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午後3時のドルは小幅高の140円前半、株高と米金利上昇で底堅い

2023年06月05日(月)15時37分

 6月5日 ドル/円は午後3時時点で、前週末のニューヨーク市場終盤(139.94/97円)から小幅高の140.06/08円付近で取引されている。写真は1ドル紙幣で、2021年11月撮影(2023年 ロイター/Murad Sezer)

[東京 5日 ロイター] -   ドル/円は午後3時時点で、前週末のニューヨーク市場終盤(139.94/97円)から小幅高の140.06/08円付近で取引されている。日経平均株価の大幅高でリスクオンの流れから円売り圧力が強まったほか、時間外取引の米長期金利の小幅な上昇を背景に、ドルは底堅く推移した。

東京市場は140円前半で取引を開始。仲値にかけては、五・十日に伴い実需の売り買いが交錯したものの「全体的に様子見ムードが強く、閑散な取引だった」(国内銀)という。

その後は、日経平均株価の大幅な上昇を背景にリスク選好の流れから、円売り圧力が強まったものの、その動きも一巡し、ドルはじりじりと上げ幅を縮小した。来週の日銀金融政策決定会合を控える中、ポジションを一方向に傾けづらいとみられ「植田日銀総裁の発言トーンが変わる可能性や、足元の円債市場の機能度が改善しているからこそ、イールドカーブ・コントロール(YCC)修正の可能性もゼロではない」(外銀)との声が出ている。

前週末に発表された5月の米雇用統計では、非農業部門雇用者数が予想を上回った一方で賃金の伸びが鈍化しており、まちまちな内容だった。ただ、低下基調にあった米2年債や米10年債利回りが、足元では再び上昇に転じている。

来週に米連邦公開市場委員会(FOMC)を控える中で「6月は政策金利を据え置いたとしても、米連邦公開市場委員会(FRB)からタカ派的はアナウンスが流れる可能性や経済指標次第では、7月の追加利上げが意識されやすい」(りそな銀行の総合資金部市場トレーディング室、田中春菜氏)とし、ドル/円は動きにくい時間が続くとみる。

足元のドルは140円台と半年ぶりの高値圏で推移する中、日本当局による円安けん制への警戒感から上値の重さも意識されている。

ステート・ストリート銀行の東京支店長、若林徳広氏は「(昨年11月に付けた)142円半ばを超えるか注目」とした上で、同水準を抜けなければいったん利益確定売りが出やすい一方、ドルの下落局面では買いも入るとし、「138-142円を中心としたレンジで推移するのではないか」との見方を示した。

このほか、豪ドル/円は92円半ばと2月下旬以来3カ月半ぶりの高値圏、カナダドル/円も104円前半と、昨年11月末以来6カ月半ぶりの高値圏で推移している。

ドル/円   ユーロ/ドル ユーロ/円

午後3時現在 140.06/08 1.0699/03  149.88/92

午前9時現在 140.20/22 1.0695/99  149.97/01

NY午後5時 139.94/97 1.0706/10  149.86/90

ロイター
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