ニュース速報

ワールド

新型ウイルス、中国内外で感染拡大 WHO「阻止の機会狭まる」

2020年02月22日(土)07時38分

 21日、新型コロナウイルス(COVID─19)の新規感染者が中国本土で増加し、韓国やイラン、イタリアでも感染が拡大する中、世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長は新型ウイルスの世界的な感染拡大の封じ込めに向けた「絶好の機会」が狭まっていると警鐘を鳴らした。写真はWHOのロゴ。2月6日撮影(2020年 ロイター/Denis Balibouse)

[北京/ソウル/ジュネーブ/ロンドン 21日 ロイター] - 新型コロナウイルス(COVID─19)の新規感染者が中国本土で増加し、韓国やイラン、イタリアでも感染が拡大する中、世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長は21日、新型ウイルスの世界的な感染拡大の封じ込めに向けた「絶好の機会」が狭まっていると警鐘を鳴らした。

中国当局は過去24時間で、新たに892人の感染を確認。死者は118人。現時点で中国本土で確認されている感染者は累計7万5567人、死者は2239人。

当局はこの日、発生源とされる湖北省以外の国内2カ所の刑務所で新型ウイルスがまん延し、計234人が感染したと発表。湖北省の刑務所でも271人の感染が確認された。

同省はまた、19日に確認された新規感染者数を当初発表の349人から775人に上方改定。感染の判断基準変更に伴い除外されていた症例を積み増すとした。

中国共産党の最高意思決定機関である党中央政治局は、新型ウイルスの感染拡大がまだピークに達していないとの見方を示した。

中国以外では、韓国で新たに100人超の新型コロナウイルスの感染が確認され、感染者は計204人に達した。

イラン保健当局は新型ウイルス感染で新たに2人が死亡したと発表。死者は計4人になった。新たに13人の感染も確認され、国内での感染者は18人に増えた。

レバノンでは初の感染が確認された。イランから到着した45歳の女性という。

イタリアでも新たに16人の感染が確認された。初めての国内感染例が含まれる。

テドロス事務局長は、感染拡大を封じ込められるという考えは変えていないとしながらも、「封じ込めに向けた絶好の機会は狭まっている。迅速に対応する必要がある」と警告。「状況はどの方向にも展開する可能性がある。うまく対応できれば深刻な危機は回避できるが、対応の機会を逸すれば深刻な問題に直面する」と述べた。

テドロス氏はイランでの感染拡大は「大きな懸念」と指摘。WHOの感染症専門家、シルビー・ブリアン氏も「異なる場所で、それぞれ異なる感染パターンが見られている」とし、感染形態は多様化しているとの認識を示した。

横浜に停泊するクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」で感染が確認された患者も630人を超えた。

一方、米疾病対策センター(CDC)は、退避した米国人329人中18人が陽性と診断されたと発表。幹部のナンシー・メソニエ氏は「米国ではまだ地域感染は確認されていないが、いずれそうした状況に陥る可能性は高い」とし、新型ウイルスまん延の可能性に備え、学校の閉鎖や企業の休業といった措置を講じることができるよう、今後数週間で用意を整えたいと述べた。

ロイター
Copyright (C) 2020 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

〔情報BOX〕パウエル米FRB議長の会見要旨

ビジネス

FRBが金利据え置き、2理事が反対 利下げ再開時期

ビジネス

米FOMC声明全文

ワールド

米財務長官、次期FRB議長人選巡りトランプ氏と時間
MAGAZINE
特集:高市 vs 中国
特集:高市 vs 中国
2026年2月 3日号(1/27発売)

台湾発言に手を緩めない習近平と静観のトランプ。激動の東アジアを生き抜く日本の戦略とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 2
    中国で大規模な金鉱脈の発見が相次ぐ...埋蔵量は世界でも過去最大規模
  • 3
    スペースXの宇宙飛行士の帰還が健康問題で前倒しに...宇宙船で一体何が?
  • 4
    町長を「バズーカで攻撃」フィリピンで暗殺未遂、大…
  • 5
    一人っ子政策後も止まらない人口減少...中国少子化は…
  • 6
    パキスタン戦闘機「JF17」に輸出交渉が相次ぐ? 200…
  • 7
    人民解放軍を弱体化させてでも...習近平が軍幹部を立…
  • 8
    秋田県は生徒の学力が全国トップクラスなのに、1キロ…
  • 9
    またTACOった...トランプのグリーンランド武力併合案…
  • 10
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」…
  • 1
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 2
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」と「フリース」に移った日
  • 3
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡張に新たな対抗手段
  • 4
    防衛省が「新SSM」の映像を公開、ノルウェー・コング…
  • 5
    データが示す、中国の「絶望的な」人口動態...現実味…
  • 6
    ラブロフ、グリーンランドは‌デンマーク​の「自然な…
  • 7
    中国で大規模な金鉱脈の発見が相次ぐ...埋蔵量は世界…
  • 8
    【銘柄】「古河機械金属」の株価が上昇中...中国のレ…
  • 9
    一人っ子政策後も止まらない人口減少...中国少子化は…
  • 10
    スペースXの宇宙飛行士の帰還が健康問題で前倒しに..…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 2
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した──台湾高官が分析
  • 3
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 4
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」…
  • 5
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【202…
  • 6
    「腸が弱ると全身が乱れる」...消化器専門医がすすめ…
  • 7
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡…
  • 8
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」は…
  • 9
    前進するロシア、忍び寄る限界...勝者に見えるプーチ…
  • 10
    防衛省が「新SSM」の映像を公開、ノルウェー・コング…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中