ニュース速報

ワールド

金正恩氏、ミサイル増産を指示 米韓は軍事演習発表

2023年08月14日(月)14時17分

 北朝鮮国営の朝鮮中央通信(KCNA)は8月14日、金正恩朝鮮労働党総書記(写真)が先週、戦術ミサイル生産工場など複数の主要軍需工場を視察したと報じた。KCNAに提供された資料写真(2023年 ロイター)

[ソウル 14日 ロイター] - 北朝鮮国営の朝鮮中央通信(KCNA)は14日、金正恩朝鮮労働党総書記が11、12日に主要軍需工場を視察し、「圧倒的な軍事力」を確保して戦争に備えるためミサイル増産を指示したと報じた。

金氏が視察したのは戦術ミサイルやミサイル発射台、装甲車、砲弾を生産する工場。

拡大・強化された軍前線部隊のニーズに対応するためミサイル生産能力を「飛躍的に向上させる重要な目標」に言及し、「戦争準備の質的レベルは軍需産業の発展にかかっており、わが軍の戦争準備を加速させる上で工場が大きな責任を担っている」と述べた。

他の工場では装甲戦闘車両に自ら乗ったほか、大口径多連装ロケット砲の生産ライン近代化に向けた最近の前進を称賛。前線の砲兵部隊を増強するためそうしたロケットの飛躍的増産が急務だとし、「わが軍は圧倒的な軍事力と、いつどのような戦争にも対応できる強固な即応態勢を完全に確保しなければならない」と述べた。

同氏は今月初めにも主要軍需工場を視察し、生産能力増強を指示していた。

こうした中、米韓は14日、夏季合同軍事演習を21─31日に実施すると発表した。北朝鮮による核・ミサイルの脅威への対応能力を高める。

韓国軍合同参謀本部によると、今年の演習は米韓両軍に加えて国連軍に参加する一部の国から数万人の兵士を動員して約30の野外機動訓練を実施し、過去最大規模となる見通し。

同参謀本部の報道官は記者会見で「演習は有事の際の強固な統合防衛態勢を維持するために不可欠であり、増大する北朝鮮の軍事的脅威に対応する上で絶対に必要だ」と述べた。

米国は北朝鮮がロシアに対しウクライナ戦争向けの武器を提供しているとも非難している。北朝鮮とロシアはいかなる武器取引も否定している。

ロイター
Copyright (C) 2023 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

スイス中銀、ゼロ金利を維持 米関税引き下げで経済見

ワールド

ノーベル平和賞のマチャド氏、「ベネズエラに賞持ち帰

ワールド

ドイツ経済、低成長続く見通し 財政拡大でも勢い限定

ビジネス

IEA 、来年の石油供給過剰の予測を下方修正
MAGAZINE
特集:ジョン・レノン暗殺の真実
特集:ジョン・レノン暗殺の真実
2025年12月16日号(12/ 9発売)

45年前、「20世紀のアイコン」に銃弾を浴びせた男が日本人ジャーナリストに刑務所で語った動機とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    中国軍機の「レーダー照射」は敵対的と、元イタリア空軍の専門家。NATO軍のプロフェッショナルな対応と大違い
  • 2
    トランプの面目丸つぶれ...タイ・カンボジアで戦線拡大、そもそもの「停戦合意」の効果にも疑問符
  • 3
    「何これ」「気持ち悪い」ソファの下で繁殖する「謎の物体」の姿にSNS震撼...驚くべき「正体」とは?
  • 4
    死者は900人超、被災者は数百万人...アジア各地を襲…
  • 5
    【クイズ】アジアで唯一...「世界の観光都市ランキン…
  • 6
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 7
    人手不足で広がり始めた、非正規から正規雇用へのキ…
  • 8
    「正直すぎる」「私もそうだった...」初めて牡蠣を食…
  • 9
    「安全装置は全て破壊されていた...」監視役を失った…
  • 10
    イギリスは「監視」、日本は「記録」...防犯カメラの…
  • 1
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 2
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価に与える影響と、サンリオ自社株買いの狙い
  • 3
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だから日本では解決が遠い
  • 4
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」…
  • 5
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺…
  • 6
    キャサリン妃を睨む「嫉妬の目」の主はメーガン妃...…
  • 7
    中国軍機の「レーダー照射」は敵対的と、元イタリア…
  • 8
    ホテルの部屋に残っていた「嫌すぎる行為」の証拠...…
  • 9
    戦争中に青年期を過ごした世代の男性は、終戦時56%…
  • 10
    【クイズ】アルコール依存症の人の割合が「最も高い…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 3
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 4
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 5
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 6
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 7
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 8
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 9
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 10
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中