ニュース速報

ワールド

ウクライナ東部最後の要衝巡り戦闘激化、陥落の可能性も

2022年07月03日(日)13時30分

 ウクライナ大統領府のアレストビッチ顧問は、東部ルガンスク州の最後の要衝リシチャンスクを巡る戦闘が週末に激化する中、同市が陥落する可能性を排除しなかった。写真はルガンスク州セベロドネツクのアゾフ化学工場。6月撮影(2022年 ロイター/Oleksandr Ratushniak)

[キーウ/KONSTYANTYNIVKA(ウクライナ) 3日 ロイター] - ウクライナ大統領府のアレストビッチ顧問は、東部ルガンスク州の最後の要衝リシチャンスクを巡る戦闘が週末に激化する中、同市が陥落する可能性を排除しなかった。

ロシア軍は先月、ドネツ川を挟んで対岸に位置する都市セベロドネツクを制圧した。

親ロシア派勢力「ルガンスク人民共和国」の関係者はロシアのテレビ局に対し「リシチャンスクを支配下に置いた」と語った。その上で「まだ解放はされていない」とも述べた。

ロシアのメディアは、リシチャンスクで親ロシア派兵士らが旗を振り歓声を上げている映像を流したが、ウクライナ国家親衛隊の報道官は、同市は依然としてウクライナ軍が支配していると言明。「現在、リシチャンスク市付近で激しい戦闘が行われているが、まだ包囲されていない」と語った。

アレストビッチ顧問は、ロシア軍がドネツ川を渡り北から同市に接近しているとし「これはまさに脅威だ。いかなる結果も排除しない。一両日中に事態はより明確になるだろう」と述べた。

2日にはウクライナ南部の黒海に面した港湾都市オデーサ(オデッサ)に隣接するミコライウ市でも大規模な爆発が起きたと市長が明らかにした。

爆発の原因は現時点では明らかになっていないが、ロシアは軍の司令部を攻撃したと発表している。

ウクライナのゼレンスキー大統領は2日のテレビ演説で、勝利への道は「非常に困難」だが、ウクライナの人々は「侵略者」に損害を与えるべく、決意を維持する必要があると呼びかけた。

ロイター
Copyright (C) 2022 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

仏ルーブル美術館強盗、さらに4人を逮捕 宝飾品は依

ビジネス

米財政赤字、10月は2840億ドルに拡大 関税収入

ワールド

米ホワイトハウス、パテルFBI長官解任報道を否定 

ワールド

ゼレンスキー氏「米国の和平案推し進める用意」、 欧
MAGAZINE
特集:ガザの叫びを聞け
特集:ガザの叫びを聞け
2025年12月 2日号(11/26発売)

「天井なき監獄」を生きるパレスチナ自治区ガザの若者たちが世界に向けて発信した10年の記録

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるようになる!筋トレよりもずっと効果的な「たった30秒の体操」〈注目記事〉
  • 2
    【銘柄】イオンの株価が2倍に。かつての優待株はなぜ成長株へ転生できたのか
  • 3
    老後資金は「ためる」より「使う」へ──50代からの後悔しない人生後半のマネープラン
  • 4
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 5
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 6
    放置されていた、恐竜の「ゲロ」の化石...そこに眠っ…
  • 7
    マムダニの次は「この男」?...イケメンすぎる「ケネ…
  • 8
    AIの浸透で「ブルーカラー」の賃金が上がり、「ホワ…
  • 9
    使っていたら変更を! 「使用頻度の高いパスワード」…
  • 10
    トランプの脅威から祖国を守るため、「環境派」の顔…
  • 1
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 2
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判殺到、そもそも「実写化が早すぎる」との声も
  • 3
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるようになる!筋トレよりもずっと効果的な「たった30秒の体操」〈注目記事〉
  • 4
    ポルノ依存症になるメカニズムが判明! 絶対やって…
  • 5
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 6
    マムダニの次は「この男」?...イケメンすぎる「ケネ…
  • 7
    AIの浸透で「ブルーカラー」の賃金が上がり、「ホワ…
  • 8
    「まじかよ...」母親にヘアカットを頼んだ25歳女性、…
  • 9
    海外の空港でトイレに入った女性が見た、驚きの「ナ…
  • 10
    【銘柄】イオンの株価が2倍に。かつての優待株はなぜ…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 3
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 4
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 5
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 6
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 7
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦…
  • 8
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 9
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 10
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中