ニュース速報
ビジネス

米UAW地方支部がステランティスでスト投票へ、労働協約違反と批判

2024年09月18日(水)13時25分

全米自動車労働組合(UAW)のショーン・フェイン会長は17日夜、地方支部の一部が今後数日中に欧米系自動車大手ステランティスでストライキを実施することの是非を問う組合員投票を行うとの方針を発表した。写真はフランス・パリ近郊のポワシーにあるステランティス社のロゴで4日に撮影(2024年 ロイター/Sarah Meyssonnier)

Nora Eckert Abhirup Roy

[デトロイト 17日 ロイター] - 全米自動車労働組合(UAW)のショーン・フェイン会長は17日夜、地方支部の一部が今後数日中に欧米系自動車大手ステランティスでストライキを実施することの是非を問う組合員投票を行うとの方針を発表した。

フェイン会長は、ステランティスのカルロス・タバレス最高経営責任者(CEO)が過去数カ月間にわたり、生産や設備投資に関する労使協約を履行しないためだと批判。「われわれは行動を起こす準備をしている」と表明した。UAWは昨年秋、ストを6週間実行した後、ステランティスと生産などに関し新しい労働協約を交わしていた。

しかし、最近同社はスポーツタイプ多目的車(SUV)「ダッジ・デュランゴ」の生産を米国外に移管する計画がうかがわれるが、UAW支部の一部は同社がそうした情報を伝えるのを拒否していると反発。同社に労使関係の手続きに則った苦情(グリーバンス)を申し立てたほか、独立行政機関の全米労働関係委員会(NLRB)に対し、生産計画に関わる情報の不開示は不当労働行為に当たると訴えた。

フェイン会長はまた、同社が中西部イリノイ州ベルビディアに計画している新しいバッテリー工場と製造施設の設備投資についても言及し、数十億ドル規模の投資計画が遅れていると改めて怒りを表明した。同工場を巡っては、昨年の全国ストを通じて、電気自動車(EV)生産へシフトする中でもUAWが雇用を確保できる能力を示す象徴となっている。

ロイター
Copyright (C) 2024 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

焦点:闇に隠れるパイロットの精神疾患、操縦免許剥奪

ビジネス

ソフトバンクG、米デジタルインフラ投資企業「デジタ

ビジネス

ネットフリックスのワーナー買収、ハリウッドの労組が

ワールド

米、B型肝炎ワクチンの出生時接種推奨を撤回 ケネデ
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:日本時代劇の挑戦
特集:日本時代劇の挑戦
2025年12月 9日号(12/ 2発売)

『七人の侍』『座頭市』『SHOGUN』......世界が愛した名作とメイド・イン・ジャパンの新時代劇『イクサガミ』の大志

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」が追いつかなくなっている状態とは?
  • 2
    【クイズ】アルコール依存症の人の割合が「最も高い国」はどこ?
  • 3
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺るがす「ブラックウィドウ」とは?
  • 4
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 5
    左手にゴルフクラブを握ったまま、茂みに向かって...…
  • 6
    「ボタン閉めろ...」元モデルの「密着レギンス×前開…
  • 7
    主食は「放射能」...チェルノブイリ原発事故現場の立…
  • 8
    『羅生門』『七人の侍』『用心棒』――黒澤明はどれだ…
  • 9
    戦争中に青年期を過ごした世代の男性は、終戦時56%…
  • 10
    イスラエル軍幹部が人生を賭けた内部告発...沈黙させ…
  • 1
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 2
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」が追いつかなくなっている状態とは?
  • 3
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺るがす「ブラックウィドウ」とは?
  • 4
    100年以上宇宙最大の謎だった「ダークマター」の正体…
  • 5
    戦争中に青年期を過ごした世代の男性は、終戦時56%…
  • 6
    7歳の息子に何が? 学校で描いた「自画像」が奇妙す…
  • 7
    イスラエル軍幹部が人生を賭けた内部告発...沈黙させ…
  • 8
    【クイズ】アルコール依存症の人の割合が「最も高い…
  • 9
    【銘柄】関電工、きんでんが上昇トレンド一直線...業…
  • 10
    人生の忙しさの9割はムダ...ひろゆきが語る「休む勇…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 3
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 4
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 5
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 6
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 7
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 8
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 9
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
  • 10
    ポルノ依存症になるメカニズムが判明! 絶対やって…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中