ニュース速報

ワールド

日鉄が特許侵害でトヨタを提訴、電動車の製造販売差し止め申し立て

2021年10月15日(金)01時55分

 10月14日、 日本製鉄はトヨタ自動車と中国の宝山鋼鉄を特許侵害で東京地裁に提訴したと発表した。写真は日本製鉄のロゴ。都内で2019年3月撮影(2021年 ロイター/Yuka Obayashi)

[東京/ロンドン 14日 ロイター] - 日本製鉄は14日、トヨタ自動車と中国鉄鋼大手の宝山鋼鉄を特許侵害で東京地裁に提訴したと発表した。両社にそれぞれ200億円の損害賠償を求めている。電動車に使われる「無方向性電磁鋼板」に関する日鉄の特許を侵害したとし、トヨタには同製品を使用した電動車の製造販売の差し止め仮処分も申し立てた。

日鉄は、それぞれと協議をしてきたが、問題の解決に至らなかったとしている。宝山鋼鉄については無方向性電磁鋼板の特許を侵害し、トヨタについては対象となる無方向性電磁鋼板を使用した電動車が特許を侵害していると判断した。自動車メーカーを特許侵害で提訴するのは初めて。

無方向性電磁鋼板はエネルギーロスの少ない省エネ商品で、ハイブリッド車や電気自動車などの電動車のモーターに使われている。日鉄は「カーボンニュートラルにとって大事なキーとなる技術。当社にとっても重要な技術」(広報センター)と位置付けている。市場シェアは、営業戦略にかかわるとしてコメントを控えた。

トヨタは「材料メーカー同士で協議すべき事案であると認識しており、大変遺憾」とのコメントを発表した。取引にあたり特許抵触がないことを材料メーカー側に確認しており、今回の電磁鋼鈑も、取引締結前に他社の特許侵害がないことを製造元に確認の上で契約しているとした。

日鉄は、差し止めの対象となる電動車の車種と台数を明らかにしていない。トヨタも対象車種と台数の公表を控えたが、同社幹部は、宝山鋼鉄製の電磁鋼板を使用する車の割合は「そうは多くない」と話しており、今後も対象車種の製造販売を続ける。トヨタは2020年に国内で電動車を約53万台販売した。

宝山鋼鉄は14日、特許を侵害しているとの日鉄の主張を否定。規則を厳密に順守しており、訴訟には積極的に対応するとしたほか、自社の権利と利益を守るとした。

ロイター
Copyright (C) 2021 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

再送-米政府、海上停滞中のイラン産原油売却を容認 

ワールド

米国防総省、パランティアのAIを指揮統制システムに

ビジネス

米ユナイテッド航空 、秋まで運航便5%削減 中東情

ワールド

米、イラン戦争の目標達成に近づく=トランプ氏
MAGAZINE
特集:イラン革命防衛隊
特集:イラン革命防衛隊
2026年3月24日号(3/17発売)

イスラム神権国家を裏からコントロールする謎の軍隊の歴史と知られざる実力

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    メーガン妃、娘リリベット王女との「お手伝い姿」公開...母としての素顔に反響
  • 2
    「マツダ・日産・スバル」が大ピンチ?...オーストラリアの「NVES規制」をトヨタが切り抜けられた理由
  • 3
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え時の装いが話題――「ファッション外交」に注目
  • 4
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する…
  • 5
    韓国製ミサイル天弓-II、イラン戦争で96%迎撃の衝撃 …
  • 6
    第6回大会を終えて曲がり角に来たWBC
  • 7
    「嘘でしょ!」空港で「まさかの持ち物」を武器と勘…
  • 8
    将来のアルツハイマー病を予言する「4種の先行疾患」…
  • 9
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が…
  • 10
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...…
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期スペイン女王は空軍で訓練中、問われる「軍を知る君主」
  • 3
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が発生し既に死者も、感染源は「ナイトクラブ」
  • 4
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え…
  • 5
    第6回大会を終えて曲がり角に来たWBC
  • 6
    米軍も防ぎきれないイランのドローン攻撃──イラン製…
  • 7
    メーガン妃、娘リリベット王女との「お手伝い姿」公…
  • 8
    【衛星画像】イラン情勢緊迫、米強襲揚陸艦「トリポ…
  • 9
    ズボンを穿き忘れてる! 米セレブ、下を穿かず「目の…
  • 10
    韓国製ミサイル天弓-II、イラン戦争で96%迎撃の衝撃 …
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 3
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...撮影はパパ
  • 4
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期ス…
  • 5
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからく…
  • 6
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医…
  • 7
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が…
  • 8
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え…
  • 9
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」…
  • 10
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中