ニュース速報

ワールド

米加州の山火事、北部で3人死亡 ワイン産地ナパバレーでも拡大

2020年09月29日(火)14時46分

 9月28日 米カリフォルニア州サンフランシスコ北約300キロに位置するシャスタ郡で27日に発生した山火事で3人が死亡した。写真はセントヘレナ市のブドウ園に迫る山火事。27日撮影(2020年 ロイター/STEPHEN LAM)

[サンタローザ(米カリフォルニア州) 28日 ロイター] - 米カリフォルニア州サンフランシスコ北約300キロに位置するシャスタ郡で27日に発生した山火事で3人が死亡した。当局者が28日明らかにした。ワイン産地として知られるナパバレーにも別の山火事の火の手が広がり、多数の住民が避難を余儀なくされた。

3人が死亡した詳しい経緯は明らかになっていない。カリフォルニア州の山火事による8月半ば以降の死者数は29人となった。

ナパバレーの山火事は27日未明にサンフランシスコ北約96キロにあるカリストガで発生。その後、別の2つの山火事と組み合わさり、ナパ郡とソノマ郡に火の手が広がった。両郡で推定6万人の住民に対して避難命令あるいは勧告が出されたが、負傷者は報告されていない。

同州北部の焼失面積は約125平方キロメートルに広がり、全壊した建物数は146に上った。ナパ郡・ソノマ郡の山火事の焼失面積は145平方キロメートルで、住宅など100軒が焼失した。

どちらの山火事も28日夜の時点で鎮火率はゼロとなっている。火事の原因については調査が進められている。

米西部全域に広がった山火事による被害は史上最悪規模に拡大。カリフォルニア州だけでも、これまでに1万5000平方キロ以上が焼失し、1年の被害としては過去最大となった。年初からこれまでに7000以上の建物が全焼している。専門家は気候変動によって山火事の威力が増していると指摘する。

ナパバレーの475のワイン生産者は州全体のブドウ収穫高に占める割合は4%と低いが、カリフォルニアワインの小売販売額の半分を占めている。ソノマ郡にも450のワイナリーがありワインの主要な産地だ。

ロイター
Copyright (C) 2020 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

医薬品メーカー、米国で350品目値上げ トランプ氏

ビジネス

中国、人民元バスケットのウエート調整 円に代わりウ

ワールド

台湾は31日も警戒態勢維持、中国大規模演習終了を発

ビジネス

中国、26年投資計画発表 420億ドル規模の「二大
MAGAZINE
特集:ISSUES 2026
特集:ISSUES 2026
2025年12月30日/2026年1月 6日号(12/23発売)

トランプの黄昏/中国AI/米なきアジア安全保障/核使用の現実味......世界の論点とキーパーソン

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「腸が弱ると全身が乱れる」...消化器専門医がすすめる「腸を守る」3つの習慣とは?
  • 2
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 3
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 4
    「すでに気に入っている」...ジョージアの大臣が来日…
  • 5
    世界最大の都市ランキング...1位だった「東京」が3位…
  • 6
    マイナ保険証があれば「おくすり手帳は要らない」と…
  • 7
    「サイエンス少年ではなかった」 テニス漬けの学生…
  • 8
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」と…
  • 9
    なぜ筋肉を鍛えても速くならないのか?...スピードの…
  • 10
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」…
  • 1
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 2
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 3
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 4
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
  • 5
    「腸が弱ると全身が乱れる」...消化器専門医がすすめ…
  • 6
    中国、インドをWTOに提訴...一体なぜ?
  • 7
    海水魚も淡水魚も一緒に飼育でき、水交換も不要...ど…
  • 8
    マイナ保険証があれば「おくすり手帳は要らない」と…
  • 9
    批評家たちが選ぶ「2025年最高の映画」TOP10...満足…
  • 10
    アベノミクス以降の日本経済は「異常」だった...10年…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 3
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 4
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 5
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切…
  • 6
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 7
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 8
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 9
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
  • 10
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入と…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中