ニュース速報

ビジネス

NY外為市場=ドル軟調、米製造業生産が予想外に低下

2021年10月19日(火)06時01分

ニューヨーク外為市場では、ドルがやや軟化した。当初は米連邦準備理事会(FRB)が利上げに近づいているとの観測を背景に上昇していたが、米国の9月の製造業生産指数が予想外に低下したことを受け、下げに転じた。2月撮影(2021年 ロイター/Dado Ruvic)

[ニューヨーク 18日 ロイター] - ニューヨーク外為市場では、ドルがやや軟化した。当初は米連邦準備理事会(FRB)が利上げに近づいているとの観測を背景に上昇していたが、米国の9月の製造業生産指数が予想外に低下したことを受け、下げに転じた。

9月の鉱工業生産統計は、製造業生産指数が予想に反し0.7%低下。世界的な半導体不足が続く中、自動車生産が落ち込んだ。市場予想は0.1%上昇だった。

アクション・エコノミクスのグローバル外為分析部門マネジング・ディレクター、ロナルド・シンプソン氏は「世界の中央銀行がインフレ懸念に対応するために一段と積極的に対応するとの観測は、ドルの圧迫要因になるが、FRBがこれまでの予想よりも早い段階に動く可能性があるとの見方はドルの支援要因になる」と述べた。

主要6通貨に対するドル指数は0.02%安の93.95。一時は米国債利回りの上昇に歩調を合わせ、94.17まで上昇していた。

ニュージーランドドルは一時0.7105米ドルと、1カ月ぶり高値を更新。終盤の取引では0.7081米ドル。ニュージーランド(NZ)統計局がこの日に発表した第3・四半期の消費者物価指数(CPI)は前期比2.2%上昇し、約11年ぶりの高い伸びとなった。住宅関連費用や供給の制約が主因だった。

英ポンドは対ユーロで1年8カ月ぶり高値を更新。イングランド銀行(英中央銀行)のベイリー総裁は17日、インフレリスクの高まりに対して躊躇(ちゅうちょ)なく利上げする考えを改めて示唆した。

ユーロは0.11%高の1.1610ドル。一時は1.1570ドルまで下落した。年初からの下落率は5%。

円は対ドルで0.01%安の114.27円。先週15日に付けた2018年10月以来の安値(114.46円)に迫った。

バンク・オブ・アメリカのアナリストは、ノルウェークローネ、カナダドル、豪ドルなどの資源国通貨はエネルギー価格の上昇を受け、夏以降は極めて好調だった一方、ユーロと円は低迷しているとしている。

ドル/円 NY終値 114.31/114.34

始値 114.33

高値 114.39

安値 114.13

ユーロ/ドル NY終値 1.1609/1.1613

始値 1.1590

高値 1.1622

安値 1.1588

ロイター
Copyright (C) 2021 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

米ウクライナ首脳、日本時間29日未明に会談 和平巡

ワールド

訂正-カナダ首相、対ウクライナ25億加ドル追加支援

ワールド

ナイジェリア空爆、クリスマスの実行指示とトランプ氏

ビジネス

中国工業部門利益、1年ぶり大幅減 11月13.1%
MAGAZINE
特集:ISSUES 2026
特集:ISSUES 2026
2025年12月30日/2026年1月 6日号(12/23発売)

トランプの黄昏/中国AI/米なきアジア安全保障/核使用の現実味......世界の論点とキーパーソン

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 2
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指すのは、真田広之とは「別の道」【独占インタビュー】
  • 3
    【世界を変える「透視」技術】数学の天才が開発...癌や電池の検査、石油探索、セキュリティゲートなど応用範囲は広大
  • 4
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 5
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」と…
  • 6
    中国、米艦攻撃ミサイル能力を強化 米本土と日本が…
  • 7
    アベノミクス以降の日本経済は「異常」だった...10年…
  • 8
    【銘柄】子会社が起訴された東京エレクトロン...それ…
  • 9
    なぜ筋肉を鍛えても速くならないのか?...スピードの…
  • 10
    海水魚も淡水魚も一緒に飼育でき、水交換も不要...ど…
  • 1
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 2
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 3
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 4
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
  • 5
    「食べ方の新方式」老化を防ぐなら、食前にキャベツ…
  • 6
    中国、インドをWTOに提訴...一体なぜ?
  • 7
    【過労ルポ】70代の警備員も「日本の日常」...賃金低…
  • 8
    海水魚も淡水魚も一緒に飼育でき、水交換も不要...ど…
  • 9
    批評家たちが選ぶ「2025年最高の映画」TOP10...満足…
  • 10
    アベノミクス以降の日本経済は「異常」だった...10年…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 3
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 4
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 5
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 6
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「…
  • 7
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 8
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 9
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入と…
  • 10
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中