ニュース速報

ワールド

中国が台湾に警告、与党副総統候補の独立志向発言受け

2019年11月21日(木)17時42分

 11月21日、中国政府は、来年の台湾総統選挙の蔡英文総統の副総統候補が独立を志向していると述べたことについて、台湾は自ら「災難」を招いていると警告した。写真は副総統候補の頼清徳・前行政院長。台湾の台北で2017年9月撮影(2019年 ロイター/Tyrone Siu)

[台北 21日 ロイター] - 中国政府は21日、来年の台湾総統選挙の蔡英文総統の副総統候補が独立を志向していると述べたことについて、台湾は自ら「災難」を招いていると警告した。

蔡総統は17日、頼清徳・前行政院長を総統選の副総統候補とした。与党・民主進歩党(民進党)は台湾の正式な独立を標榜しているが、蔡総統は中国との現状の状況の変更は考えていないとの立場。

頼氏は行政院長(首相)だった昨年4月、立法院(議会)で、自らを「台湾独立のために働く者」と称し、台湾は主権を持つ独立した国という見解を示した。

これに対し、中国共産党機関紙、人民日報系の環球時報は、2005年に台湾で制定された反分裂国家法に基づき頼氏を訴追すべく、中国は同氏の国際逮捕令状を出すべきだと主張した。

頼氏は18日、フェイスブックで再び自身を「台湾独立のために現実的に働く者」と称し、台湾はすでに中華民国という独立した国家であり、中国本土に「付属」していないと述べた。

頼氏の発言について、中国国務院の台湾事務弁公室は、台湾海峡の両岸は一つの中国に属し、中国の「再統一」はいかなる勢力も止めることはできないと主張。

「『台湾独立』には将来性がなく、台湾に深刻な災難をもたらすだけだ。台湾の同胞を含む、すべての中国国民が確実に反対することになる」と述べた。

ロイター
Copyright (C) 2019 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

和平計画、ウクライナと欧州が関与すべきとEU外相

ビジネス

ECB利下げ、大幅な見通しの変化必要=アイルランド

ワールド

台湾輸出受注、10カ月連続増 年間で7000億ドル

ワールド

中国、日本が「間違った」道を進み続けるなら必要な措
MAGAZINE
特集:世界も「老害」戦争
特集:世界も「老害」戦争
2025年11月25日号(11/18発売)

アメリカもヨーロッパも高齢化が進み、未来を担う若者が「犠牲」に

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 2
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判殺到、そもそも「実写化が早すぎる」との声も
  • 3
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR動画撮影で「大失態」、遺跡を破壊する「衝撃映像」にSNS震撼
  • 4
    ロシアはすでに戦争準備段階――ポーランド軍トップが…
  • 5
    「まじかよ...」母親にヘアカットを頼んだ25歳女性、…
  • 6
    【銘柄】イオンの株価が2倍に。かつての優待株はなぜ…
  • 7
    アメリカの雇用低迷と景気の関係が変化した可能性
  • 8
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」…
  • 9
    【クイズ】中国からの融資を「最も多く」受けている…
  • 10
    「これは侮辱だ」ディズニー、生成AI使用の「衝撃宣…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 3
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 4
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 5
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 6
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 7
    「死ぬかと思った...」寿司を喉につまらせた女性を前…
  • 8
    【銘柄】ソニーグループとソニーFG...分離上場で生ま…
  • 9
    【写真・動画】「全身が脳」の生物の神経系とその生態
  • 10
    筋肉の正体は「ホルモン」だった...テストステロン濃…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 3
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 4
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 5
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 6
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 7
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 8
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 9
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 10
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中