ニュース速報

ビジネス

アングル:株式市場に殺到する中国個人投資家、香港にも高揚感

2021年01月24日(日)11時06分

1月20日、中国では「株価上昇に乗り遅れまい」とする個人投資家が、株式市場に殺到している。上海の証券ボード前で2016年2月撮影(2021年 ロイター/Aly Song)

[上海 20日 ロイター] - 中国では「株価上昇に乗り遅れまい」とする個人投資家が、株式市場に殺到している。最新データによると、昨年12月に開設された新規の株式投資口座は160万件以上と、前年の2倍に達した。

本土の高揚感は香港にも波及。香港上場の騰訊控股(テンセント・ホールディングス)、小米科技(シャオミ)といった銘柄には、株式相互取引制度を通じて大量の本土マネーが流入している。

中国の証券決済機関のデータによると、中国の個人投資家は昨年末時点で前年比11%増の1億7740万人。過去10カ月は毎月100万人以上が取引口座を開設している。

上海と深センの株式市場に上場する有力企業300銘柄で構成するCSI300指数は最高値をうかがう展開。政府は不動産投資を抑制する一方、イノベーションの促進に必要な資金を個人の株式投資を通じて集めることを目指している。

政府が思い切った資本市場改革を進めていることや、中国経済が新型コロナウイルス危機から急ピッチで回復していることも、市場の楽観ムードを強める要因となっている。

中国国営メディアの証券時報が19日報じたところによると、中国のEファンド・マネジメントが18日にローンチした株式ミューチュアルファンドは販売初日に応募が過去最高の2370億元(366億ドル)となり、調達額の上限である150億元の16倍近くに達した。国内個人投資家の株式投資熱の高まりが浮き彫りになった形だ。

本土の投資家は19日、株式相互取引制度を通じて、過去最高となる266億元(34億3000万ドル)相当の香港株を購入した。

米政府が人民解放軍と関係があるとしてブラックリストに掲載した企業には、年明けから中国の投資家が安値拾いの買いを入れている。中芯国際集成電路製造(SMIC)、中国海洋石油(CNOOC)、テンセント、シャオミといった銘柄だ。

華夏基金のポートフォリオマネジャー、リチャード・パン氏は19日遅くに開いた香港株の投資説明会で「大きな魚がいるところで釣りをするように、優れた企業があるところに投資しよう」と訴えた。

クレディ・スイスの香港・中国リサーチ担当責任者、エドモンド・ファン氏は、本土の投資家による香港株投資について、米国の投資禁止令で投資チャンスが生まれたことや、香港株が相対的に割安であることが理由だと分析している。

香港株式市場のハンセン指数はこのところ上昇しているが、本土上場のA株は、依然として香港上場のH株を30%以上上回る価格で取引されている。

ロイター
Copyright (C) 2021 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

豪中銀、ホールセール金融市場におけるトークン化に将

ワールド

焦点:パキスタンが米・イラン紛争の仲介役に浮上、双

ワールド

レアアース調達、日米が先行 韓国・独は不足に直面 

ワールド

マクロスコープ:暫定予算不可避に、政府与党から漏れ
MAGAZINE
特集:BTS再始動
特集:BTS再始動
2026年3月31日号(3/24発売)

3年9カ月の空白を経て完全体でカムバック。世界が注目する「BTS2.0」の幕開け

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    中国の公衆衛生レベルはアメリカ並み...「ほぼ国民皆保険」を達成した中国の医療保険の実態とは
  • 2
    三笠宮彬子さまも出席...「銀河の夢か、現実逃避か」モナコ舞踏会に見る富と慈善
  • 3
    【クイズ】2年連続で「世界幸福度ランキング」で最下位になった国はどこ?
  • 4
    レストラン店内で配膳ロボットが「制御不能」に...店…
  • 5
    イランは空爆により核・ミサイル製造能力を「喪失」…
  • 6
    意外と「プリンス枠」が空いていて...山崎育三郎が「…
  • 7
    スペイン王室、王妃と王女の装いに見る「母から娘」…
  • 8
    「買ったら高いじゃん?」アカデミー賞会場のゴミ箱…
  • 9
    まずサイバー軍が防空網をたたく
  • 10
    「日本人のほうが民度が低い」を招いてしまった渋谷…
  • 1
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期スペイン女王は空軍で訓練中、問われる「軍を知る君主」
  • 2
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え時の装いが話題――「ファッション外交」に注目
  • 3
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が発生し既に死者も、感染源は「ナイトクラブ」
  • 4
    メーガン妃、娘リリベット王女との「お手伝い姿」公…
  • 5
    第6回大会を終えて曲がり角に来たWBC
  • 6
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する…
  • 7
    【衛星画像】イラン情勢緊迫、米強襲揚陸艦「トリポ…
  • 8
    【銘柄】「三菱商事」の株価に高まる期待...ホルムズ…
  • 9
    韓国製ミサイル天弓-II、イラン戦争で96%迎撃の衝撃 …
  • 10
    「マツダ・日産・スバル」が大ピンチ?...オーストラ…
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 3
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...撮影はパパ
  • 4
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期ス…
  • 5
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからく…
  • 6
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え…
  • 7
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医…
  • 8
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が…
  • 9
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」…
  • 10
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビ…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中