ニュース速報

ビジネス

ドル3カ月ぶり安値近辺、感謝祭控え=NY市場

2020年11月26日(木)07時16分

11月25日、 終盤のニューヨーク外為市場でドルは小幅安。写真はドル紙幣のイメージ。3月撮影(2020年 ロイター/Dado Ruvic)

[ニューヨーク 25日 ロイター] - 終盤のニューヨーク外為市場でドルは小幅安。低調な米経済指標を受け、世界の金融市場ではリスクオンの動きが停滞しているもようだが、ドルは約3カ月ぶりの安値近辺で推移した。

米労働省が25日に発表した11月21日までの1週間の新規失業保険申請件数(季節調整済み)は77万8000件と、2週連続で増加した。新型コロナウイルス感染再拡大や一連の制限措置を背景にレイオフが増加し、労働市場の回復を阻害している可能性を示唆した。

また、この日発表された他の指標では、10月の個人消費支出と設備投資が予想を上回り、第4・四半期が堅調なスタートを切ったことが示された。

アクション・エコノミクスのグローバル通貨分析担当マネジングディレクター、ロナルド・シンプソン氏は、「きょうの米指標はドルにはほとんど影響を与えず、トレーダーは感謝祭前のポジション調整に集中していたようだ」と述べた。

ドル指数は0.14%安の91.999。一時は91.927まで下落し、9月1日以来の安値を記録した。

ドルはここ数カ月、米金利が今後数年間は歴史的な低水準にとどまるとの見方から圧力を受けているほか、新型コロナワクチンのニュースがリスク通貨の買いを後押ししている。

米連邦準備理事会(FRB)がこの日公表した11月4─5日の連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨では、市場や経済に一層の支援を提供するため、資産購入プログラムをどのように調整できるかについて討議されたことが分かった。

ワクチン開発が進んでいること、イエレン前FRB議長が次期米財務長官に起用されるとみられていることから、投資家にとって2つの大きな不確実性が和らぎ、ドルは下落を続けると予想されている。

英ポンドは小幅高。スナク英財務相はこの日、4月に始まった2020/21会計年度の政府借入金が3940億ポンド(5260億ドル)になると明らかにした。新型コロナウイルス感染拡大への対応に費用がかさむためで、財政赤字は第2次世界大戦以降で最悪の水準に膨らむ。

暗号資産(仮想通貨)のビットコインは、2017年12月に付けた最高値1万9666ドルをやや下回る1万9049.13ドルまで上昇した。

ドル/円 NY終値 104.45/104.48

始値 104.49

高値 104.51

安値 104.27

ユーロ/ドル NY終値 1.1913/1.1916

始値 1.1880

高値 1.1926

安値 1.1883

(表はリフィニティブデータに基づいています)

ロイター
Copyright (C) 2020 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

パキスタンとアフガン、即時停戦に合意

ワールド

台湾国民党、新主席に鄭麗文氏 防衛費増額に反対

ビジネス

テスラ・ネットフリックス決算やCPIに注目=今週の

ワールド

米財務長官、中国副首相とマレーシアで会談へ
MAGAZINE
特集:日本人と参政党
特集:日本人と参政党
2025年10月21日号(10/15発売)

怒れる日本が生んだ「日本人ファースト」と参政党現象。その源泉にルポと神谷代表インタビューで迫る

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号返上を表明」も消えない生々しすぎる「罪状」
  • 2
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多い県」はどこ?
  • 3
    ニッポン停滞の証か...トヨタの賭ける「未来」が関心呼ばない訳
  • 4
    ギザギザした「不思議な形の耳」をした男性...「みん…
  • 5
    「認知のゆがみ」とは何なのか...あなたはどのタイプ…
  • 6
    大学生が「第3の労働力」に...物価高でバイト率、過…
  • 7
    【クイズ】世界で2番目に「リンゴの生産量」が多い国…
  • 8
    【インタビュー】参政党・神谷代表が「必ず起こる」…
  • 9
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
  • 10
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 1
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号返上を表明」も消えない生々しすぎる「罪状」
  • 2
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以外の「2つの隠れた要因」が代謝を狂わせていた
  • 3
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多い県」はどこ?
  • 4
    まるで『トップガン』...わずか10mの至近戦、東シナ…
  • 5
    中国人が便利な「調理済み食品」を嫌うトホホな理由…
  • 6
    フィリピンで相次ぐ大地震...日本ではあまり報道され…
  • 7
    メーガン妃の動画が「無神経」すぎる...ダイアナ妃を…
  • 8
    時代に逆行するトランプのエネルギー政策が、アメリ…
  • 9
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になり…
  • 10
    日本で外国人から生まれた子どもが過去最多に──人口…
  • 1
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になりやすい人」が持ち歩く5つのアイテム
  • 2
    「大谷翔平の唯一の欠点は...」ドジャース・ロバーツ監督が明かすプレーオフ戦略、監督の意外な「日本的な一面」とは?
  • 3
    カミラ王妃のキャサリン妃への「いら立ち」が話題に...「少々、お控えくださって?」
  • 4
    増加する「子どもを外注」する親たち...ネオ・ネグレ…
  • 5
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
  • 6
    バフェット指数が異常値──アメリカ株に「数世代で最…
  • 7
    「日本の高齢化率は世界2位」→ダントツの1位は超意外…
  • 8
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 9
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
  • 10
    【クイズ】日本人が唯一「受賞していない」ノーベル…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中