ニュース速報

ワールド

スペインのテレフォニカ、楽天とオープン5Gネットワークを共同開発へ

2020年09月17日(木)10時41分

 スペインの通信大手テレフォニカと楽天は16日、携帯電話の高速大容量規格「5G」を用いた通信システムをめぐり提携したと発表した。写真はスペイン・マドリッドにあるテレフォニカ本社、2018年6月撮影(2020年 ロイター/Juan Medina)

[ストックホルム/マドリード 16日 ロイター] - スペインの通信大手テレフォニカと楽天は16日、携帯電話の高速大容量規格「5G」を用いた通信システムをめぐり提携したと発表した。高価な専用機を使わず、データ・音声通信をクラウド上で制御する「仮想化」と呼ばれる技術や、人工知能(AI)を用いる。

楽天は携帯会社として初めて、無線基地局間などをつなぐ「無線アクセスネットワーク(RAN)」の部分を、さまざまな基地局メーカーの製品を携帯会社側で自由に組み合わせて構築できるようにする「オープンRAN」を導入した企業だ。 

このシステムでは、クラウド上で通信機能を制御するとともに、制御も中国通信機器最大手・華為技術(ファーウェイ)、フィンランド・ノキア、スウェーデン・エリクソンなどが製造する専用機の代わりに汎用(はんよう)機を用いる。この汎用機の台数も少なくて済むため、携帯会社にとってはコストの大幅削減につながる。

楽天傘下で携帯事業を手掛ける楽天モバイルのタレック・アミン最高技術責任者(CTO)は電話記者会見で、今月中に日本で5Gサービスを開始すると指摘。同社は新型コロナウイルス感染拡大に伴う混乱で、延期を余儀なくされていた。

テレフォニカのエンリケ・ブランコCTOは「われわれはオープンRANでエコシステム(生態系)をつくる考えだ」と述べ、他事業者との協力に前向きな姿勢を見せた。

同社はすでにブラジル、ドイツ、スペイン、英国で試験的なオープンRANを展開中で、2022年の本格始動に向けて投資を強化している。

ロイター
Copyright (C) 2020 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

プーチン氏、核実験再開の提案起草を指示 トランプ氏

ビジネス

米ADP民間雇用、10月は4.2万人増 大幅に回復

ワールド

UPS貨物機墜落事故、死者9人に 空港は一部除き再

ワールド

トランプ氏、選挙での共和党不振「政府閉鎖が一因」
MAGAZINE
特集:高市早苗研究
特集:高市早苗研究
2025年11月 4日/2025年11月11日号(10/28発売)

課題だらけの日本の政治・経済・外交を初の女性首相はこう変える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎の存在」がSNSで話題に、その正体とは?
  • 2
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 3
    【ウクライナ】要衝ポクロウシクの攻防戦が最終局面に ロシア軍が8倍の主力部隊を投入
  • 4
    もはや大卒に何の意味が? 借金して大学を出ても「商…
  • 5
    カナダ、インドからの留学申請74%を却下...大幅上昇…
  • 6
    「白人に見えない」と言われ続けた白人女性...外見と…
  • 7
    若いホホジロザメを捕食する「シャークハンター」シ…
  • 8
    NY市長に「社会主義」候補当選、マムダニ・ショック…
  • 9
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 10
    中国の大豆ボイコットでトランプ関税大幅に譲歩、戦…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎の存在」がSNSで話題に、その正体とは?
  • 3
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読み方は?
  • 4
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 5
    【ウクライナ】要衝ポクロウシクの攻防戦が最終局面…
  • 6
    9歳女児が行方不明...失踪直前、防犯カメラに映った…
  • 7
    【クイズ】1位は「蚊」...世界で「2番目に」人間を殺…
  • 8
    「日本のあの観光地」が世界2位...エクスペディア「…
  • 9
    女性の後を毎晩つけてくるストーカー...1週間後、雨…
  • 10
    だまされやすい詐欺メールTOP3を専門家が解説
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になり…
  • 5
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 6
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 7
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
  • 10
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中