ニュース速報

ワールド

米国務長官候補、対中政策の重要性強調 「超党派の強力な基盤」

2021年01月20日(水)12時04分

 1月19日 バイデン次期米大統領が国務長官に指名したブリンケン元国務副長官は上院外交委員会で開かれた指名承認公聴会で、米国にとって中国が最重要課題なのは「疑う余地がない」と強調し、中国に対抗するため超党派の政策を構築する非常に強い基盤があるとの認識を示した。写真は公聴会で話すブリンケン氏。1月19日、ワシントンで撮影(2021年 代表撮影)

[ワシントン 19日 ロイター] - バイデン次期米大統領が国務長官に指名したブリンケン元国務副長官は19日、上院外交委員会で開かれた指名承認公聴会で、米国にとって中国が最重要課題なのは「疑う余地がない」と強調し、中国に対抗するため超党派の政策を構築する非常に強い基盤があるとの認識を示した。

トランプ政権の対中強硬政策について、全ての手法に賛同しているわけではないが、正しかったとの見方も示した。ポンペオ国務長官が19日、中国が新疆ウイグル自治区でウイグル族などイスラム教少数民族に対し「ジェノサイド(民族大量虐殺)」を犯したと認定したことに関して意見を求められると、「私もそう判断するだろう」と答え、支持を表明した。

就任後30日間にどのような対応を取るか問われると、出発点として、新疆ウイグル自治区で強制労働により生産された商品を輸入しないための措置や、ウイグル族へのさらなる抑圧に利用されかねない技術などを輸出しない措置を徹底する必要があると述べた。

バイデイ政権として、台湾の自衛能力保持に対するコミットメントを堅持するとも表明した。

また、台湾が国際社会でより大きな役割を果たすことを望むとし、国家でなくても加盟できる国際機関に台湾は加わるべきであり、国家であることが加盟条件の場合は「他の参加方法がある」と述べた。

台湾との関係深化を支持する考えも示し、ポンペオ国務長官が今月、台湾との政府高官級の接触規制解除を発表したことに言及。

「この手続きが終わっていないなら、完了を見届け、接触拡大を模索する(台湾保証)法に沿って行動したい」と述べた。

ブリンケン氏はさらに、習近平国家主席の下で中国は近年、海外での権益主張という点で「手の内を隠して機会をうかがう」数十年来の姿勢を転換したと指摘。「実質的に世界を主導し、規範や基準を決める国になることを目指し、他国も従うモデルを示そうとする姿勢をより強く明確にしている」とした。

その上で「われわれが持つビジョン、われわれが追求する政策、われわれのやり方のほうが、米国民だけでなく世界中の人々のために成果を生む上ではるかに効果的であり、われわれのモデルが勝ることを示す」のが米国の責任だと強調した。

ロイター
Copyright (C) 2021 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

米アトランタ連銀総裁、任期満了で来年2月退任 初の

ワールド

トランプ氏、12日夜につなぎ予算案署名の公算 政府

ワールド

イランの濃縮ウラン巡る査察、大幅遅れ IAEAが加

ワールド

世界原油需給、26年は小幅な供給過剰 OPECが見
MAGAZINE
特集:世界最高の投手
特集:世界最高の投手
2025年11月18日号(11/11発売)

日本最高の投手がMLB最高の投手に──。全米が驚愕した山本由伸の投球と大谷・佐々木の活躍

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披露目会で「情けない大失態」...「衝撃映像」がSNSで拡散
  • 2
    ファン激怒...『スター・ウォーズ』人気キャラの続編をディズニーが中止に、5000人超の「怒りの署名活動」に発展
  • 3
    炎天下や寒空の下で何時間も立ちっぱなし......労働力を無駄遣いする不思議の国ニッポン
  • 4
    「イケメンすぎる」...飲酒運転で捕まった男性の「逮…
  • 5
    『プレデター: バッドランド』は良作?駄作?...批評…
  • 6
    ついに開館した「大エジプト博物館」の展示内容とは…
  • 7
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 8
    冬ごもりを忘れたクマが来る――「穴持たず」が引き起…
  • 9
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 10
    「麻薬密輸ボート」爆撃の瞬間を公開...米軍がカリブ…
  • 1
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 2
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎の存在」がSNSで話題に、その正体とは?
  • 3
    『プレデター: バッドランド』は良作?駄作?...批評家たちのレビューは「一方に傾いている」
  • 4
    「座席に体が収まらない...」飛行機で嘆く「身長216c…
  • 5
    ドジャースの「救世主」となったロハスの「渾身の一…
  • 6
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 7
    「遺体は原型をとどめていなかった」 韓国に憧れた2…
  • 8
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」は…
  • 9
    筋肉を鍛えるのは「食事法」ではなく「規則」だった.…
  • 10
    「路上でセクハラ」...メキシコ・シェインバウム大統…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 5
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 6
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 7
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 8
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
  • 9
    今年、記録的な数の「中国の飲食店」が進出した国
  • 10
    【クイズ】1位は「蚊」...世界で「2番目に」人間を殺…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中