ニュース速報

ビジネス

原油先物が2%超上昇、ブレントはコロナ流行後初の70ドル台

2021年03月08日(月)12時46分

 3月8日、原油先物は2%超上昇。北海ブレント原油先物は新型コロナウイルス流行が始まって以来初めて1バレル=70ドルを上回った。写真は、米オクラホマ州クッシングの原油貯蔵タンク。2020年4月1日に撮影。(2021年 ロイター/Drone Base)

[シンガポール 8日 ロイター] - 8日の原油先物は2%超上昇。北海ブレント原油先物は新型コロナウイルス流行が始まって以来初めて1バレル=70ドルを上回った。米原油先物は2年強ぶりの高値を付けた。サウジアラビアの石油施設が攻撃を受けたとの報道が手掛かりとなった。

0255GMT(日本時間午前11時55分)時点で、北海ブレント原油先物5月限は1.75ドル(2.5%)高の1バレル=71.11ドル。アジア時間序盤には一時、昨年1月8日以来の高値となる71.38ドルを付けた。

米WTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)先物4月限は1.60ドル(2.4%)高の1バレル=67.69ドル。一時は2018年10月以来の高値となる67.98ドルを付けた。

Axiのチーフグローバル市場ストラテジスト、スティーブン・イネス氏はノートで「今朝の原油価格はサウジの石油施設と軍事基地ヘの攻撃を受けて上昇している」と指摘した。

イエメンの親イラン武装組織フーシ派が7日、サウジアラビアのラスタヌラにある国営石油会社サウジアラムコの主要輸出施設など、同国の石油産業の中心地に向けてドローン(無人機)やミサイルを発射した。サウジ政府は、世界のエネルギー安全保障に対する失敗した攻撃と非難した。

INGのアナリストはリポートで今回の攻撃について、4日にサウジのジッダで起きた攻撃に続いて今月に入って2件目だとし、「こうした攻撃の頻度が増していることから、市場はおそらく何らかのリスクプレミアムを織り込む必要があり、短期的に価格がさらに上振れる可能性がある」と指摘した。

ブレントとWTIは、石油輸出国機構(OPEC)加盟国とロシアなど非加盟産油国でつくる「OPECプラス」が協調減産を4月まで1カ月延長すると合意したことを受け、4営業日続伸している。

ロイター
Copyright (C) 2021 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

仏首相、年金改革を27年まで停止 不信任案回避へ左

ビジネス

米ウェルズ・ファーゴ、中期目標引き上げ 7─9月期

ビジネス

FRB、年内あと2回の利下げの見通し=ボウマン副議

ビジネス

JPモルガン、四半期利益が予想上回る 金利収入見通
MAGAZINE
特集:日本人と参政党
特集:日本人と参政党
2025年10月21日号(10/15発売)

怒れる日本が生んだ「日本人ファースト」と参政党現象。その源泉にルポと神谷代表インタビューで迫る

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    フィリピンで相次ぐ大地震...日本ではあまり報道されない、被害の状況と実態
  • 2
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以外の「2つの隠れた要因」が代謝を狂わせていた
  • 3
    まるで『トップガン』...わずか10mの至近戦、東シナ海で「中国J-16」 vs 「ステルス機」
  • 4
    【クイズ】アメリカで最も「死亡者」が多く、「給与…
  • 5
    「中国に待ち伏せされた!」レアアース規制にトラン…
  • 6
    あなたの言葉遣い、「AI語」になっていませんか?...…
  • 7
    【クイズ】日本人が唯一「受賞していない」ノーベル…
  • 8
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になり…
  • 9
    イランを奇襲した米B2ステルス機の謎...搭乗した専門…
  • 10
    連立離脱の公明党が高市自民党に感じた「かつてない…
  • 1
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になりやすい人」が持ち歩く5つのアイテム
  • 2
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな飼い主との「イケイケなダンス」姿に涙と感動の声
  • 3
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以外の「2つの隠れた要因」が代謝を狂わせていた
  • 4
    【クイズ】日本人が唯一「受賞していない」ノーベル…
  • 5
    中国人が便利な「調理済み食品」を嫌うトホホな理由…
  • 6
    ベゾス妻 vs C・ロナウド婚約者、バチバチ「指輪対決…
  • 7
    時代に逆行するトランプのエネルギー政策が、アメリ…
  • 8
    ウクライナの英雄、ロシアの難敵──アゾフ旅団はなぜ…
  • 9
    「中国のビットコイン女王」が英国で有罪...押収され…
  • 10
    あなたは何型に当てはまる?「5つの睡眠タイプ」で記…
  • 1
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になりやすい人」が持ち歩く5つのアイテム
  • 2
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影...目覚めた時の「信じがたい光景」に驚きの声
  • 3
    「大谷翔平の唯一の欠点は...」ドジャース・ロバーツ監督が明かすプレーオフ戦略、監督の意外な「日本的な一面」とは?
  • 4
    カミラ王妃のキャサリン妃への「いら立ち」が話題に.…
  • 5
    増加する「子どもを外注」する親たち...ネオ・ネグレ…
  • 6
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
  • 7
    バフェット指数が異常値──アメリカ株に「数世代で最…
  • 8
    「日本の高齢化率は世界2位」→ダントツの1位は超意外…
  • 9
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
  • 10
    数千円で買った中古PCが「宝箱」だった...起動して分…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中