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FRBは当面政策維持、経済完全回復に時間=アトランタ連銀総裁

2020年10月20日(火)05時29分

米アトランタ地区連銀のボスティック総裁は19日、米経済が完全に回復するには時間がかかるとし、連邦準備理事会(FRB)が利上げに着手したり、金融市場に対する支援策を引き揚げたりするのは先のことになると述べた。アトランタで昨年1月撮影(2020年 ロイター/CHRISTOPHER ALUKA BERRY)

[19日 ロイター] - 米アトランタ地区連銀のボスティック総裁は19日、米経済が完全に回復するには時間がかかるとし、連邦準備理事会(FRB)が利上げに着手したり、金融市場に対する支援策を引き揚げたりするのは先のことになると述べた。

ボスティック総裁は米証券業金融市場協会(SIFMA)の年次会合で、「FRBの現在の政策スタンスに満足している」とし、「米経済に回復の兆しは出ているが、回復が弱いか、回復が全く見られていない分野も多く残っている」と述べた。

その上で、FRBが3月に打ち出した緊急融資措置などの景気支援は必要な限り継続されると指摘。ただ、危機終息後は緊急融資措置の一部は引き揚げられると想定しておく必要があると述べた。

このほか、新型コロナウイルス感染拡大で引き起こされた経済危機で、アフリカ系とヒスパニック系住民が不釣り合いに多くの失業に直面し、最も大きな痛手を受けたと指摘。失われた雇用は、特に旅行や外食産業などで回復しない公算が大きいとし、経済、金融部門を率いる人たちは、人種や性別による不平等の解消に向けた政策を支援する必要があると述べた。

FRBとしては、長期リスクの最小化に向け労働市場の回復を支援すると表明。「労働市場の回復が不必要に緩慢になれば、地域間、人種間、性別間の所得差拡大が助長される恐れがある」と述べた。

ロイター
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