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焦点:空前の「LNGブーム」到来か シェルの投資決定が号砲

2018年10月06日(土)08時55分

 10月2日、英・オランダ系石油大手ロイヤル・ダッチ・シェルがカナダでの大規模液化天然ガス(LNG)プロジェクトの正式決定を発表したことで、今後大型プロジェクト向け投資が相次いで決まる見通しだ。写真は同社のロゴ。2014年撮影(2018年 ロイター/Neil Hall)

[ロンドン 2日 ロイター] - 英・オランダ系石油大手ロイヤル・ダッチ・シェルがカナダでの大規模液化天然ガス(LNG)プロジェクトの正式決定を発表した。LNG業界はシェルの巨額投資決定で開発への自信を深めており、今後大型プロジェクト向けの投資が相次いで決まる見通しだ。

シェルが主導する「LNGカナダ」は総開発費140億ドルで、2025年に輸出を開始する予定。またカタールの国営石油会社カタール・ペトロリアムも先週、LNG生産能力の増強計画を発表した。

昨年の世界のLNG生産量は2億9000万トン。今回発表された2件のプロジェクトで生産量は年3700万トン増える計算だが、これはLNG開発プロジェクト承認ラッシュのほんの手始めにすぎない。

コンサルタント会社ウッド・マッケンジーの北米ガス担当部長のデュレス・ワン氏は「LNGプロジェクトの最終投資決定(FID)は来年が過去最高の件数になる」と予測する。

LNGは2015─17年にかけて価格が下がったが、需要が急速に伸びる一方で新規の輸出プロジェクトが不足し、2020年以降は世界的に供給不足が発生するとの懸念が以前から根強かった。

LNGカナダなどいくつかのプロジェクトは何年も前から検討段階に上りながら、棚上げされてきた。

しかしLNGは中国が石炭からの切り替えを進めた影響で、昨年冬に価格が上昇し始め、その後は4年ぶりの水準に高止まりしている。

シェルのジェシカ・ウール最高財務責任者(CFO)は2日、記者団に対して「需要の伸び具合と今後の供給見通しに目を向ければ、投資決定済みもしくは建設中のプロジェクトは2023─24年の需要を満たすのに十分ではない」と話した。

シェルがこうした市況の変化にお墨付きを与えたことで、市場には楽観ムードが広まっており、来年末までに投資決定されるプロジェクトの生産能力は年1億7500万トンに達する見通しだ。こうしたプロジェクトの大半は2024年に生産を開始する見込み。

さらに米国では年5100万トン分のプロジェクトが既に投資決定済みで、2021年末までに稼働するとみられる。

LNGの需要は予想にばらつきがあるが、国際エネルギー機関(IEA)は2023年までに年3億6000万トン前後に急増すると予測。ウッド・マッケンジーは年4億5000万トンとみている。

バーンスタインのアナリストチームは顧客向けノートで「将来の需要を満たすには2025年までに年2億トン分のプロジェクトが決まる必要がある。LNGの生産能力全体は1962年から足踏み状態が続いてきたが、42%急増して空前のブームを迎える」と予想。「ついに大規模なLNG投資の波が押し寄せる」と見通した。

(Sabina Zawadzki記者)

ロイター
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