ニュース速報

ワールド

第3四半期フィリピンGDP、前年比+6.2% 年内の利下げ見送りへ

2019年11月07日(木)15時37分

 11月7日、フィリピン統計局が発表した第3・四半期の同国の国内総生産(GDP)は前年同期比6.2%増と、ロイターがまとめたアナリストの予想中央値(6.0%増)を上回った。写真はマニラの商業施設で2016年3月撮影(2019年 ロイター/Romeo Ranoco)

[マニラ 7日 ロイター] - フィリピン統計局が発表した第3・四半期の同国の国内総生産(GDP)は前年同期比6.2%増と、ロイターがまとめたアナリストの予想中央値(6.0%増)を上回った。

政府支出の拡大が背景。第2・四半期は5.5%増だった。市場では年内の追加利下げの必要はなくなったとの見方が広がっている。

季節調整済み前期比では1.6%増だった。

今年の予算の承認が遅れたために滞っていた歳出計画の実施を政府が急いだため、公共支出は第2・四半期の7.3%増から9.6%増に伸びが拡大。

経済の60%弱を占める内需も5.9%増と、前期の5.5%増から加速した。

農業生産も前期の0.8%増から大幅に回復して3.1%増え、予想を上回る経済成長に寄与した。

一方、貿易戦争のリスクを背景に、輸出の伸びは前期の4.8%から0.2%に急減速。輸入の伸びはゼロだった。

9月の輸出は6カ月ぶりに減少に転じた。一部の主要貿易相手国の需要が低迷したことが背景。

フィリピン経済はアジア諸国の中でも際立って高成長が続いているが、米中貿易摩擦などの不透明要因があり、今年の経済成長目標である6─7%の達成が危ぶまれている。

ペルニア国家経済開発庁長官は、経済成長目標の下限を達成するには第4・四半期に少なくとも6.7%の成長が必要になるとの見方を示した。

ただ、景気の拡大が持続しないのではないかとの見方もある。

キャピタル・エコノミクスのアジア担当エコノミスト、アレックス・ホームズ氏は「第3・四半期の統計は力強い内容となったが、持続的な回復が始まったとは考えていない」と指摘。「プラス面を挙げれば、消費が引き続き、まずまずのペースで拡大するだろう。インフレ率の急激な鈍化で消費者の購買力が高まることが一因だ」と述べた。

GDPの発表に対し、マニラ市場の主要株価指数PSEi<.PSI>や通貨ペソはほとんど反応していない。

フィリピン中銀は今年3回の利下げを実施。ジョクノ総裁は年内の利下げはないとの見通しを示している。

キャピタル・エコノミクスは、来年50ベーシスポイント(bp)の追加利下げがあると予想している。

中銀は11月14日と12月12日に政策決定会合を開く。

*内容を追加しました。

ロイター
Copyright (C) 2019 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

米資産運用会社ヌビーン、英シュローダー買収で合意 

ビジネス

ABインベブ、第4四半期決算は予想上回る 26年は

ワールド

非常戒厳時の韓国前行政相に禁固7年、内乱加担と偽証

ビジネス

インタビュー:日銀、早ければ3月利上げ 年3回も可
MAGAZINE
特集:習近平独裁の未来
特集:習近平独裁の未来
2026年2月17日号(2/10発売)

軍ナンバー2の粛清は強権体制の揺らぎか、「スマート独裁」の強化の始まりか

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を空中爆破...地上から撮影の「レア映像」を公開
  • 2
    中国、パナマ運河の港湾喪失でパナマに報復──トランプには追い風
  • 3
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 4
    がんは何を食べて生き延びるのか?...「ブドウ糖」の…
  • 5
    一体なぜ? 中国でハリー・ポッターの「あの悪役」が…
  • 6
    あなたの隣に「軍事用ヒト型ロボット」が来る日
  • 7
    【独自取材】「氷上のシルクロード」を目指す中国、…
  • 8
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 9
    【銘柄】「ソニーグループ」の株価が上がらない...業…
  • 10
    まさに「灯台下暗し」...九州大学の研究チームが「大…
  • 1
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を空中爆破...地上から撮影の「レア映像」を公開
  • 2
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた実験室」に...抗生物質の「不都合」な真実とは
  • 3
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 4
    中国、パナマ運河の港湾喪失でパナマに報復──トラン…
  • 5
    がんの約4割は、日々の取り組みで「予防可能」...予…
  • 6
    ビジネスクラスの乗客が「あり得ないマナー違反」...…
  • 7
    米戦闘機、空母エイブラハム・リンカーンに接近した…
  • 8
    グラフが示す「米国人のトランプ離れ」の実態...最新…
  • 9
    台湾発言、総選挙...高市首相は「イキリ」の連続で日…
  • 10
    【銘柄】「ソニーグループ」の株価が上がらない...業…
  • 1
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 2
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 3
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」と「フリース」に移った日
  • 4
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を…
  • 5
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 6
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡…
  • 7
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 8
    防衛省が「新SSM」の映像を公開、ノルウェー・コング…
  • 9
    中国で大規模な金鉱脈の発見が相次ぐ...埋蔵量は世界…
  • 10
    【クイズ】韓国を抜いて1位に...世界で最も「出生率…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中