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「メーガン大統領、想像できますか?」 メーガン妃の野心はホワイトハウスへ

2022年07月25日(月)19時38分
田中ゆう

国際ガールズデーでスピーチするメーガン妃 Photo via Instagram

<メーガンを知る人は、子供の頃、洗剤に関する性差別的なコマーシャルを批判するためにヒラリー・クリントンに手紙を書く勇気を持っていた少女がどれほどの野心を秘めているかを分かっている>

メーガン・マークルが常に「政治的野心を持っている」と以前報じられたことがある。2020年9月に米国で飛び交ったこの噂の真偽は定かではないが、海外雑誌のインタビューに登場し、しばしば社会問題や政治参加への意欲に言及してきた。

そして今、40歳を迎えたメーガンはこの野望の裏付けるような語調を強めた。

メーガンの目標はホワイトハウス入りだ」と確信するメディアもいる。大袈裟かもしれないが、「メーガンは大統領執務室を指して、歴史上最初の米国の女性大統領になろうとしている」と言う専門家もいる。

確かに、メーガンがこの先、カリフォルニアの別荘の庭に座って本を読み、娘のリリベットと息子アーチーの子育てを全てとする平穏な生活を送るとは信じがたい。

メーガンを知る人は、子供の頃、洗剤に関する性差別的なコマーシャルを批判するためにヒラリー・クリントンに手紙を書く勇気を持っていた少女がどれほどの野心を秘めているかを分かっている。

要するに、そんな女性が一介のプリンスの妻の立場にとどまると考えるのは不自然で、メーガンがホワイトハウスに足を踏み入れ、政治に活動の場を広げるにあたってどんな手に出るかと感心が高まるのだ。

「メーガン大統領、想像できますか?」

6月24日に米最高裁が、中絶の権利を認めた「ロー対ウェイド事件」、つまり半世紀も前に認められた判決を覆す判断を示したその2日後、ジャーナリストのジェシカ・イェリン(元CNNのホワイトハウス特派員)は、フェミニズム運動の活動家で著述家、女性の権利の擁護者の顔であるグロリア・スタイネムとメーガンをインタビュイーに抜擢した。

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女性の権利の擁護者の第一人者グロリア・スタイネム  Instagram / @gloriasteinem 

グロリア・スタイネムとメーガンという人選。メーガンが被人種差別当事者であることはさておき、グロリアに並んで女性やマイノリティを取り巻く問題について熱く語っている。話は、11月8日に行われる中間選挙に及んだ。

メーガンは此度の米最高裁の判決を「同性結婚、避妊へのアクセス、およびプライバシーに対する多くの基本的権利の将来についての合図」とし、人々はこの先の未来を示唆する氷山の一角のように感じ、恐怖を抱いていると説明した。未来を変える手段は、地方選挙から国政選挙まで、票を閉じる各個人の手に委ねられること。投票に参加する重要性を主張した。

英王室絡みのスキャンダラスな女性というイメージの強いメーガンだが、そこから脱却を図っているようにも思える。

このインタビューでのメーガンについて、保守派ジャーナリスト、リタ・パナヒはホストを務める番組内で(メーガンは)「より大きな、より良いものに向かっている」と話した。

「メーガンはホワイトハウスに入りたがっている」とし、今後さらに積極的に政治的見解を発信し、存在感を強めると予測。そしてこう締めくくった

「メーガン大統領、想像できますか?」

王室専門家のラッセル・マイヤーズも、メーガンの政界進出を濃厚視する。「ヘンリー王子とメーガンは米国に移住したことで、経済的な自由を手に入れた。英王室を逃れ本質的な自由を得たから、政治的な問題について話せる」

メーガンが自身の政治への意見を発言するようになったことは、彼女が以前報道された「政治的野心」をまだ持っている証拠だと言う。

今のところヘマはしていない

メーガンが政界で成功を掴むために、昨今の行動をどう受け止めるかという質問に対して、「メーガンは明らかに正しい人たちと肩を並べ、外した発言はしていない」と語った。

元大統領のやらかしの余波で、アメリカは混乱を極めている。「何かおかしい」アメリカの舵取りにふさわしいリーダー像は、世論の変化によって浮き彫りになってきた。

2024年の米大統領選の前哨戦とも言える、スーパー・チューズデーが11月に迫っている。日本とは違い、米国では影響力のあるセレブリティやアーティストも政治的見解を示す。政治のビッグイベントを控えすでに戦いは始まっている。


【写真】メーガン妃、ロー対ウェイド判決に私見を展開。マイノリティと女性支援に注力する近影

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