ニュース速報

ワールド

J&Jワクチン「有効で安全」、FDAスタッフ報告 承認へ前進

2021年02月25日(木)00時27分

2月24日、米食品医薬品局(FDA)は米ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)が開発した新型コロナウイルスワクチンについて、安全かつ有効であることが臨床試験から示されたとするスタッフ報告書を発表した。米国で近く緊急使用が承認される可能性が出てきた。写真は2月9日撮影(2021年 ロイター/Dado Ruvic)

[24日 ロイター] - 米食品医薬品局(FDA)は24日、米ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)が開発した新型コロナウイルスワクチンについて、安全かつ有効であることが臨床試験から示されたとするスタッフ報告書を発表した。米国で近く緊急使用が承認される可能性が出てきた。

J&JがFDAに提出したデータによると、世界的に行われた大規模臨床試験(治験)でワクチンの有効性は66%だった。

有効性は地域別で異なり、米国で72%だった半面、変異株が広がっている中南米や南アフリカではそれぞれ66%、57%だったが、重症化予防では85%の効果が確認された。

また、無症状の新型コロナ感染の防止でも88%の効果があったことが示された。

ワクチンの効果は接種から少なくとも14日後に現れるという。

また、治験では3人に深刻な副作用が出たものの、FDAはワクチンの安全性を巡り特定の疑問を呈するものではないという認識を示した。

一般的に報告された副作用は注射をした部分の痛みや頭痛、疲労感、筋肉痛。発熱の症状が出たのは9%で、高熱は0.2%だった。また、被験者の1人が心膜炎を発症。ワクチンによって引き起こされた可能性があるという。

J&Jのワクチンは、ファイザー製やモデルナ製とは異なり、1回の接種で済み、冷凍保存の必要がない。

FDA諮問委員会は26日、同ワクチンの緊急使用承認を提言するか協議する。

ロイター
Copyright (C) 2021 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

歳出最大122.3兆円で最終調整、新規国債は29.

ワールド

トランプ政権、元欧州委員ら5人のビザ発給禁止 「検

ワールド

米連邦地裁、H─1Bビザ巡る商工会議所の訴え退ける

ワールド

米東部の高齢者施設で爆発、2人死亡 ガス漏れか
MAGAZINE
特集:ISSUES 2026
特集:ISSUES 2026
2025年12月30日/2026年1月 6日号(12/23発売)

トランプの黄昏/中国AI/米なきアジア安全保障/核使用の現実味......世界の論点とキーパーソン

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    素粒子では「宇宙の根源」に迫れない...理論物理学者・野村泰紀に聞いた「ファンダメンタルなもの」への情熱
  • 2
    【過労ルポ】70代の警備員も「日本の日常」...賃金低く、健康不安もあるのに働く高齢者たち
  • 3
    「食べ方の新方式」老化を防ぐなら、食前にキャベツよりコンビニで買えるコレ
  • 4
    ジョンベネ・ラムジー殺害事件に新展開 父「これま…
  • 5
    待望の『アバター』3作目は良作?駄作?...人気シリ…
  • 6
    12歳の娘の「初潮パーティー」を阻止した父親の投稿…
  • 7
    「何度でも見ちゃう...」ビリー・アイリッシュ、自身…
  • 8
    「個人的な欲望」から誕生した大人気店の秘密...平野…
  • 9
    なぜ人は「過去の失敗」ばかり覚えているのか?――老…
  • 10
    楽しい自撮り動画から一転...女性が「凶暴な大型動物…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入ともに拡大する「持続可能な」貿易促進へ
  • 3
    「食べ方の新方式」老化を防ぐなら、食前にキャベツよりコンビニで買えるコレ
  • 4
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切…
  • 5
    「最低だ」「ひど過ぎる」...マクドナルドが公開した…
  • 6
    【過労ルポ】70代の警備員も「日本の日常」...賃金低…
  • 7
    自国で好き勝手していた「元独裁者」の哀れすぎる末…
  • 8
    待望の『アバター』3作目は良作?駄作?...人気シリ…
  • 9
    空中でバラバラに...ロシア軍の大型輸送機「An-22」…
  • 10
    【実話】学校の管理教育を批判し、生徒のため校則を…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 4
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 5
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 6
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入と…
  • 7
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
  • 8
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出…
  • 9
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」…
  • 10
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中