ニュース速報

ワールド

北朝鮮、米の再協議提案を拒否 「懐柔が目的の悪意ある案」

2019年11月15日(金)10時58分

北朝鮮は14日、米国から非核化を巡る新たな協議の提案があったことを明らかにした。ただ北朝鮮が協議の期限として設定した年末が迫る中、「北朝鮮の懐柔」を目的とする協議に応じる意思はないとした。 ハノイで2月撮影(2019年 ロイター/KIM KYUNG-HOON)

[ソウル 14日 ロイター] - 北朝鮮は14日、米国から非核化を巡る新たな協議の提案があったことを明らかにした。ただ北朝鮮が協議の期限として設定した年末が迫る中、「北朝鮮の懐柔」を目的とする協議に応じる意思はないとした。

北朝鮮国営の朝鮮中央通信(KCNA)によると、非核化交渉を担う金明吉(キム・ミョンギル)首席代表は、米国のビーガン北朝鮮担当特別代表が第3国を通じて再協議を提案したことを明らかにした。

KCNAによると、金首席代表は「解決が可能なら、いかなる時でも、どこでも米国と協議する用意がある」と表明。ただビーガン氏の提案は「(北朝鮮が設定した年末の期限に向け)安易に物事を進めるために北朝鮮を懐柔する悪意のある」提案であるとし、「北朝鮮はこうした協議に応じる意思はない」と述べた。

両氏は10月、 スウェーデンの首都ストックホルムで協議を行ったが決裂。金首席代表は協議後、記者団に対し通訳を通じて「協議はわれわれの期待に沿わず、最終的に決裂した」と述べていた。協議決裂を受け、北朝鮮は年末に期限を設定して揺さぶりをかけている。[nL3N26R01R][nL3N26S1SI]

米国務省の報道官は、昨年6月にシンガポールで開かれた第1回の米朝首脳会談での合意について、進展をめざすトランプ大統領の決意に変わりはないと説明。この合意とは、「米朝関係の転換、恒久的な平和の構築、完全な非核化」だと説明した。

北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長は今年4月、ベトナムで行われた2月の首脳会談が決裂したのを受け、米国に年末までに譲歩するよう期限を切った。[nL3N21W00H]

<米韓合同演習>

この日は米軍制服組のトップ、ミリー統合参謀本部議長と韓国軍制服組トップの朴漢基合同参謀本部議長らが14日、ソウルで米韓軍事委員会(MCM)を開いた。

共同声明によると、双方は堅固な防衛の姿勢をどのように維持するかについて協議した。ただ、両国は北朝鮮との協議を促進するため、合同軍事演習を縮小している。

ミリー統合参謀本部議長は、韓国をいかなる攻撃から守るために米国はあらゆる手段を尽くすと表明。声明で「拡大された抑止力を提供することに引き続きコミットする」とした。

米国のエスパー国防長官はこの日にソウルに到着し、15日に韓国国防相と会談する。

エスパー氏は13日、北朝鮮との非核化協議の進展を後押しするために、朝鮮半島における米軍の活動を調整することに「オープンだ」と述べている。[nL4N27T5DG]

北朝鮮の金英哲(キム・ヨンチョル)朝鮮労働党副委員長はKCNAを通じて声明を出し、エスパー氏の発言が米韓合同演習を完全に停止するという意味であるよう願うと表明。

「エスパー氏のコメントにはトランプ大統領の考えが反映されており、(米朝)協議への機運を再び高めるための米国の前向きな取り組みの一環だと評価する」とした上で、「ただ、北朝鮮に対する敵対的な挑発行為が行われた場合、米国が許容できない衝撃的な報復での対応を余儀なくされる」と主張した。

*内容を追加しました。

ロイター
Copyright (C) 2019 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

テスラ、25年販売9%減で首位転落 中国BYDが世

ワールド

ウクライナ、大統領府長官にブダノフ国防省情報総局長

ワールド

高市首相、トランプ米大統領と電話会談 今春訪米を調

ビジネス

独製造業PMI、12月改定47.0に低下 10カ月
MAGAZINE
特集:ISSUES 2026
特集:ISSUES 2026
2025年12月30日/2026年1月 6日号(12/23発売)

トランプの黄昏/中国AI/米なきアジア安全保障/核使用の現実味......世界の論点とキーパーソン

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    前進するロシア、忍び寄る限界...勝者に見えるプーチン、その先は袋小路か
  • 2
    中国軍の挑発に口を閉ざす韓国軍の危うい実態 「沈黙」は抑止かそれとも無能?
  • 3
    マイナ保険証があれば「おくすり手帳は要らない」と考える人が知らない事実
  • 4
    感じのいい人が「寒いですね」にチョイ足ししている…
  • 5
    【現地発レポート】米株市場は「個人投資家の黄金時…
  • 6
    なぜ筋肉を鍛えても速くならないのか?...スピードの…
  • 7
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「…
  • 8
    「腸が弱ると全身が乱れる」...消化器専門医がすすめ…
  • 9
    日本人の「休むと迷惑」という罪悪感は、義務教育が…
  • 10
    「断食」が細胞を救う...ファスティングの最大効果と…
  • 1
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 2
    「腸が弱ると全身が乱れる」...消化器専門医がすすめる「腸を守る」3つの習慣とは?
  • 3
    前進するロシア、忍び寄る限界...勝者に見えるプーチン、その先は袋小路か
  • 4
    中国軍の挑発に口を閉ざす韓国軍の危うい実態 「沈黙…
  • 5
    マイナ保険証があれば「おくすり手帳は要らない」と…
  • 6
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 7
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
  • 8
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」と…
  • 9
    なぜ筋肉を鍛えても速くならないのか?...スピードの…
  • 10
    【世界を変える「透視」技術】数学の天才が開発...癌…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 3
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 4
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 5
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切…
  • 6
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 7
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 8
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 9
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
  • 10
    「腸が弱ると全身が乱れる」...消化器専門医がすすめ…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中