ニュース速報
ビジネス

大統領選とFOMC、相場急変に警戒=今週の米株式市場

2024年11月03日(日)15時43分

 米株式市場は今週、大統領選と連邦公開市場委員会(FOMC)という2大イベントを迎える。 写真は10月にニューヨーク証券取引所で撮影(2024年 ロイター/Brendan McDermid)

Lewis Krauskopf

[ニューヨーク 1日 ロイター] - 米株式市場は今週、大統領選と連邦公開市場委員会(FOMC)という2大イベントを迎える。

5日の大統領選を巡っては、トランプ前大統領の勝利を見越した「トランプトレード」を背景にドル高、米国債下落、ビットコイン上昇といった値動きも見られるが、世論調査ではトランプ氏とハリス副大統領の接戦が続いており、一部の市場関係者は大統領選でどのような結果が出てもボラティリティーが上昇すると見込んでいる。

グリーンウッド・キャピタルのウォルター・トッド最高投資責任者は「どちらが勝利しても短期的にリスクがありそうだ」と指摘。トランプ氏が勝利すれば「事実で売る」のパターンでトランプトレードに利益確定の売りが出る一方、ハリス氏が勝てばトランプトレードが一斉に巻き戻されるリスクがあると述べた。

大統領選と同時に議会選も実施されるため、議会選の結果を受けて政治が中・長期的に市場にどう影響するか、投資家の間でさまざまな思惑が浮上するとみられる。

例えば、トランプ氏が規制緩和を進めるとの見方が強まれば、銀行が恩恵を受ける可能性があるが、関税が引き上げられれば国内で事業を展開する中小企業の追い風になる一方、市場全体のボラティリティーが高まるリスクがある。

アナリストによると、ハリス氏が勝利した場合、クリーンエネルギー政策を積極的に進めるとの見方で太陽光発電など再生可能エネルギー関連銘柄が値上がりすることが考えられる。

また、市場関係者は大接戦で直ちに勝敗が確定しない場合や、一方の政党が選挙結果に異議を唱えた場合は、ボラティリティーが高まると警戒している。

ダコタ・ウエルスのシニア・ポートフォリオ・マネージャー、ロバート・パブリク氏は「市場はトランプ政権下で好調だった。ハリス氏の下でも好調な結果を出し得る。必要なのは透明性だ」と述べた。

<FOMCもリスク要因>

6─7日のFOMCも株価のリスク要因だ。

LSEGのデータによると、フェデラルファンド金利(FF)金利先物市場は25ベーシスポイント(bp)の利下げを予想しており、多くの投資家は、強い経済指標を受けて将来的に利下げ停止を検討する可能性があるかなど、パウエル連邦準備理事会(FRB)議長の今後の政策見通しに注目するとみられる。

経済指標の発表値と市場予想値の乖離度を示すシティグループのエコノミックサプライズ指数は4月以来の高水準。

JPモルガンのエコノミスト、マイケル・フェローリ氏は「ここ1週間の指標は利下げの根拠がまだあることを示している」とした上で「たとえ選挙結果が(FOMCまでに)確定しても、先行きは不透明であり、フォワードガイダンスは慎重に示す必要がある」と述べた。

ロイター
Copyright (C) 2024 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

イラン軍艦がスリランカ沖で沈没、32人救助 遺体を

ワールド

中国政協開幕、軍トップ張氏ら政治局員2人が姿見せず

ビジネス

スイス中銀、為替介入意欲が高まる=副総裁

ビジネス

英2月サービスPMI改定値は53.9、回復続くも雇
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:トランプのイラン攻撃
特集:トランプのイラン攻撃
2026年3月10日号(3/ 3発売)

核開発の断念を迫るトランプ政権が攻撃を開始。イランとアメリカの本格戦争は始まるのか?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビザの壁、会社都合の解雇、帰国後も続く苦境
  • 2
    縫いぐるみが相棒、孤独なサル「パンチくん」がバズった理由
  • 3
    サファリ中の女性に悲劇...ライオンに「くわえ去られる」衝撃映像にネット騒然
  • 4
    イラン猛反撃、同士討ちまで起きる防空戦はいつまで…
  • 5
    少子化に悩む韓国で出生率回復...昨年過去最大の伸び…
  • 6
    核合意寸前、米国がイラン攻撃に踏み切った理由
  • 7
    「死体を運んでる...」Google Earthで表示される「不…
  • 8
    人気の女性インフルエンサー、「直視できない」すご…
  • 9
    イランへの直接攻撃は世界を変えた...秩序が崩壊する…
  • 10
    「外国人が増え、犯罪は減った」という現実もあるの…
  • 1
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからくりとリスク
  • 2
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビザの壁、会社都合の解雇、帰国後も続く苦境
  • 3
    村瀬心椛は「トップでなければおかしい」...スノボの謎判定に「怒りの鉄拳」、木俣椋真の1980には「ぼやき」も
  • 4
    BTS復活...でも、韓国エンタメが「苦境」に陥っている
  • 5
    縫いぐるみが相棒、孤独なサル「パンチくん」がバズ…
  • 6
    中国、4隻目の空母は原子力艦か──世界3番目の原子力…
  • 7
    「毎日が人生最後の日」だと思って酒を飲む...84歳医…
  • 8
    少女買春に加え、国家機密の横流しまで...アンドルー…
  • 9
    サファリ中の女性に悲劇...ライオンに「くわえ去られ…
  • 10
    イラン猛反撃、同士討ちまで起きる防空戦はいつまで…
  • 1
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を空中爆破...地上から撮影の「レア映像」を公開
  • 2
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 3
    台湾侵攻「失敗」の大きすぎる代償
  • 4
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 5
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 6
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからく…
  • 7
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医…
  • 8
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より…
  • 9
    中国、パナマ運河の港湾喪失でパナマに報復──トラン…
  • 10
    命は長し、働け女たち――88歳「働くばあさん」が説く…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中