最新記事
トレンド

Z世代の45%は「酒を飲んだことがない」...アルコールを出さない「しらふバー」が「意外な目的」で人気に?

FIGHTING SPIRITS

2025年1月23日(木)14時38分
ポール・ローズ(ジャーナリスト)
ニューヨークのノンアルコール・バー「ヘケート・カフェ」

ヘケート・カフェではモクテルが人気だ HEKATE SOBER BAR

<「スパイダーマン」の参入でも話題のノンアルコール飲料業界。盛り上がりを見せる背景には衝撃的レベルの「酒離れ」が──>

※前編はこちら:「禁酒ゲーム」が新時代のトレンドに?...今年はアメリカ人の3分の1が参加「ドライ・ジャニュアリー」とは?

社交の最中に飲み物を片手に持ちたいという明らかなニーズと、質の高いノンアルコールの選択肢がないこと──この2つが17年、ヘッジファンド出身のビル・シュフェルトがジョン・ウォーカーと共同でアスレティック・ブルーイング社(Athletic Brewing)を設立したきっかけだった。

同社は今では全米ナンバーワンのノンアルコールビール製造会社だ。アウトドア派のシュフェルトは、13年にアルコールをやめている。ただし、ビールをやめたかったわけではない。



「ビールの風味、料理との相性、飲む場所の雰囲気と人付き合い......全部好きだった」と、シュフェルトは本誌に語る。「でも、とにかくアルコールという酔う成分や飲む行為と社交を切り離したかった。その瞬間、ぱっとひらめいたんだ。『なんで社交の場にアルコールがないといけないのか』とね」

ヘーゼルデン・ベティ・フォード財団のリーも同じ疑問を抱いている。

「終業後の懇親会もその他の職場のイベントも、祝賀会や催し物も、全てアルコール付きというのは、ひどく奇妙な話だ。多くの資金集めパーティーに参加する人たちは『別の何かがあればいいのに』と思うことがあると思う。人付き合いのためには、片手に何か持っていないといけないと感じている人もいる」

「彼らが社交活動に参加できると感じられる別の何か、私たちの文化の枠組みを広げる何かを取り入れる時期は既に来ているのではないかと思う」と、リーは付け加えた。「そうすれば、彼らをパーティーや懇親イベントから排除しなくて済む」

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

米肥満薬開発メッツェラ、ファイザーの100億ドル買

ワールド

米最高裁、「フードスタンプ」全額支給命令を一時差し

ワールド

アングル:国連気候会議30年、地球温暖化対策は道半

ワールド

ポートランド州兵派遣は違法、米連邦地裁が判断 政権
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:高市早苗研究
特集:高市早苗研究
2025年11月 4日/2025年11月11日号(10/28発売)

課題だらけの日本の政治・経済・外交を初の女性首相はこう変える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 2
    「遺体は原型をとどめていなかった」 韓国に憧れた2人の若者...最悪の勘違いと、残酷すぎた結末
  • 3
    「路上でセクハラ」...メキシコ・シェインバウム大統領にキスを迫る男性を捉えた「衝撃映像」に広がる波紋
  • 4
    「座席に体が収まらない...」飛行機で嘆く「身長216c…
  • 5
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 6
    クマと遭遇したら何をすべきか――北海道80年の記録が…
  • 7
    『プレデター: バッドランド』は良作?駄作?...批評…
  • 8
    【銘柄】元・東芝のキオクシアHD...生成AIで急上昇し…
  • 9
    なぜユダヤ系住民の約半数まで、マムダニ氏を支持し…
  • 10
    長時間フライトでこれは地獄...前に座る女性の「あり…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎の存在」がSNSで話題に、その正体とは?
  • 3
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 4
    9歳女児が行方不明...失踪直前、防犯カメラに映った…
  • 5
    「日本のあの観光地」が世界2位...エクスペディア「…
  • 6
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 7
    だまされやすい詐欺メールTOP3を専門家が解説
  • 8
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 9
    「遺体は原型をとどめていなかった」 韓国に憧れた2…
  • 10
    虹に「極限まで近づく」とどう見える?...小型機パイ…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 5
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 6
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になり…
  • 7
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 8
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
  • 9
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 10
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中