最新記事
米経済

勝利見越した「トランプトレード」見られるが、米大統領選「どちらが勝っても短期的にリスク」

2024年11月3日(日)17時20分
ニューヨーク証券取引所

米株式市場は今週、大統領選と連邦公開市場委員会(FOMC)という2大イベントを迎える。 写真は10月にニューヨーク証券取引所で撮影(2024年 ロイター/Brendan McDermid)

米株式市場は今週、大統領選と連邦公開市場委員会(FOMC)という2大イベントを迎える。

5日の大統領選を巡っては、トランプ前大統領の勝利を見越した「トランプトレード」を背景にドル高、米国債下落、ビットコイン上昇といった値動きも見られるが、世論調査ではトランプ氏とハリス副大統領の接戦が続いており、一部の市場関係者は大統領選でどのような結果が出てもボラティリティーが上昇すると見込んでいる。

グリーンウッド・キャピタルのウォルター・トッド最高投資責任者は「どちらが勝利しても短期的にリスクがありそうだ」と指摘。トランプ氏が勝利すれば「事実で売る」のパターンでトランプトレードに利益確定の売りが出る一方、ハリス氏が勝てばトランプトレードが一斉に巻き戻されるリスクがあると述べた。

大統領選と同時に議会選も実施されるため、議会選の結果を受けて政治が中・長期的に市場にどう影響するか、投資家の間でさまざまな思惑が浮上するとみられる。

例えば、トランプ氏が規制緩和を進めるとの見方が強まれば、銀行が恩恵を受ける可能性があるが、関税が引き上げられれば国内で事業を展開する中小企業の追い風になる一方、市場全体のボラティリティーが高まるリスクがある。

アナリストによると、ハリス氏が勝利した場合、クリーンエネルギー政策を積極的に進めるとの見方で太陽光発電など再生可能エネルギー関連銘柄が値上がりすることが考えられる。

ビジネス
「個人的な欲望」から誕生した大人気店の秘密...平野紗季子が明かす「愛されるブランド」の作り方
あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

EU・仏・独が米国非難、元欧州委員らへのビザ発給禁

ワールド

ウクライナ和平の米提案をプーチン氏に説明、近く立場

ワールド

パキスタン国際航空、地元企業連合が落札 来年4月か

ビジネス

中国、外資優遇の対象拡大 先進製造業やハイテクなど
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:ISSUES 2026
特集:ISSUES 2026
2025年12月30日/2026年1月 6日号(12/23発売)

トランプの黄昏/中国AI/米なきアジア安全保障/核使用の現実味......世界の論点とキーパーソン

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    批評家たちが選ぶ「2025年最高の映画」TOP10...満足度100%の作品も、アジア作品が大躍進
  • 2
    素粒子では「宇宙の根源」に迫れない...理論物理学者・野村泰紀に聞いた「ファンダメンタルなもの」への情熱
  • 3
    ジョンベネ・ラムジー殺害事件に新展開 父「これまでで最も希望が持てる」
  • 4
    「食べ方の新方式」老化を防ぐなら、食前にキャベツ…
  • 5
    【過労ルポ】70代の警備員も「日本の日常」...賃金低…
  • 6
    待望の『アバター』3作目は良作?駄作?...人気シリ…
  • 7
    ゴキブリが大量発生、カニやロブスターが減少...観測…
  • 8
    12歳の娘の「初潮パーティー」を阻止した父親の投稿…
  • 9
    ノルウェーの海岸で金属探知機が掘り当てた、1200年…
  • 10
    「何度でも見ちゃう...」ビリー・アイリッシュ、自身…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入ともに拡大する「持続可能な」貿易促進へ
  • 3
    「食べ方の新方式」老化を防ぐなら、食前にキャベツよりコンビニで買えるコレ
  • 4
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切…
  • 5
    「最低だ」「ひど過ぎる」...マクドナルドが公開した…
  • 6
    【過労ルポ】70代の警備員も「日本の日常」...賃金低…
  • 7
    自国で好き勝手していた「元独裁者」の哀れすぎる末…
  • 8
    待望の『アバター』3作目は良作?駄作?...人気シリ…
  • 9
    空中でバラバラに...ロシア軍の大型輸送機「An-22」…
  • 10
    【実話】学校の管理教育を批判し、生徒のため校則を…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 4
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 5
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 6
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入と…
  • 7
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
  • 8
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出…
  • 9
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」…
  • 10
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中