ニュース速報

ワールド

東京で107人感染 小池知事「拡大要警戒」 緊急事態に該当せず

2020年07月02日(木)19時39分

 7月2日、東京都は新型コロナウイルスへの感染がこの日確認された人が107人になったと発表、小池百合子都知事は「感染拡大要警戒」の段階にあるとの認識を示した。写真は東京台場のレインボーブリッジ。2018年11月撮影(2020年 ロイター/Issei Kato)

[東京 2日 ロイター] - 東京都は2日、この日新型コロナウイルスへの感染が確認された人が107人になったと発表した。都内で1日の感染の確認が100人以上となるのは、大型連休中の5月2日以来。5月25日の緊急事態宣言解除後、東京都は経済活動のレベルを引き上げてきたが、日々の感染者も増加、先月26日以降は新規感染確認者が50人を超える日が続いている。

<「感染拡大要警戒」、緊急事態宣言「好ましくない」>

小池百合子都知事は同日、東京都は「感染拡大要警戒」の段階にあると強調。都民には夜の街への外出を控えてほしいと語った。また、これが感染第2波に当たるかどうかは専門家の判断に委ねるとした。

西村康稔経済再生相は小池都知事と会談し、高い緊張感をもって警戒すべき状況という認識で一致したと述べた。

ただ、小池知事は「緊急事態宣言の状況に戻ることは誰にとっても好ましくない」と述べ、西村再生相も「緊急事態宣言をするほどではない」との認識を示した。

菅義偉官房長官も同日午後の会見で、直ちに緊急事態宣言を再び出す状況に該当するとは考えていないとの認識を示した。菅官房長官は、感染のリスクをゼロにすることはできないとした上で、リスクをコントロールしながら社会・経済活動のレベルを引き上げていくという考え方に変わりはないとした。

<10万人当たりの感染者、2.5人超え>

政府が緊急事態宣言を解除したのは5月25日。解除の目安としていたのは、直近1週間の新規感染者数が10万人当たり0.5人程度以下だったが、NHKによると、東京都は6月29日までの1週間で2.61人となっている。

厚生労働省は、直近1週間の人口10万人当たりの感染者数が2.5人以上になった場合、自粛などの協力の呼び掛けが早いほど、医療だけでなく、自粛期間の短期化などで経済的にも影響が小さいとしている。

東京都の分析では、経路不明の新規感染者は、このままの勢いで増えた場合、4週間後には6倍の160人になるという。

*内容を追加しました。

(石田仁志 編集:田中志保)

ロイター
Copyright (C) 2020 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

中国万科、債権者が社債償還延期を拒否 デフォルトリ

ワールド

トランプ氏、経済政策が中間選挙勝利につながるか確信

ビジネス

雇用統計やCPIに注目、年末控えボラティリティー上

ワールド

米ブラウン大学で銃撃、2人死亡・9人負傷 容疑者逃
MAGAZINE
特集:ジョン・レノン暗殺の真実
特集:ジョン・レノン暗殺の真実
2025年12月16日号(12/ 9発売)

45年前、「20世紀のアイコン」に銃弾を浴びせた男が日本人ジャーナリストに刑務所で語った動機とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【銘柄】資生堂が巨額赤字に転落...その要因と今後の展望。本当にトンネルは抜けたのか?
  • 2
    香港大火災の本当の原因と、世界が目撃した「アジアの宝石」の終焉
  • 3
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 4
    南京事件を描いた映画「南京写真館」を皮肉るスラン…
  • 5
    身に覚えのない妊娠? 10代の少女、みるみる膨らむお…
  • 6
    極限の筋力をつくる2つの技術とは?...真の力は「前…
  • 7
    トランプが日中の「喧嘩」に口を挟まないもっともな…
  • 8
    大成功の東京デフリンピックが、日本人をこう変えた
  • 9
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出…
  • 10
    世界最大の都市ランキング...1位だった「東京」が3位…
  • 1
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だから日本では解決が遠い
  • 2
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出を睨み建設急ピッチ
  • 3
    デンマーク国防情報局、初めて米国を「安全保障上の脅威」と明記
  • 4
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 5
    【クイズ】「100名の最も偉大な英国人」に唯一選ばれ…
  • 6
    【銘柄】資生堂が巨額赤字に転落...その要因と今後の…
  • 7
    中国軍機の「レーダー照射」は敵対的と、元イタリア…
  • 8
    人手不足で広がり始めた、非正規から正規雇用へのキ…
  • 9
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」…
  • 10
    首や手足、胴を切断...ツタンカーメンのミイラ調査開…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 3
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 4
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 5
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 6
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 7
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 8
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 9
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
  • 10
    ポルノ依存症になるメカニズムが判明! 絶対やって…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中