ニュース速報

ビジネス

米ファイザー、23年コロナ関連売上高急減へ 商業販売への「移行期」

2023年02月01日(水)08時16分

米製薬ファイザーが示した23年の新型コロナウイルスワクチンと治療薬の売上高は、予想を超える減少となった。昨年5月撮影(2023年 ロイター/Dado Ruvic/Illustration/File Photo)

[31日 ロイター] - 米製薬大手・ファイザーが31日に示した2023年の新型コロナウイルスワクチンと治療薬の売上高は、予想を超える減少となった。各国政府が新型コロナワクチンと治療薬の発注を削減し、在庫処理を進める中、投資家の懸念が強まっている。

アルバート・ブーラ最高経営責任者(CEO)によると、23年下半期に新型コロナワクチンを政府への直接販売から国内の商業ルートを通した販売に切り替える。商業販売に移行後は国内の販売価格を約4倍に引き上げたい考え。

ブーラCEOは、新型コロナ関連製品にとって23年は「移行期」になるが、24年には成長に転じるとの見方を示した。

22年の決算は、新型コロナワクチン「コミナティ」と経口抗ウイルス薬「パクスロビド」の売上高が560億ドルを超えたことで、総売上高が初めて1000億ドル台に乗せた。

ファイザーは23年の売上高が670─710億ドルになると予想。ただ、新型コロナ関連製品を除く売上高は7─9%増加するとした。

ブーラ氏はアナリストと投資家向けの電話会議で「成長実現に必要な資本を大幅に積み上げている」とし、「これまで以上に生産性が高い研究開発の原動力を構築している」と述べた。

この日の株価は一時マイナス圏にあったが、1.4%高で終了。年初来では前日までに15%下落していた。

ファイザーはコミナティを独バイオ医薬品企業ビオンテックと共同開発。収益を折半している。23年のコミナティの売上高は135億ドルになると予想。リフィニティブがまとめた予想の143億9000万ドルを下回った。

パクスロビドの売上高は80億ドルと予想。アナリスト予想の103億3000万ドルに届かなかった。

シティのアナリスト、アンドリュー・バウム氏は、ファイザーは新型コロナのワクチンと治療薬への依存からの脱却に苦慮していると指摘。「ファイザーの新型コロナ関連事業に対する慎重な見方を変えるものはほとんど見当たらない」とした。

ファイザーは昨年、血液疾患治療薬を手がけるグローバル・ブラッド・セラピューティクスなどを買収。バウム氏は新型コロナ関連で得た収益を活用し、他社や製品を買収する取り組みを強化すると予想した。

ロイター
Copyright (C) 2023 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

米・イラン、26日に第3回核協議=オマーン外相

ワールド

米との関税合意、離脱表明した国はない=USTR代表

ビジネス

焦点:米食品大手、肥満薬普及で戦略転換 原材料見直

ワールド

アングル:米との貿易協定リセットは困難か、違憲判決
MAGAZINE
特集:ウクライナ戦争4年 苦境のロシア
特集:ウクライナ戦争4年 苦境のロシア
2026年2月24日号(2/17発売)

帰還兵の暴力、ドローンの攻撃、止まらないインフレ。国民は疲弊しプーチンの足元も揺らぐ

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「水道水」が筋トレの成果を左右する...私たちの体には濾過・吸収する力が備わっている
  • 2
    カビが植物に感染するメカニズムに新発見、硬い表面を突き破って侵入する力の正体が明らかに
  • 3
    「#ジェームズ・ボンドを忘れろ」――MI6初の女性長官が掲げる「新しいスパイの戦い方」
  • 4
    揺れるシベリア...戦費の穴埋めは国民に? ロシア中…
  • 5
    命は長し、働け女たち――88歳「働くばあさん」が説く…
  • 6
    「窓の外を見てください」パイロットも思わず呼びか…
  • 7
    100万人が死傷、街には戦場帰りの元囚人兵...出口な…
  • 8
    ロシアに蔓延する「戦争疲れ」がプーチンの立場を揺…
  • 9
    「高市トレード」に「トランプ関税」......相場が荒…
  • 10
    ウクライナ戦争が180度変えた「軍事戦略」の在り方..…
  • 1
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より日本の「100%就職率」を選ぶ若者たち
  • 2
    命は長し、働け女たち――88歳「働くばあさん」が説く高齢期の「4つの覚悟」
  • 3
    「水道水」が筋トレの成果を左右する...私たちの体には濾過・吸収する力が備わっている
  • 4
    「#ジェームズ・ボンドを忘れろ」――MI6初の女性長官…
  • 5
    海外(特に日本)移住したい中国人が増えている理由.…
  • 6
    オートミール中心の食事がメタボ解消の特効薬に
  • 7
    カビが植物に感染するメカニズムに新発見、硬い表面…
  • 8
    なぜ「あと1レップ」が筋肉を壊すのか...「高速パワ…
  • 9
    「目のやり場に困る...」アカデミー会場を席巻したス…
  • 10
    100万人が死傷、街には戦場帰りの元囚人兵...出口な…
  • 1
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 2
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を空中爆破...地上から撮影の「レア映像」を公開
  • 3
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 4
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」…
  • 5
    台湾侵攻「失敗」の大きすぎる代償
  • 6
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 7
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 8
    中国、パナマ運河の港湾喪失でパナマに報復──トラン…
  • 9
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より…
  • 10
    「罠に嵌められた」と主張するが...欧州で次々と摘発…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中