ニュース速報

ワールド

マレーシア中銀、政策金利据え置き 感染状況注視

2021年01月20日(水)20時38分

[クアラルンプール 20日 ロイター] - マレーシア中央銀行は20日、予想に反して政策金利を過去最低の1.75%に据え置いた。現在の金融政策スタンスは「適切かつ緩和的」との認識を示した。

ロイター調査では、エコノミスト15人のうち5人が据え置きを予想したもの、大半は利下げを予想していた。

マレーシア経済は昨年、新型コロナウイルス流行で10年ぶりにリセッション(景気後退)に陥った。第3・四半期には行動規制緩和で回復の兆しがみられたものの、政府は今月再び規制を導入した。

中銀は2021年について声明で「目先の成長はコロナ規制の影響を受けるものの、昨年ほど深刻にはならない」として、第2・四半期以降は成長が軌道に乗るとの見通しを示した。

ただ、全体の見通しは引き続き感染再拡大やワクチン接種の遅れなどの「下押しリスク」に左右されると警戒感を示した。

「持続可能な」景気回復に向け政策を「適切に」活用する考えも明確にした。

また別の声明では、金融機関が準備預金に国債を活用する期限を5月31日から来年の12月31日まで延長することも発表した。

政府は13日から首都と5州に14日間のロックダウン(都市封鎖)を導入した。またムヒディン首相は、150億リンギ(37億1000万ドル)相当の追加経済対策を策定する方針を明らかにした。

キャピタル・エコノミクスのエコノミスト、アレックス・ホルムズ氏は、現在導入されているロックダウンは、主要産業の操業を認めているため、経済への打撃はある程度抑えられるだろうが、目先の見通しは暗く、次回3月の会合で25bpの利下げがあるとみている。

*内容を追加しました。

ロイター
Copyright (C) 2021 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

米主要空港で数千便が遅延、欠航増加 政府閉鎖の影響

ビジネス

中国10月PPI下落縮小、CPI上昇に転換 デフレ

ワールド

南アG20サミット、「米政府関係者出席せず」 トラ

ワールド

フィリピン、大型台風26号接近で10万人避難 30
MAGAZINE
特集:高市早苗研究
特集:高市早苗研究
2025年11月 4日/2025年11月11日号(10/28発売)

課題だらけの日本の政治・経済・外交を初の女性首相はこう変える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 2
    「座席に体が収まらない...」飛行機で嘆く「身長216cmの男性」、前の席の女性が取った「まさかの行動」に称賛の声
  • 3
    『プレデター: バッドランド』は良作?駄作?...批評家たちのレビューは「一方に傾いている」
  • 4
    筋肉を鍛えるのは「食事法」ではなく「規則」だった.…
  • 5
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 6
    「路上でセクハラ」...メキシコ・シェインバウム大統…
  • 7
    ドジャースの「救世主」となったロハスの「渾身の一…
  • 8
    クマと遭遇したら何をすべきか――北海道80年の記録が…
  • 9
    レイ・ダリオが語る「米国経済の危険な構造」:生産…
  • 10
    「非人間的な人形」...数十回の整形手術を公表し、「…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎の存在」がSNSで話題に、その正体とは?
  • 3
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 4
    9歳女児が行方不明...失踪直前、防犯カメラに映った…
  • 5
    「日本のあの観光地」が世界2位...エクスペディア「…
  • 6
    「座席に体が収まらない...」飛行機で嘆く「身長216c…
  • 7
    「遺体は原型をとどめていなかった」 韓国に憧れた2…
  • 8
    『プレデター: バッドランド』は良作?駄作?...批評…
  • 9
    虹に「極限まで近づく」とどう見える?...小型機パイ…
  • 10
    「路上でセクハラ」...メキシコ・シェインバウム大統…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 5
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 6
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 7
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 8
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
  • 9
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
  • 10
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中