ニュース速報

ビジネス

NY外為市場=ドル小幅安、米利上げ予想修正の動き 景気後退懸念和らぐ

2022年05月28日(土)06時29分

ニューヨーク外為市場ではドルが小幅安。2016年11月撮影(2022 年 ロイター/Dado Ruvic/Illustration//File Photo)

[ニューヨーク 27日 ロイター] - ニューヨーク外為市場ではドルが小幅安。週足では2週連続での下げとなる見通し。トレーダーの間では、米連邦準備理事会(FRB)の積極的な利上げ予想を修正する動きが広がっている。また、朝方発表された米指標はインフレ伸び鈍化と堅調な消費支出の継続を示し、景気後退を巡る懸念が和らいだ。

主要6通貨に対するドル指数は一時101.43と、4月25日以来の安値に沈んだ後、終盤の取引では0.059%安の101.66。週間ベースでは1.24%下落する見通し。前週も1.45%下落していた。

スコシアバンクのストラテジストはノートで、「ドルの幅広い上昇は終了し、足元では大幅安とはなっていないものの、一段高となる公算は小さいように見える」という見方を示した。「FRBの利上げは完全に織り込まれているほか、経済成長が予想以上に速いペースで減速すれば、年後半の利上げ観測は修正される可能性がある」と述べた。

ウエスタン・ユニオン・ビジネス・ソリューションズのシニアマーケットアナリスト、ジョー・マニンボ氏は「秋にFRBが利上げを一時停止するという観測が高まる中、ドルは下げに転じている」と述べた。

朝方発表された4月の米個人消費支出(PCE)価格指数は前年同月比6.3%上昇。伸び率は1982年以来の高水準となった前月の6.6%から縮小した。前月比でも0.2%上昇と、3月の0.9%上昇から減速し、2020年11月以来、最小の伸びにとどまった。

来週発表される米指標では、5月の米雇用統計が注目される。

前出のウエスタン・ユニオンのマニンボ氏は「雇用統計によって、第3・四半期以降の引き締め余地が示されるだろう」と述べた。

ユーロ/ドルは横ばいの1.0731ドル。一時、1カ月ぶりの高値を付ける場面もあった。

ポンドは0.16%高の1.2628ドル。

リスクに敏感な豪ドルは0.8%高の0.7156米ドル。ニュージーランドドルも0.88%高の0.6535米ドル。

リスク選好度は改善したものの、暗号資産(仮想通貨)のビットコインは2.59%安の2万8426ドルだった。

ロイター
Copyright (C) 2022 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

再送-米ワーナー、パラマウントの買収案を拒否 ネト

ビジネス

独IFO業況指数、12月は予想外に低下 来年前半も

ビジネス

EU、炭素国境調整措置を強化へ 草案を正式発表

ワールド

インドネシア中銀、3会合連続金利据え置き ルピア支
MAGAZINE
特集:教養としてのBL入門
特集:教養としてのBL入門
2025年12月23日号(12/16発売)

実写ドラマのヒットで高まるBL(ボーイズラブ)人気。長きにわたるその歴史と深い背景をひもとく

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    【実話】学校の管理教育を批判し、生徒のため校則を変えた校長は「教員免許なし」県庁職員
  • 4
    ミトコンドリア刷新で細胞が若返る可能性...老化関連…
  • 5
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入と…
  • 6
    空中でバラバラに...ロシア軍の大型輸送機「An-22」…
  • 7
    「住民が消えた...」LA国際空港に隠された「幽霊都市…
  • 8
    【人手不足の真相】データが示す「女性・高齢者の労…
  • 9
    FRBパウエル議長が格差拡大に警鐘..米国で鮮明になる…
  • 10
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出を睨み建設急ピッチ
  • 4
    デンマーク国防情報局、初めて米国を「安全保障上の…
  • 5
    【実話】学校の管理教育を批判し、生徒のため校則を…
  • 6
    ミトコンドリア刷新で細胞が若返る可能性...老化関連…
  • 7
    【銘柄】資生堂が巨額赤字に転落...その要因と今後の…
  • 8
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入と…
  • 9
    【クイズ】「100名の最も偉大な英国人」に唯一選ばれ…
  • 10
    香港大火災の本当の原因と、世界が目撃した「アジア…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 3
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 4
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 5
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 6
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 7
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 8
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 9
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 10
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中