ニュース速報

ワールド

中英関係、今度は報道機関巡りさらに悪化 BBCやり玉に

2021年02月06日(土)01時23分

中国の当局者やソーシャルメディアは5日、英公共放送のBBCをやり玉に挙げた。写真は、BBCのロゴが示されている閉鎖された施設。英ボアハムウッドで2020年3月18日に撮影。(2021年 ロイター/Paul Childs)

[北京 5日 ロイター] - 中国政府による香港の民主派弾圧などを背景に中国と英国の関係が悪化する中、今度は報道機関を巡って緊張がさらに高まった。中国の当局者やソーシャルメディアは5日、英公共放送のBBCをやり玉に挙げた。前日には英国のメディア規制当局が中国国際テレビ(CGTN)の放送免許を取り消していた。

英メディア規制当局である英放送通信庁(Ofcom)は4日、中国国営中央テレビ(CCTV)の英語版姉妹チャンネルであるCGTNの放送免許を取り消したと発表。調査の結果、中国共産党が番組の最終的な編集権を握っていることが結論付けられ、英放送法に反すると説明した。

中国は即時に反発。Ofcomの発表から数分後、BBCによる新型コロナウイルスを巡る報道を「フェイク(偽)ニュース」と主張し、BBCに対し「厳重抗議」を行い、公に謝罪するよう求めたと発表した。

中国外務省は、1月29日に放映された新型コロナに関する報道について、BBCが「パンデミック(世界的大流行)と政治を結び付け、中国による隠蔽説を蒸し返した」と不満を表明した。

これに対してBBCは報道は公平で不偏だとしている。

中国共産党系タブロイド紙「環球時報」の胡錫進編集長はツイッターで、「私はBBCが米英の情報機関に扇動されていると強く疑っている。BBCは西側の中国に対する世論戦争のとりでとなっている」と主張した。

中国のソーシャルメディア「微博(ウェイボ)」では5日、外務省のBBC批判がトップトレンド入り。

同省の趙立堅報道官は「BBCは『口の悪い放送協会(Bad-mouthing Broadcasting Corporation)』になるべきではない」とツイート。BBCの正式名称は英国放送協会(British Broadcasting Corporation)だ。

ジョンソン英首相の報道官は、中国の批判が妥当かとの質問には触れず、「英国は国際的にメディアの自由を推進し、民主主義と人権を擁護することにコミットしている」とコメントした。

BBCは大半の主要な西側報道機関と同様、中国で放送をブロックされている。

一部ではCGTNの放送免許取り消しに対抗してBBCを追放するよう呼び掛けられている。

BBCを巡っては、新疆ウイグル自治区を巡る3日の報道でも批判を受けている。報道によると、同自治区のウイグル族といったイスラム教徒向けの収容施設にいる女性がレイプや拷問にさらされている。

中国外務省は報道について、事実に基づいていないと指摘。5日付の環球時報は論説で、「(BBCは)ジャーナリストとしての倫理観に深刻に反した」とした。

*内容を追加します。

ロイター
Copyright (C) 2021 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

米、嵐で16万戸超が停電・数千便が欠航 異常な低温

ワールド

市場の投機的、異常な動きには打つべき手を打っていく

ワールド

米ミネアポリスで連邦捜査官が市民射殺 移民取り締ま

ワールド

米ロとウクライナの高官協議終了、2月1日に再協議へ
MAGAZINE
特集:「外国人問題」徹底研究
特集:「外国人問題」徹底研究
2026年1月27日号(1/20発売)

日本の「外国人問題」は事実か錯誤か? 7つの争点を国際比較で大激論

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡張に新たな対抗手段
  • 2
    データが示す、中国の「絶望的な」人口動態...現実味を帯びる「超高齢化」による「中国社会崩壊」
  • 3
    麻薬中毒が「アメリカ文化」...グリーンランド人が投稿したアメリカを嘲笑する動画にネット爆笑
  • 4
    40代からは「積立の考え方」を変えるべき理由──資産…
  • 5
    ニュージーランドの深海に棲む、300年以上生きている…
  • 6
    サーモンとマグロは要注意...輸入魚に潜む「永遠の化…
  • 7
    防衛省が「新SSM」の映像を公開、ノルウェー・コング…
  • 8
    ラブロフ、グリーンランドは‌デンマーク​の「自然な…
  • 9
    「楽園のようだった」移住生活が一転...購入価格より…
  • 10
    「これは違法レベル...」飛行機で「史上最悪のマナー…
  • 1
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡張に新たな対抗手段
  • 2
    防衛省が「新SSM」の映像を公開、ノルウェー・コングスベルグ社のNSMにも似ているが...
  • 3
    データが示す、中国の「絶望的な」人口動態...現実味を帯びる「超高齢化」による「中国社会崩壊」
  • 4
    ラブロフ、グリーンランドは‌デンマーク​の「自然な…
  • 5
    【銘柄】「古河機械金属」の株価が上昇中...中国のレ…
  • 6
    ニュージーランドの深海に棲む、300年以上生きている…
  • 7
    完全に「ホクロ」かと...医師も見逃した「皮膚がん」…
  • 8
    ピラミッドよりも昔なのに...湖底で見つかった古代の…
  • 9
    韓国が「モンスター」ミサイルを実戦配備 北朝鮮の…
  • 10
    麻薬中毒が「アメリカ文化」...グリーンランド人が投…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 2
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 3
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 4
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した─…
  • 5
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 6
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【202…
  • 7
    「腸が弱ると全身が乱れる」...消化器専門医がすすめ…
  • 8
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」は…
  • 9
    前進するロシア、忍び寄る限界...勝者に見えるプーチ…
  • 10
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中