ニュース速報

ビジネス

豪競争当局、カンタスとJALの共同事業巡り認可拒否を仮決定

2021年05月06日(木)10時16分

 オーストラリア競争・消費者委員会(ACCC)は6日、豪カンタス航空と日本航空が申請していたオーストラリア/ニュージーランドと日本を結ぶ路線での共同事業契約の認可を拒否する仮決定を下した。2020年11月、シドニー空港で撮影(2021年 ロイター/Loren Elliott)

[シドニー 6日 ロイター] - オーストラリア競争・消費者委員会(ACCC)は6日、豪カンタス航空と日本航空が申請していたオーストラリア/ニュージーランドと日本を結ぶ路線での共同事業契約の認可を拒否する仮決定を下した。

ACCCのロッド・シムズ委員長は同案件について、主要な競合2社に運賃や運航スケジュールでの提携を可能にする取引であり、公共の利益が競争への悪影響を上回る場合にのみ認可されるとの認識を示した。

「現時点では、カンタス航空と日本航空の提案がこの基準を満たすとは考えていない」とし、新型コロナウイルス感染症のパンデミック(世界的大流行)前にメルボルン・東京間を運航していたのはこれら2社のみだったと指摘した。

シドニー・東京間はANAホールディングスも運航している。豪ヴァージン・オーストラリアはパンデミック発生時にはブリスベーン・東京間に就航する予定だったが、その後、この路線を運航できるワイドボディ機を処分した。

シムズ委員長は「提案されている提携は、海外旅行が再開された際にメルボルン/シドニー・東京間の路線で競争が力強く回復するという見通しを大幅に損なうとみられる」と述べた。

ACCCは今回の仮決定を受けた対応に関し、利害関係者に5月27日までの提出を求めており、提出書類を検討した上で最終決定を下すとしている。

カンタス航空は仮決定に失望を示した上で、ACCCの懸念に対処する方針を表明した。

日本航空からのコメントは現時点で得られていない。

ロイター
Copyright (C) 2021 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

トランプ氏、サウジへのF35戦闘機売却方針を表明 

ビジネス

ノボ、米で「ウゴービ」値下げ CEO「経口薬に全力

ビジネス

米シェブロン、ルクオイルのロシア国外資産買収を検討

ビジネス

FRBウォラー理事、12月利下げを支持 「労働市場
MAGAZINE
特集:世界も「老害」戦争
特集:世界も「老害」戦争
2025年11月25日号(11/18発売)

アメリカもヨーロッパも高齢化が進み、未来を担う若者が「犠牲」に

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    悪化する日中関係 悪いのは高市首相か、それとも中国か
  • 3
    「中国人が10軒前後の豪邸所有」...理想の高級住宅地「芦屋・六麓荘」でいま何が起こっているか
  • 4
    【銘柄】ソニーグループとソニーFG...分離上場で生ま…
  • 5
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 6
    山本由伸が変えた「常識」──メジャーを揺るがせた235…
  • 7
    「ゲームそのまま...」実写版『ゼルダの伝説』の撮影…
  • 8
    南京事件を描いた映画「南京写真館」を皮肉るスラン…
  • 9
    「まじかよ...」母親にヘアカットを頼んだ25歳女性、…
  • 10
    経営・管理ビザの値上げで、中国人の「日本夢」が消…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 3
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披露目会で「情けない大失態」...「衝撃映像」がSNSで拡散
  • 4
    「死ぬかと思った...」寿司を喉につまらせた女性を前…
  • 5
    【銘柄】ソニーグループとソニーFG...分離上場で生ま…
  • 6
    【写真・動画】「全身が脳」の生物の神経系とその生態
  • 7
    筋肉の正体は「ホルモン」だった...テストステロン濃…
  • 8
    「イケメンすぎる」...飲酒運転で捕まった男性の「逮…
  • 9
    「中国人が10軒前後の豪邸所有」...理想の高級住宅地…
  • 10
    ヒトの脳に似た構造を持つ「全身が脳」の海洋生物...…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 3
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 4
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 5
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 6
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 7
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 10
    今年、記録的な数の「中国の飲食店」が進出した国
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中