最新記事

投資

仮想通貨投資家、イーロン・マスクに34億円求め提訴 「マルチまがいで価格吊り上げ」と非難

2022年6月17日(金)10時36分
イーロン・マスクとドージコイン

米電気自動車(EV)大手テスラ最高経営責任者(CEO)のイーロン・マスク氏が6月16日、暗号資産(仮想通貨)ドージコインの投資家から2580億ドルの支払いを求める訴えを起こされた(2022年 ロイター/Dado Ruvic/Illustration)

米電気自動車(EV)大手テスラ最高経営責任者(CEO)のイーロン・マスク氏が16日、暗号資産(仮想通貨)ドージコインの投資家から2580億ドルの支払いを求める訴えを起こされた。原告側はマスク氏が「マルチまがいのやり方」でドージコインの価格を不当につり上げたと非難している。

ニューヨーク州南部地区連邦地裁にマスク氏を提訴したのは、ドージコイン投資家のケース・ジョンソン氏。訴状には「被告は2019年以降、ドージコインに本来的な価値がないと知りながら、取引を推奨してもうけを得た。マスク氏は世界一の富豪という地位を利用して、個人的利益や楽しみ、注目を浴びるために『ドージコインのマルチ商法』を運営し、操作した」と記されている。

ジョンソン氏は、ドージコインの昨年5月の最高値からの下落に伴う損失を860億ドルと算定した上で、その3倍の賠償金を要求したい考えだ。またマスク氏と同氏が経営する企業によるドージコインの取引推奨の禁止、およびドージコインは連邦とニューヨーク州の法律の下では賭博だと裁判所が宣言することも要請している。

ドージコインの昨年5月の価格は約0.74ドルで、16日はわずか0.058ドル前後だった。この仮想通貨を巡っては、ウォーレン・バフェット氏やビル・ゲイツ氏などからも価値があるのか疑問だとの声が出ていた。

マスク氏の弁護士にコメントを求めたが、回答はなかった。

[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2022トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

日産が追浜工場の生産終了へ、湘南への委託も 今後の

ビジネス

リオ・ティント、鉄鉱石部門トップのトロット氏がCE

ワールド

トランプ氏「英は米のために戦うが、EUは疑問」 通

ワールド

米大統領が兵器提供でのモスクワ攻撃言及、4日のウク
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:AIの6原則
特集:AIの6原則
2025年7月22日号(7/15発売)

加速度的に普及する人工知能に見えた「限界」。仕事・学習で最適化する6つのルールとは?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    真っ赤に染まった夜空...ロシア軍の「ドローン700機」に襲撃されたキーウ、大爆発の瞬間を捉えた「衝撃映像」
  • 2
    「史上最も高価な昼寝」ウィンブルドン屈指の熱戦中にまさかの居眠り...その姿がばっちり撮られた大物セレブとは?
  • 3
    日本より危険な中国の不動産バブル崩壊...目先の成長だけ追い求め「失われた数百年」到来か?
  • 4
    どの学部の卒業生が「最も稼いでいる」のか? 学位別…
  • 5
    エリザベス女王が「うまくいっていない」と心配して…
  • 6
    「お腹が空いていたんだね...」 野良の子ネコの「首…
  • 7
    【クイズ】次のうち、生物学的に「本当に存在する」…
  • 8
    「このお菓子、子どもに本当に大丈夫?」──食品添加…
  • 9
    「ベンチプレス信者は損している」...プッシュアップ…
  • 10
    イギリスの鉄道、東京メトロが運営したらどうなる?
  • 1
    「ベンチプレス信者は損している」...プッシュアップを極めれば、筋トレは「ほぼ完成」する
  • 2
    「弟ができた!」ゴールデンレトリバーの初対面に、ネットが感動の渦
  • 3
    「お腹が空いていたんだね...」 野良の子ネコの「首」に予想外のものが...救出劇が話題
  • 4
    千葉県の元市長、「年収3倍」等に惹かれ、国政に打っ…
  • 5
    日本企業の「夢の電池」技術を中国スパイが流出...AP…
  • 6
    どの学部の卒業生が「最も稼いでいる」のか? 学位別…
  • 7
    イギリスの鉄道、東京メトロが運営したらどうなる?
  • 8
    エリザベス女王が「うまくいっていない」と心配して…
  • 9
    完璧な「節約ディズニーランド」...3歳の娘の夢を「…
  • 10
    トランプ関税と財政の無茶ぶりに投資家もうんざり、…
  • 1
    「コーヒーを吹き出すかと...」ディズニーランドの朝食が「高額すぎる」とSNSで大炎上、その「衝撃の値段」とは?
  • 2
    「あまりに愚か...」国立公園で注意を無視して「予測不能な大型動物」に近づく幼児連れ 「ショッキング」と映像が話題に
  • 3
    10歳少女がサメに襲われ、手をほぼ食いちぎられる事故...「緊迫の救護シーン」を警官が記録
  • 4
    JA・卸売業者が黒幕説は「完全な誤解」...進次郎の「…
  • 5
    ディズニー・クルーズラインで「子供が海に転落」...…
  • 6
    気温40℃、空港の「暑さ」も原因に?...元パイロット…
  • 7
    燃え盛るロシアの「黒海艦隊」...ウクライナの攻撃で…
  • 8
    「小麦はもう利益を生まない」アメリカで農家が次々…
  • 9
    イランを奇襲した米B2ステルス機の謎...搭乗した専門…
  • 10
    「うちの赤ちゃんは一人じゃない」母親がカメラ越し…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中