ニュース速報

ワールド

独連立合意でともに強まる党内不満 メルケル首相の指導力低下も

2018年02月13日(火)12時58分

 2月13日、先週ドイツで合意した大連立政権樹立を巡り、キリスト教民主・社会同盟(CDU・CSU)と社会民主党(SPD)内部でそれぞれ不満の声が強まっている。写真は左からCSUのゼーホーファー党首、CDUを率いるメルケル独首相、SPDのシュルツ党首。ベルリンで7日撮影(2018年 ロイター/Hannibal Hanschke)

[ベルリン 12日 ロイター] - 先週ドイツで合意した大連立政権樹立を巡り、キリスト教民主・社会同盟(CDU・CSU)と社会民主党(SPD)内部でそれぞれ不満の声が強まっている。

最新の世論調査では両党の支持率は低迷し、合わせても46%どまり。SPDは過去最低の16.5%で、極右政党「ドイツのための選択肢」をわずかに上回るにすぎない。

メルケル首相が財務相ポストをSPDに譲ったことで、党内には困惑が広がっている。また、3月4日に結果が判明するSPDの党員投票次第で合意が白紙に戻る可能性もある。

メルケル首相は11日、連立合意に向けた「痛みを伴う」譲歩を擁護。党内の批判は自身の指導力低下の兆しではないと主張した。

CDU幹部のギュンター・エッティンガーは12日、ラジオ番組でメルケル首相を評価したものの、新たな大連立政権が実現すれば、彼女が首相職を務めるのは今期が最後とくぎを刺した。

一方、SPDでも連立合意に対して一般党員間の批判は強い。

青年部の幹部は全国を回り、党員投票で反対票を投じるよう訴えている。

SPDはシュルツ党首の辞意表明を受け、13日に幹部が指導部交代について決定する。シュルツ氏は次期党首に議会で会派代表を務めるナーレス氏を指名したが、これについても党内で不満の声が広がっている。

ロイター
Copyright (C) 2018 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

パレスチナ国家承認、米国民の6割支持=ロイター/イ

ワールド

潜水艦の次世代動力、原子力含め「あらゆる選択肢排除

ビジネス

中国債券市場で外国人の比率低下、保有5カ月連続減 

ワールド

台湾、米国との軍事協力を段階的拡大へ 相互訪問・演
MAGAZINE
特集:脳寿命を延ばす20の習慣
特集:脳寿命を延ばす20の習慣
2025年10月28日号(10/21発売)

高齢者医療専門家の和田秀樹医師が説く――脳の健康を保ち、認知症を予防する日々の行動と心がけ

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 2
    今年、記録的な数の「中国の飲食店」が進出した国
  • 3
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多い県」はどこ?
  • 4
    TWICEがデビュー10周年 新作で再認識する揺るぎない…
  • 5
    【クイズ】1位は「蚊」...世界で「2番目に」人間を殺…
  • 6
    米軍、B-1B爆撃機4機を日本に展開──中国・ロシア・北…
  • 7
    【クイズ】12名が死亡...世界で「最も死者数が多い」…
  • 8
    【2025年最新版】世界航空戦力TOP3...アメリカ・ロシ…
  • 9
    汚物をまき散らすトランプに『トップガン』のミュー…
  • 10
    「認知のゆがみ」とは何なのか...あなたはどのタイプ…
  • 1
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 2
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号返上を表明」も消えない生々しすぎる「罪状」
  • 3
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多い県」はどこ?
  • 4
    今年、記録的な数の「中国の飲食店」が進出した国
  • 5
    まるで『トップガン』...わずか10mの至近戦、東シナ…
  • 6
    フィリピンで相次ぐ大地震...日本ではあまり報道され…
  • 7
    本当は「不健康な朝食」だった...専門家が警告する「…
  • 8
    日本で外国人から生まれた子どもが過去最多に──人口…
  • 9
    「心の知能指数(EQ)」とは何か...「EQが高い人」に…
  • 10
    TWICEがデビュー10周年 新作で再認識する揺るぎない…
  • 1
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になりやすい人」が持ち歩く5つのアイテム
  • 2
    「大谷翔平の唯一の欠点は...」ドジャース・ロバーツ監督が明かすプレーオフ戦略、監督の意外な「日本的な一面」とは?
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    増加する「子どもを外注」する親たち...ネオ・ネグレ…
  • 5
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 6
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
  • 7
    バフェット指数が異常値──アメリカ株に「数世代で最…
  • 8
    「日本の高齢化率は世界2位」→ダントツの1位は超意外…
  • 9
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
  • 10
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中