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米経済、回復局面から拡大期に移行へ=セントルイス連銀総裁
米セントルイス地区連銀のブラード総裁は13日、米国内総生産(GDP)が6月末までに新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)前のピークを上回り、過去最高に達するとの見方を示した。写真はブラード総裁。2018年10月撮影(2021年 ロイター/Edgar Su)
[ワシントン 13日 ロイター] - 米セントルイス地区連銀のブラード総裁は13日、米国内総生産(GDP)が6月末までに新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)前のピークを上回り、過去最高に達するとの見方を示した。
「『家計を維持する』という財政政策は、当初予想をはるかに超えて成功した」と指摘。国民所得は「かつてないほど高水準で、トレンドを上回る成長率を達成するだろう」と語った。
実質GDPは2019年末で19兆2000億ドルと過去最高だったが、21年1─3月は年率換算で19兆ドルとパンデミックによる景気後退からの完全回復にほぼ近づいており、「景気サイクルの拡大局面に移行している」と述べた。
労働市場ではパンデミック前に比べて820万人の雇用が失われているが、ブラード総裁はこの数値は誤解を招く恐れがあるとし、労働市場は見かけよりも「タイト」だと言及。失業者数と求人件数の比率は3月時点で1.2と過去最低水準にあるとした。さらに、夏の雇用統計は極めて力強い数字になるとの見方を示した。
総裁は、現在の金融政策は適切であり、危機下の政策変更は望まないと述べた。
米疾病対策センター(CDC)がこの日、新型コロナ対策指針を改定し、ワクチン接種を完了した人は大半の場所でマスク着用やソーシャルディスタンシング(社会的距離)維持は不要としたことについては、国民の信頼感を強め、力強い景気回復につながると語った。