ニュース速報

ビジネス

NY外為市場=ドル上げ幅縮小、FOMC議事要旨で過度な利上げに懸念

2022年08月18日(木)06時01分

ニューヨーク外為市場で、ドルが上げ幅を縮小した。午後に公表された7月の連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨で、インフレ抑制に向けた利上げが行き過ぎたものになる懸念が示されたことが分かった。 (2022年 ロイター/Marcos Brindicci)

[ニューヨーク 17日 ロイター] - ニューヨーク外為市場で、ドルが上げ幅を縮小した。午後に公表された7月の連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨で、インフレ抑制に向けた利上げが行き過ぎたものになる懸念が示されたことが分かった。

議事要旨で「多く」の参加者が「物価安定を回復するために必要以上に金融引き締めを進めてしまう可能性」のリスクを指摘したことが判明。ナットウエスト・マーケッツのG10為替戦略責任者、ブライアン・ダインジャーフィールド氏は「一部のFRB当局者は、金利に敏感なセクターで減速の兆しが出ているとし、行き過ぎた金融引き締めが実施されるリスクがあると指摘した」とし、7月のFOMC後の当局者発言と比べると「議事要旨は若干ハト派的との印象を受けた」と述べた。

議事要旨を受け、主要6通貨に対するドル指数は106.39に低下。ただその後は0.09%高の106.55に戻した。

9月のFOMCで決定される利上げの幅は、同会合までに発表される8月のインフレ指標や雇用統計などに左右されるとみられているが、議事要旨の公表を受け、9月に0.75%ポイントの利上げが決定される確率は40%と、公表前の52%から低下。0.50%ポイントの利上げが決定される確率は60%となっている。

ユーロ は0.13%高の1.0185ドル。ドルは対円で0.55%高の134.97円。

豪ドルは1.23%安。鉄鋼石などのコモディティー(商品)に対する中国の需要を巡る懸念が重しになった。

ニュージーランドドルは0.98%安。当初上昇していたが、不安定な取引の中、利食い売りが出た。ニュージーランド準備銀行(中央銀行)は政策金利のオフィシャル・キャッシュレート(OCR)を50ベーシスポイント(bp)引き上げ3.0%とすることを決定。利上げは7会合連続だった。

英ポンドは序盤の上げから下げに転じ、0.34%安の1.2059ドル。英国立統計局(ONS)発表の7月の消費者物価指数(CPI)は、前年同月比10.1%上昇。6月(9.4%上昇)から加速し1982年2月以来の高い伸びとなった。

ドル/円 NY終値 135.01/135.04

始値 134.96

高値 135.49

安値 134.80

ユーロ/ドル NY終値 1.0180/1.0183

始値 1.0174

高値 1.0202

安値 1.0146

ロイター
Copyright (C) 2022 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

ドイツ商工会議所、今年の経済成長ゼロと予想 来年0

ビジネス

日産、通期の純損益予想の開示を再び見送り

ビジネス

ドイツ鉱工業生産、9月は前月比+1.3% 予想を大

ビジネス

訂正-独コメルツ銀、第3四半期は予想に反して7.9
MAGAZINE
特集:高市早苗研究
特集:高市早苗研究
2025年11月 4日/2025年11月11日号(10/28発売)

課題だらけの日本の政治・経済・外交を初の女性首相はこう変える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎の存在」がSNSで話題に、その正体とは?
  • 2
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 3
    虹に「極限まで近づく」とどう見える?...小型機パイロットが撮影した「幻想的な光景」がSNSで話題に
  • 4
    NY市長に「社会主義」候補当選、マムダニ・ショック…
  • 5
    「なんだコイツ!」網戸の工事中に「まさかの巨大生…
  • 6
    カナダ、インドからの留学申請74%を却下...大幅上昇…
  • 7
    もはや大卒に何の意味が? 借金して大学を出ても「商…
  • 8
    約500年続く和菓子屋の虎屋がハーバード大でも注目..…
  • 9
    【ウクライナ】要衝ポクロウシクの攻防戦が最終局面…
  • 10
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎の存在」がSNSで話題に、その正体とは?
  • 3
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読み方は?
  • 4
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 5
    【ウクライナ】要衝ポクロウシクの攻防戦が最終局面…
  • 6
    9歳女児が行方不明...失踪直前、防犯カメラに映った…
  • 7
    【クイズ】1位は「蚊」...世界で「2番目に」人間を殺…
  • 8
    「日本のあの観光地」が世界2位...エクスペディア「…
  • 9
    女性の後を毎晩つけてくるストーカー...1週間後、雨…
  • 10
    だまされやすい詐欺メールTOP3を専門家が解説
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になり…
  • 5
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 6
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 7
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
  • 10
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中