ニュース速報

ワールド

米政府の中国批判収まらず、医薬品供給巡り報復懸念する声も

2020年03月26日(木)12時53分

トランプ米大統領と一部高官は、新型コロナウイルス感染拡大への対応を巡り、中国を繰り返し非難する一方、政権内や専門家からは中国の助けが必要な時期に敵対すべきではないと懸念する声も上がる。写真は大統領とポンペオ国務長官、20日撮影。(2020年 ロイター/Jonathan Ernst)

[ワシントン 25日 ロイター] - トランプ米大統領と一部高官は、新型コロナウイルス感染拡大への対応を巡り、中国を繰り返し非難する一方、政権内や専門家からは中国の助けが必要な時期に敵対すべきではないと懸念する声も上がる。

新型コロナウイルスを「中国ウイルス」と呼び続けたトランプ氏は今週に入って呼び方を変え、態度を軟化させたが、ポンペオ米国務長官は25日、「武漢ウイルス」との呼称を使い、中国人が「意図的に偽情報を流している」と強い言葉で非難した。

両国の対立では、再選を目指すトランプ大統領が公約に掲げる米中通商合意もリスクにさらされている。

これまで、米中の対立は言葉の応酬にとどまっていたが、実際に行動に移る可能性が浮上しつつある。

ナバロ米大統領補佐官(通商製造政策局長)は中国製の医薬品や医療機器への米国の依存度を減らすことを目的に新たな「バイ・アメリカ」大統領令を策定中だ。

一方、中国はこの動きに非現実的で賢明ではないと反論。

中国が米国に報復する場合、通商合意の履行を遅らせるだけではなく、米国への主要な医療品サプライヤーとしての地位を利用することも可能だ。

中国国営の新華社は、世界は中国を非難するどころか中国に感謝すべきだとする記事を掲載。記事は、中国政府が医薬品の輸出を禁じれば、「米国は新型コロナ感染の地獄と化す」と警告した。

米政府高官が匿名を条件に語ったところでは、トランプ政権内では、ムニューシン財務長官を中心とするグループがナバロ氏の動きに反対している。新型コロナとの戦いと世界経済の下支えで中国の支援が必要な時に同国と敵対すべきではないとの考えからだという。

ホワイトハウスからコメントは得られていない。

戦略国際問題研究所(CSIS)のシニアフェロー、マシュー・グッドマン氏は「平時なら、米国が人工呼吸器やマスクなどの医療品を自国で生産する能力を備えることに同意するが、いまはそのような政策を検討する時ではない」と述べた。

ロイター
Copyright (C) 2020 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

衆院選きょう投開票、自民が終盤まで優勢 無党派層で

ワールド

イスラエル首相、トランプ氏と11日会談 イラン巡り

ビジネス

EXCLUSIVE-米FRB、年内1─2回の利下げ

ワールド

北朝鮮、2月下旬に党大会開催 5年に1度の重要会議
MAGAZINE
特集:トランプの帝国
特集:トランプの帝国
2026年2月10日号(2/ 3発売)

南北アメリカの完全支配を狙うトランプの戦略は中国を利し、世界の経済勢力図を完全に塗り替える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた実験室」に...抗生物質の「不都合」な真実とは
  • 2
    がんの約4割は、日々の取り組みで「予防可能」...予防のために、絶対にしてはいけないこととは?
  • 3
    韓国映画『しあわせな選択』 ニューズウィーク日本版独占試写会 60名様ご招待
  • 4
    韓国ダークツーリズムが変わる 日本統治時代から「南…
  • 5
    エヌビディア「一強時代」がついに終焉?割って入っ…
  • 6
    台湾発言、総選挙...高市首相は「イキリ」の連続で日…
  • 7
    【台湾侵攻は実質不可能に】中国軍粛清で習近平体制…
  • 8
    心停止の8割は自宅で起きている──ドラマが広める危険…
  • 9
    【銘柄】「ソニーグループ」の株価が上がらない...業…
  • 10
    米戦闘機、空母エイブラハム・リンカーンに接近した…
  • 1
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 2
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた実験室」に...抗生物質の「不都合」な真実とは
  • 3
    日本への威圧を強める中国...「レアアース依存」から脱却する道筋
  • 4
    致死率は最大75%のニパウイルスが、世界規模で感染…
  • 5
    がんの約4割は、日々の取り組みで「予防可能」...予…
  • 6
    「出禁」も覚悟? ディズニーランドで緊急停止した乗…
  • 7
    米戦闘機、空母エイブラハム・リンカーンに接近した…
  • 8
    グラフが示す「米国人のトランプ離れ」の実態...最新…
  • 9
    高市首相の発言は正しかった...「対中圧力」と「揺れ…
  • 10
    エヌビディア「一強時代」がついに終焉?割って入っ…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 2
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 3
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 4
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」…
  • 5
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した─…
  • 6
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡…
  • 7
    防衛省が「新SSM」の映像を公開、ノルウェー・コング…
  • 8
    中国で大規模な金鉱脈の発見が相次ぐ...埋蔵量は世界…
  • 9
    【クイズ】韓国を抜いて1位に...世界で最も「出生率…
  • 10
    180万トンの「リチウムごみ」を資源に...EV電池の「…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中