ニュース速報

ビジネス

トヨタ、8月世界販売12ヵ月ぶり増 世界生産は4割超増と過去最高

2022年09月29日(木)18時06分

 9月29日、トヨタ自動車が発表した8月の世界販売(トヨタ車とレクサス車のみ)は前年同月比3.8%増の77万7047台と12カ月ぶりに増加に転じた。写真はトヨタのロゴ。ジュネーブで2019年3月撮影(2022年 ロイター/Pierre Albouy)

[東京 29日 ロイター] - トヨタ自動車が29日発表した8月の世界販売(トヨタ車とレクサス車のみ)は前年同月比3.8%増の77万7047台と12カ月ぶりに増加に転じた。特に海外販売は8月として過去最高となった。世界生産も4割超伸び、海外生産とともに過去最高だった。

半導体不足による影響が徐々に緩和しつつあるほか、新型コロナウイルス感染拡大の影響で低迷していた前年からの反動もみられた。

世界販売のうち、国内は25.8%減の8万2775台と落ち込んだが、海外は8.9%増の69万4272台で、8月として過去最高を更新した。前年にコロナ影響で落ち込んだアジアを中心に好調となった。

世界生産は44.3%増の76万6683台と5カ月ぶりに前年を上回った。70万台(このうち海外は50万台)とみていた8月の計画に対しても上振れた。国内生産は5.6%増の19万6038台で6カ月ぶりに前年を超えたほか、海外生産も65.1%増の57万0645台と4カ月連続で前年を上回った。

日野自動車とダイハツ工業も含めたグループ全体でも、世界販売が3.8%増の84万4028台で12カ月ぶりに前年を上回った。世界生産は39.5%増の88万5812台と4カ月連続で前年を上回り、過去最高を記録した。

トヨタ以外の乗用車メーカー大手7社も、8月の世界生産は全社が前年に比べて増加した。トヨタと同じく、スズキ、三菱自動車、ダイハツ工業は、世界販売もプラスとなった。

世界生産については、日産自動車が9.0%増と2カ月連続でプラス、ホンダも26.7%増と3カ月連続でプラスだったが、世界販売は日産が15.5%減、ホンダが0.4%減で、ともに14カ月連続でマイナスだった。スバルとマツダも世界生産は前年から増えたが、世界販売は減少した。

三菱UFJモルガン・スタンレー証券の杉本浩一シニアアナリストは、半導体不足はまだ解消しておらず「業界全体で一進一退」とし、「まだまだ予断を許さない状況だ」と指摘。しかし、「自動車メーカーにとっては売る車がないため結果として販売費用をかなり節約できたり、値上げが通りやすかったり、という話も一部ではある。必ずしも悪い話ばかりではない」と述べた。

*システムの都合で再送します。

ロイター
Copyright (C) 2022 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

GMメキシコ工場で生産を数週間停止、人気のピックア

ビジネス

米財政収支、6月は270億ドルの黒字 関税収入は過

ワールド

ロシア外相が北朝鮮訪問、13日に外相会談

ビジネス

アングル:スイスの高級腕時計店も苦境、トランプ関税
MAGAZINE
特集:大森元貴「言葉の力」
特集:大森元貴「言葉の力」
2025年7月15日号(7/ 8発売)

時代を映すアーティスト・大森元貴の「言葉の力」の源泉にロングインタビューで迫る

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    完璧な「節約ディズニーランド」...3歳の娘の夢を「裏庭」で叶えた両親、「圧巻の出来栄え」にSNSでは称賛の声
  • 2
    シャーロット王女の「ロイヤル・ボス」ぶりが話題に...「曾祖母エリザベス女王の生き写し」
  • 3
    「ベンチプレス信者は損している」...プッシュアップを極めれば、筋トレは「ほぼ完成」する
  • 4
    アメリカを「好きな国・嫌いな国」ランキング...日本…
  • 5
    セーターから自動車まで「すべての業界」に影響? 日…
  • 6
    トランプはプーチンを見限った?――ウクライナに一転パ…
  • 7
    「弟ができた!」ゴールデンレトリバーの初対面に、…
  • 8
    『イカゲーム』の次はコレ...「デスゲーム」好き必見…
  • 9
    【クイズ】日本から密輸?...鎮痛剤「フェンタニル」…
  • 10
    日本人は本当に「無宗教」なのか?...「灯台下暗し」…
  • 1
    「弟ができた!」ゴールデンレトリバーの初対面に、ネットが感動の渦
  • 2
    日本企業の「夢の電池」技術を中国スパイが流出...APB「乗っ取り」騒動、日本に欠けていたものは?
  • 3
    シャーロット王女の「ロイヤル・ボス」ぶりが話題に...「曾祖母エリザベス女王の生き写し」
  • 4
    ディズニー・クルーズラインで「子供が海に転落」...…
  • 5
    「本物の強さは、股関節と脚に宿る」...伝説の「元囚…
  • 6
    「飛行機内が臭い...」 原因はまさかの「座席の下」…
  • 7
    アリ駆除用の「毒餌」に、アリが意外な方法で「反抗…
  • 8
    為末大×TAKUMI──2人のプロが語る「スポーツとお金」 …
  • 9
    「ベンチプレス信者は損している」...プッシュアップ…
  • 10
    孫正義「最後の賭け」──5000億ドルAI投資に託す復活…
  • 1
    「コーヒーを吹き出すかと...」ディズニーランドの朝食が「高額すぎる」とSNSで大炎上、その「衝撃の値段」とは?
  • 2
    「あまりに愚か...」国立公園で注意を無視して「予測不能な大型動物」に近づく幼児連れ 「ショッキング」と映像が話題に
  • 3
    10歳少女がサメに襲われ、手をほぼ食いちぎられる事故...「緊迫の救護シーン」を警官が記録
  • 4
    JA・卸売業者が黒幕説は「完全な誤解」...進次郎の「…
  • 5
    ディズニー・クルーズラインで「子供が海に転落」...…
  • 6
    気温40℃、空港の「暑さ」も原因に?...元パイロット…
  • 7
    燃え盛るロシアの「黒海艦隊」...ウクライナの攻撃で…
  • 8
    「小麦はもう利益を生まない」アメリカで農家が次々…
  • 9
    イランを奇襲した米B2ステルス機の謎...搭乗した専門…
  • 10
    「うちの赤ちゃんは一人じゃない」母親がカメラ越し…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中