ニュース速報

ワールド

トランプ氏、元側近ストーン氏の刑免除 共和党重鎮と民主党反発

2020年07月13日(月)09時18分

 7月10日、トランプ米大統領は、2016年米大統領選にロシアが介入した疑惑を巡る偽証で3年4月の禁錮刑が確定していた元側近で長年の盟友ロジャー・ストーン元被告(写真)について、刑を免除した。米フロリダ州フォートローダーデールのストーン元被告の自宅前で撮影(2020年 ロイター/Joe Skipper)

[ワシントン 10日 ロイター] - トランプ米大統領は、2016年米大統領選にロシアが介入した疑惑を巡る偽証で3年4月の禁錮刑が確定していた元側近で長年の盟友ロジャー・ストーン元被告について、刑を免除した。

ストーン氏(67)は14日にジョージア州の連邦刑務所に収監される予定だった。民主党はトランプ氏の決定について、法の支配に打撃を与えているとして批判した。

トランプ氏はツイッターに「ロジャー・ストーンは、決して起こるべきでなかった違法な魔女狩りのターゲットにされた。犯罪者はむしろ反対陣営で、バイデンとオバマが違法に私の陣営にスパイ行為を働き、ばれたという事実も含む!」と投稿した。

刑の免除は恩赦と異なり、有罪判決は無効にならない。

ストーン氏は「(ロシア疑惑)捜査に合法的なきっかけは全くなく、魔女狩りだったと気付くと、ゾッとするような悪夢だ」と強調した。トランプ氏はロシアの大統領選介入疑惑に関する検察や議会民主党の調査を繰り返し魔女狩りと批判してきた。

ストーン氏を含むトランプ氏の複数の元側近は、モラー特別検察官(当時)によるロシア疑惑捜査を巡る罪で起訴されている。ストーン氏は昨年11月に7つの罪状で有罪評決を受けた。

ストーン氏の刑の免除に対し、与党・共和党のトランプ氏に近い一部議員は歓迎の意を表したが、大半の議員は反応を示していない。

しかし、同党重鎮のミット・ロムニー上院議員はツイッターで「前例のない、歴史的な腐敗だ。米大統領が、まさに大統領を守るための偽証で有罪評決を受けた人物の刑を免除するとは」と批判。ロムニー氏は今年2月、トランプ大統領のウクライナ疑惑を巡る弾劾裁判で、共和党から唯一造反し、権力乱用に関する評決で有罪に賛成票を投じている。

議会民主党や政治評論家などは、ストーン氏や元大統領補佐官(国家安全保障問題担当)のマイケル・フリン被告、元トランプ選対本部長ポール・マナフォート氏の起訴に公の場で異議を唱えるトランプ氏は法の支配を阻害していると批判してきた。

民主党のペロシ下院議長は11日の声明で「このような恥知らずの不正を防ぐために議会は措置を講じる」と表明。「大統領を刑事訴追から守るための隠蔽活動に関与した個人に対し、大統領が恩赦や刑の免除をできなくするための法律が必要だ」と訴えた。

ストーン氏は、16年大統領選の民主党候補クリントン氏を不利にする電子メールを暴露した内部告発サイト「ウィキリークス」と接触を図ったことについての偽証罪などで有罪が確定していた。米情報当局はこのメールを盗んだのはロシアのハッカーだと結論づけている。

ロイター
Copyright (C) 2020 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

台湾、対米関税合意の条件維持へ協力の意向 行政院副

ビジネス

米メルク、がん治療薬部門を分離独立へ 「キイトルー

ワールド

情報BOX:トランプ関税無効判決、企業への返還はど

ビジネス

アップル、マックミニ生産の一部をアジアからヒュース
MAGAZINE
特集:ウクライナ戦争4年 苦境のロシア
特集:ウクライナ戦争4年 苦境のロシア
2026年2月24日号(2/17発売)

帰還兵の暴力、ドローンの攻撃、止まらないインフレ。国民は疲弊しプーチンの足元も揺らぐ

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医師がすすめる意外な健康習慣
  • 2
    「水道水」が筋トレの成果を左右する...私たちの体には濾過・吸収する力が備わっている
  • 3
    米国の中国依存が低下、台湾からの輸入が上回る
  • 4
    カビが植物に感染するメカニズムに新発見、硬い表面…
  • 5
    ペットとの「別れの時」をどう見極めるべきか...獣医…
  • 6
    揺れるシベリア...戦費の穴埋めは国民に? ロシア中…
  • 7
    命は長し、働け女たち――88歳「働くばあさん」が説く…
  • 8
    少女買春に加え、国家機密の横流しまで...アンドルー…
  • 9
    IMF、日本政府に消費減税を避けるよう要請...「財政…
  • 10
    「高市トレード」に「トランプ関税」......相場が荒…
  • 1
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より日本の「100%就職率」を選ぶ若者たち
  • 2
    命は長し、働け女たち――88歳「働くばあさん」が説く高齢期の「4つの覚悟」
  • 3
    「水道水」が筋トレの成果を左右する...私たちの体には濾過・吸収する力が備わっている
  • 4
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医…
  • 5
    「#ジェームズ・ボンドを忘れろ」――MI6初の女性長官…
  • 6
    カビが植物に感染するメカニズムに新発見、硬い表面…
  • 7
    海外(特に日本)移住したい中国人が増えている理由.…
  • 8
    100万人が死傷、街には戦場帰りの元囚人兵...出口な…
  • 9
    ロシアに蔓延する「戦争疲れ」がプーチンの立場を揺…
  • 10
    オートミール中心の食事がメタボ解消の特効薬に
  • 1
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 2
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を空中爆破...地上から撮影の「レア映像」を公開
  • 3
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 4
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」…
  • 5
    台湾侵攻「失敗」の大きすぎる代償
  • 6
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 7
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 8
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より…
  • 9
    中国、パナマ運河の港湾喪失でパナマに報復──トラン…
  • 10
    「罠に嵌められた」と主張するが...欧州で次々と摘発…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中