ニュース速報

ビジネス

米国株式市場=上昇、S&P6日ぶり反発 失業保険申請増加で

2022年12月09日(金)07時18分

米国株式市場は上昇して取引を終了。S&P総合500種は5営業日続落に終止符を打った。8月3日、ニューヨーク証券取引所で撮影(2022年 ロイター/Andrew Kelly)

[8日 ロイター] - 米国株式市場は上昇して取引を終了。S&P総合500種は5営業日続落に終止符を打った。週間の新規失業保険申請件数が増加し、利上げペースが近く減速する兆しと受け止められた。

市場はここ数日、利上げサイクル長期化への懸念や主要企業幹部の厳しい経済見通しに圧迫されてきた。ナスダック総合は前日まで4営業日続落していた。

しかし、この日発表された新規失業保険申請件数は前週比4000件増の23万件となり、市場予想と一致。先週発表された堅調な雇用データを受けて広がっていた積極的な利上げ継続を巡る観測が幾分後退した。

ジーグラー・キャピタル・マネジメントのチーフストラテジスト、ワイリー・アンゲル氏は「市場は、財政・金融両面からの景気刺激策からファンダメンタルズベースの経済へと移行しつつあるという事実に適応しなければならず、今それに取り組んでいるところだ」と述べた。

14日の連邦公開市場委員会(FOMC)の政策決定を控え、9日発表される米卸売物価指数(PPI)、ミシガン大消費者信頼感指数、来週発表予定の消費者物価指数(CPI)が注目される。

S&P主要11セクターは情報技術主導で9セクターが上昇した。

大型テクノロジー・グロース株が幅広く買われ、アップル、エヌビディア、アマゾン・ドット・コムは1.2─6.5%高となった。

マイクロソフトは1.2%上昇。690億ドルでのゲーム大手アクティビジョン・ブリザード買収計画を阻止する目的で連邦取引委員会(FTC)が訴訟を起こしたことを受け、この日の高値からは上げ幅を削った。アクティビジョンは1.5%下落した。

石油大手エクソンモービルは300億ドルの自社株買いを拡大すると発表。株価は0.7%上昇した。ただエネルギー株指数は0.5%安となった。

米食品医薬品局(FDA)は8日、新型コロナウイルスのオミクロン株BA4およびBA5に対応する2価ワクチンの接種対象年齢を生後6カ月からに引き下げた。これを受け、モデルナは3.2%、ファイザーは3.1%、独ビオンテックの米市場上場株は5.6%、それぞれ上昇した。

米取引所の合算出来高は100億7000万株。直近20営業日の平均は109億株。

終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード

ダウ工業株30種 33781.48 +183.56 +0.55 33695.97 33899.1 33642.46

7

前営業日終値 33597.92

ナスダック総合 11082.00 +123.45 +1.13 11011.33 11119.1 10939.47

6

前営業日終値 10958.55

S&P総合500種 3963.51 +29.59 +0.75 3947.79 3974.19 3935.83

前営業日終値 3933.92

ダウ輸送株20種 13809.74 +41.85 +0.30

ダウ公共株15種 977.54 +4.76 +0.49

フィラデルフィア半導体 2744.73 +71.48 +2.67

VIX指数 22.29 -0.39 -1.72

S&P一般消費財 1085.24 +11.26 +1.05

S&P素材 512.69 +3.44 +0.68

S&P工業 842.55 +4.79 +0.57

S&P主要消費財 795.26 +3.45 +0.44

S&P金融 573.96 +0.86 +0.15

S&P不動産 240.00 +1.44 +0.60

S&Pエネルギー 644.46 -3.01 -0.47

S&Pヘルスケア 1626.07 +14.40 +0.89

S&P通信サービス 164.16 -0.83 -0.50

S&P情報技術 2296.23 +36.00 +1.59

S&P公益事業 359.44 +2.01 +0.56

NYSE出来高 8.80億株

シカゴ日経先物3月限 ドル建て 27710 + 220 大阪比

シカゴ日経先物3月限 円建て 27685 + 195 大阪比

ロイター
Copyright (C) 2022 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

仏GDP、第3四半期確報は前期比+0.5% 速報値

ワールド

東南アジアの洪水、死者183人に 救助・復旧活動急

ビジネス

電気・ガス代支援と暫定税率廃止、消費者物価0.7ポ

ワールド

香港火災、死者128人に 約200人が依然不明
MAGAZINE
特集:ガザの叫びを聞け
特集:ガザの叫びを聞け
2025年12月 2日号(11/26発売)

「天井なき監獄」を生きるパレスチナ自治区ガザの若者たちが世界に向けて発信した10年の記録

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで墜落事故、浮き彫りになるインド空軍の課題
  • 2
    【最先端戦闘機】ミラージュ、F16、グリペン、ラファール勢ぞろい ウクライナ空軍は戦闘機の「見本市」状態
  • 3
    7歳の息子に何が? 学校で描いた「自画像」が奇妙すぎた...「心配すべき?」と母親がネットで相談
  • 4
    【寝耳に水】ヘンリー王子&メーガン妃が「大焦り」…
  • 5
    【クイズ】次のうち、マウスウォッシュと同じ効果の…
  • 6
    100年以上宇宙最大の謎だった「ダークマター」の正体…
  • 7
    「攻めの一着すぎ?」 国歌パフォーマンスの「強めコ…
  • 8
    がん患者の歯のX線画像に映った「真っ黒な空洞」...…
  • 9
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 10
    7歳の娘の「スマホの検索履歴」で見つかった「衝撃の…
  • 1
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるようになる!筋トレよりもずっと効果的な「たった30秒の体操」〈注目記事〉
  • 2
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで墜落事故、浮き彫りになるインド空軍の課題
  • 3
    ポルノ依存症になるメカニズムが判明! 絶対やってはいけない「3つの行動」とは?【国際研究チーム】
  • 4
    マムダニの次は「この男」?...イケメンすぎる「ケネ…
  • 5
    AIの浸透で「ブルーカラー」の賃金が上がり、「ホワ…
  • 6
    海外の空港でトイレに入った女性が見た、驚きの「ナ…
  • 7
    【最先端戦闘機】ミラージュ、F16、グリペン、ラファ…
  • 8
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 9
    「週4回が理想です」...老化防止に効くマスターベー…
  • 10
    老後資金は「ためる」より「使う」へ──50代からの後…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 3
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 4
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 5
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 6
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 7
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 10
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中