ニュース速報

ビジネス

独ウニパー、政府に支援要請 ガス調達コスト高騰で

2022年06月30日(木)19時59分

ロシア産天然ガスの大口需要家であるドイツのガス・電力会社ウニパーが経営難に陥りドイツ政府に支援を要請した。5月撮影。(2022年 ロイター/Dado Ruvic/Illustration)

[フランクフルト/デュッセルドルフ/ベルリン 30日 ロイター] - ロシア産天然ガスの大口需要家であるドイツのガス・電力会社ウニパーが経営難に陥りドイツ政府に支援を要請した。

ウクライナ危機、それによるロシアへの制裁の影響で欧州の電力各社はガスの調達が困難になり、長期契約よりも価格が大幅に高いスポット市場で調達を余儀なくされている。

経済省の報道官は、ウニパーと安定化策を協議中だと述べた。

ウニパーのクラウス・ディーター・マウバッハ最高経営責任者(CEO)によると、保証の可能性や信用枠の引き上げ、政府の出資の可能性などを協議している。

ウニパー株は0830GMT(日本時間午後5時30分)時点で16%下落。年初来では68%下落し、2017年3月6日以来の安値となっている。

ウニパーは6月16日以降、ガスプロムから受け取っているガスは契約の40%程度にとどまるとしている。

ウニパーの問題は、電力会社がエネルギーコスト高騰を転嫁できるようドイツ政府に圧力をかける。ドイツ政府は今月、天然ガスに関する3段階の緊急計画で第2段階の「警報」を発令したが、消費者にコスト転嫁する条項の発動を見送っている。

ウニパーは8月2日の上期決算発表を前に、2022年の調整後の利払い・税引き前利益(EBIT)および純利益の予想を撤回した。

ロイター
Copyright (C) 2022 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

米ウクライナ首脳、日本時間29日未明に会談 和平巡

ワールド

訂正-カナダ首相、対ウクライナ25億加ドル追加支援

ワールド

ナイジェリア空爆、クリスマスの実行指示とトランプ氏

ビジネス

中国工業部門利益、1年ぶり大幅減 11月13.1%
MAGAZINE
特集:ISSUES 2026
特集:ISSUES 2026
2025年12月30日/2026年1月 6日号(12/23発売)

トランプの黄昏/中国AI/米なきアジア安全保障/核使用の現実味......世界の論点とキーパーソン

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 2
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指すのは、真田広之とは「別の道」【独占インタビュー】
  • 3
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 4
    【世界を変える「透視」技術】数学の天才が開発...癌…
  • 5
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」と…
  • 6
    【銘柄】子会社が起訴された東京エレクトロン...それ…
  • 7
    中国、米艦攻撃ミサイル能力を強化 米本土と日本が…
  • 8
    海水魚も淡水魚も一緒に飼育でき、水交換も不要...ど…
  • 9
    アベノミクス以降の日本経済は「異常」だった...10年…
  • 10
    なぜ筋肉を鍛えても速くならないのか?...スピードの…
  • 1
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 2
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 3
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 4
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
  • 5
    「食べ方の新方式」老化を防ぐなら、食前にキャベツ…
  • 6
    中国、インドをWTOに提訴...一体なぜ?
  • 7
    【過労ルポ】70代の警備員も「日本の日常」...賃金低…
  • 8
    海水魚も淡水魚も一緒に飼育でき、水交換も不要...ど…
  • 9
    批評家たちが選ぶ「2025年最高の映画」TOP10...満足…
  • 10
    アベノミクス以降の日本経済は「異常」だった...10年…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 3
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 4
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 5
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 6
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「…
  • 7
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 8
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 9
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入と…
  • 10
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中