ニュース速報

ビジネス

JR東、GoTo効果で旅客に戻り コスト削減で「来期黒字化へ」

2020年10月28日(水)16時37分

 東日本旅客鉄道(JR東)は28日、2021年3月期に連結営業損益が5000億円の赤字になるとの見通しを維持すると発表した。ただ、GoToトラベルの効果で足元の状況が改善しているほか、コスト削減も進め「来期は黒字化したい」(赤石良治常務)とした。写真は東京駅、2016年2月撮影(2020年 ロイター/Toru Hanai)

[東京 28日 ロイター] - 東日本旅客鉄道(JR東)は28日、2021年3月期に連結営業損益が5000億円の赤字になるとの見通しを維持すると発表した。新型コロナウイルスの影響により、運輸事業を含めて全てのセグメントが影響を受けている。ただ、GoToトラベルの効果で足元の状況が改善しているほか、コスト削減も進め「来期は黒字化したい」(赤石良治常務)とした。

今回は業績見通しの上方修正には至らなかったものの、9月の4連休以降は「潮目が変わった」(赤石常務)としている。さらには、10月1日からのGoTo東京除外の解除も加わり「10月に入っても好調だ」という。

4―9月期の連結営業損益は2952億円の赤字(前年同期は2965億円の黒字)となった。ただ、9月16日に発表した3260億円の赤字予想に比べると、300億円程度上振れた格好だ。

東京除外の効果は含まれないものの、定期以外の鉄道輸送量や運輸収入は、4―6月期に比べて、7―9月期はマイナス幅が縮小している。

コスト削減は、今期1560億円を計画しており、来期に向けて、投資の見直しも進めていく。コロナ終息後も人の移動は元には戻らず、運輸収入は8割強止まりではないかとみており、できる限り固定費を削減していく方針だ。

20年4―9月期の売上高は7872億円(前期比48.2%減)で、9期ぶりの減収となった。また、営業損益、経常損益、純損益の全ての利益が初めて赤字となった。

21年3月期は、9月16日に開示した売上高1兆9300億円(前期比34.5%減)、営業損益5000億円の赤字(前期は3808億円の黒字)との見通しを据え置いた。リフィニティブがまとめたアナリスト12人の予想平均は3918億円の赤字だった。

(清水律子)

ロイター
Copyright (C) 2020 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

米国株式市場=ダウ436ドル安、CPIや銀行決算受

ビジネス

NY外為市場=ドル急伸し148円台後半、4月以来の

ビジネス

米金利変更急がず、関税の影響は限定的な可能性=ボス

ワールド

中印ブラジル「ロシアと取引継続なら大打撃」、NAT
MAGAZINE
特集:AIの6原則
特集:AIの6原則
2025年7月22日号(7/15発売)

加速度的に普及する人工知能に見えた「限界」。仕事・学習で最適化する6つのルールとは?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「二度とやるな!」イタリア旅行中の米女性の「パスタの食べ方」に批判殺到、SNSで動画が大炎上
  • 2
    日本より危険な中国の不動産バブル崩壊...目先の成長だけ追い求め「失われた数百年」到来か?
  • 3
    「飛行機内が臭い...」 原因はまさかの「座席の下」だった...異臭の正体にネット衝撃
  • 4
    真っ赤に染まった夜空...ロシア軍の「ドローン700機…
  • 5
    「このお菓子、子どもに本当に大丈夫?」──食品添加…
  • 6
    「史上最も高価な昼寝」ウィンブルドン屈指の熱戦中…
  • 7
    約3万人のオーディションで抜擢...ドラマ版『ハリー…
  • 8
    「オーバーツーリズムは存在しない」──星野リゾート…
  • 9
    「巨大なヘラジカ」が車と衝突し死亡、側溝に「遺さ…
  • 10
    歴史的転換?ドイツはもうイスラエルのジェノサイド…
  • 1
    「ベンチプレス信者は損している」...プッシュアップを極めれば、筋トレは「ほぼ完成」する
  • 2
    「弟ができた!」ゴールデンレトリバーの初対面に、ネットが感動の渦
  • 3
    「お腹が空いていたんだね...」 野良の子ネコの「首」に予想外のものが...救出劇が話題
  • 4
    千葉県の元市長、「年収3倍」等に惹かれ、国政に打っ…
  • 5
    日本企業の「夢の電池」技術を中国スパイが流出...AP…
  • 6
    どの学部の卒業生が「最も稼いでいる」のか? 学位別…
  • 7
    イギリスの鉄道、東京メトロが運営したらどうなる?
  • 8
    完璧な「節約ディズニーランド」...3歳の娘の夢を「…
  • 9
    エリザベス女王が「うまくいっていない」と心配して…
  • 10
    「二度とやるな!」イタリア旅行中の米女性の「パス…
  • 1
    「コーヒーを吹き出すかと...」ディズニーランドの朝食が「高額すぎる」とSNSで大炎上、その「衝撃の値段」とは?
  • 2
    「あまりに愚か...」国立公園で注意を無視して「予測不能な大型動物」に近づく幼児連れ 「ショッキング」と映像が話題に
  • 3
    10歳少女がサメに襲われ、手をほぼ食いちぎられる事故...「緊迫の救護シーン」を警官が記録
  • 4
    JA・卸売業者が黒幕説は「完全な誤解」...進次郎の「…
  • 5
    ディズニー・クルーズラインで「子供が海に転落」...…
  • 6
    気温40℃、空港の「暑さ」も原因に?...元パイロット…
  • 7
    燃え盛るロシアの「黒海艦隊」...ウクライナの攻撃で…
  • 8
    「小麦はもう利益を生まない」アメリカで農家が次々…
  • 9
    イランを奇襲した米B2ステルス機の謎...搭乗した専門…
  • 10
    「うちの赤ちゃんは一人じゃない」母親がカメラ越し…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中