ニュース速報

ワールド

サムスン電子副会長に懲役2年6月の実刑判決、再び収監

2021年01月18日(月)17時16分

韓国サムスン電子の李在鎔(イ・ジェヨン)副会長が前大統領の知人への贈賄罪に問われた差し戻し控訴審で、ソウル高裁は18日、懲役2年6月の実刑判決を言い渡した。写真は高裁に到着した同氏(2021年 ロイター/Kim Hong-Ji)

[ソウル 18日 ロイター] - 韓国サムスン電子の李在鎔(イ・ジェヨン)副会長が前大統領の知人への贈賄罪に問われた差し戻し控訴審で、ソウル高裁は18日、懲役2年6月の実刑判決を言い渡した。

李副会長は再び収監され、サムスン電子の主要な意思決定や、昨年10月に死去した父の李健煕(イ・ゴンヒ)会長からの継承プロセスに関与できなくなる。サムスンはトップ不在に陥る。

同氏は朴槿恵前大統領の知人に賄賂を提供した罪などに問われ、一審で懲役5年の実刑判決を受けて2017年に収監されたが、二審で執行猶予が付いたため、1年間の服役を経て18年に釈放された。

最高裁はその後、二審判決を破棄し、高裁に審理を差し戻した。

ソウル高裁は、李副会長に対し、総額86億ウォン(780万ドル)の贈賄、横領、犯罪収益の隠蔽で有罪判決を言い渡した。サムソンが昨年初めに設置した独立コンプライアンス委員会がまだ完全には機能していないとの判断も示した。

李副会長の弁護人は記者団に「前大統領の権力乱用で、企業の自由や財産権が侵害されたことが事の本質だ。事の本質を踏まえると、判決は遺憾だ」と述べた。

李副会長は7日以内に最高裁に上告できるが、法律の専門家は、すでに最高裁が差し戻しの判断を示しているため、法の解釈が変わる可能性は低いと指摘している。

判決を受け、サムスン電子株は一時4%下落。系列企業のサムスン物産、サムスン・ライフ・インシュアランス、サムスンSDIも急落した。

(※原文記事など関連情報は画面右側にある「関連コンテンツ」メニューからご覧ください)

ロイター
Copyright (C) 2021 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

米ウクライナ首脳、日本時間29日未明に会談 和平巡

ワールド

訂正-カナダ首相、対ウクライナ25億加ドル追加支援

ワールド

ナイジェリア空爆、クリスマスの実行指示とトランプ氏

ビジネス

中国工業部門利益、1年ぶり大幅減 11月13.1%
MAGAZINE
特集:ISSUES 2026
特集:ISSUES 2026
2025年12月30日/2026年1月 6日号(12/23発売)

トランプの黄昏/中国AI/米なきアジア安全保障/核使用の現実味......世界の論点とキーパーソン

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 2
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指すのは、真田広之とは「別の道」【独占インタビュー】
  • 3
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 4
    【世界を変える「透視」技術】数学の天才が開発...癌…
  • 5
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」と…
  • 6
    【銘柄】子会社が起訴された東京エレクトロン...それ…
  • 7
    中国、米艦攻撃ミサイル能力を強化 米本土と日本が…
  • 8
    海水魚も淡水魚も一緒に飼育でき、水交換も不要...ど…
  • 9
    アベノミクス以降の日本経済は「異常」だった...10年…
  • 10
    「アニメである必要があった...」映画『この世界の片…
  • 1
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 2
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 3
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 4
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
  • 5
    「食べ方の新方式」老化を防ぐなら、食前にキャベツ…
  • 6
    中国、インドをWTOに提訴...一体なぜ?
  • 7
    【過労ルポ】70代の警備員も「日本の日常」...賃金低…
  • 8
    海水魚も淡水魚も一緒に飼育でき、水交換も不要...ど…
  • 9
    批評家たちが選ぶ「2025年最高の映画」TOP10...満足…
  • 10
    アベノミクス以降の日本経済は「異常」だった...10年…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 3
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 4
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 5
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「…
  • 6
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 7
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 8
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 9
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入と…
  • 10
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中