダCPI、10月は前年比+2.2%に鈍化 ガソ
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:世界も「老害」戦争
特集:世界も「老害」戦争
2025年11月25日号(11/18発売)

アメリカもヨーロッパも高齢化が進み、未来を担う若者が「犠牲」に

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    悪化する日中関係 悪いのは高市首相か、それとも中国か
  • 3
    「中国人が10軒前後の豪邸所有」...理想の高級住宅地「芦屋・六麓荘」でいま何が起こっているか
  • 4
    【銘柄】ソニーグループとソニーFG...分離上場で生ま…
  • 5
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 6
    山本由伸が変えた「常識」──メジャーを揺るがせた235…
  • 7
    「ゲームそのまま...」実写版『ゼルダの伝説』の撮影…
  • 8
    南京事件を描いた映画「南京写真館」を皮肉るスラン…
  • 9
    経営・管理ビザの値上げで、中国人の「日本夢」が消…
  • 10
    筋肉の正体は「ホルモン」だった...テストステロン濃…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 3
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披露目会で「情けない大失態」...「衝撃映像」がSNSで拡散
  • 4
    「死ぬかと思った...」寿司を喉につまらせた女性を前…
  • 5
    【銘柄】ソニーグループとソニーFG...分離上場で生ま…
  • 6
    【写真・動画】「全身が脳」の生物の神経系とその生態
  • 7
    筋肉の正体は「ホルモン」だった...テストステロン濃…
  • 8
    「イケメンすぎる」...飲酒運転で捕まった男性の「逮…
  • 9
    「中国人が10軒前後の豪邸所有」...理想の高級住宅地…
  • 10
    ヒトの脳に似た構造を持つ「全身が脳」の海洋生物...…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 3
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 4
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 5
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 6
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 7
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 10
    今年、記録的な数の「中国の飲食店」が進出した国
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中