ニュース速報

ビジネス

中国製造業PMI、9月は51.5に上昇 海外需要回復

2020年09月30日(水)13時39分

中国国家統計局が30日発表した9月の製造業購買担当者景気指数(PMI)は51.5で、8月の51.0から上昇し、市場予想(51.2)も上回った。写真は

[北京 30日 ロイター] - 中国国家統計局が30日発表した9月の製造業購買担当者景気指数(PMI)は51.5で、8月の51.0から上昇し、市場予想(51.2)も上回った。

景況改善・悪化の分岐点の50を引き続き上回り、新型コロナウイルス危機からの製造業の回復を示した。新規輸出受注が9カ月ぶりに拡大に転じたことが寄与したもよう。

中国の工業部門は新型コロナ危機以前の水準に戻りつつある。累積需要、政府の刺激策によるインフラ拡大、堅調な輸出が回復をけん引している。

新規輸出受注を示すサブ指数は50.8で、前月の49.1から改善。同指数は8カ月連続で節目の50を下回り、輸出需要の低迷を示していたが、9月は海外需要の拡大で大きく改善した。

財新/マークイットが同日発表した9月の中国製造業PMIは53.0と、前月からやや低下したものの、節目の50を5カ月連続で上回った。財新のPMIの対象は小規模で輸出主導型の企業が中心だが、大規模な国有企業が中心の統計局のPMI同様、9月は新規輸出受注が3年超ぶりの伸びとなり、海外需要の拡大に伴う製造業の回復を示した。

統計局が製造業と同時に発表した9月の非製造業PMIは55.9で、前月の55.2から上昇。新型コロナ危機で低迷した需要が幅広い分野で回復している。

製造業と非製造業を合わせた総合PMIは55.1で、こちらも前月の54.5から上昇した。

ノムラのアナリストは「統計局PMIが製造業、非製造業ともに上昇したことは中国経済の順調な回復ぶりを示している」と指摘した。

キャピタル・エコノミクスの中国担当シニアエコノミスト、ジュリアン・エバンズ・プリチャード氏はリポートで「トレンドを上回る成長鏡面に入りつつある。これは労働市場に残るゆるみの吸収に寄与し、来年の政策引き締めを可能にする」との見方を示した。

各種指標が示すように、中国経済は新型コロナ危機から着実に回復しているが、今後の道のりは平たんではないとみる向きは多い。

国家統計局のZhao Qinghe氏は、PMI発表に合わせて出した声明で「全体として製造業の需要は上向いたが、回復度合いは一様ではない」と指摘。特に衣料品と木材加工の需要は弱いとした。

同氏は「世界的に見て新型コロナの流行はまだ完全かつ効果的には抑制されていない。中国の輸出と輸入には引き続き不確実要因がある」と付け加えた。

統計局の9月製造業PMIの雇用を示すサブ指数は前月の49.4から49.6にやや改善したが、引き続き節目の50を下回り、雇用支援の必要性を示唆する結果となった。

このほか、米大統領選を控え、貿易や技術など幅広い分野で米中の対立が激しくなっていることも、今後の中国経済を見通す上でリスクとみられている。

*内容を追加しました。

ロイター
Copyright (C) 2020 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

焦点:「氷雪経済」の成功例追え、中国がサービス投資

ワールド

焦点:米中間選挙へ、民主党がキリスト教保守層にもア

ワールド

トランプ米大統領、代替関税率を10%から15%に引

ワールド

中国、米国産大豆追加購入の可能性低下も 関税違憲判
MAGAZINE
特集:ウクライナ戦争4年 苦境のロシア
特集:ウクライナ戦争4年 苦境のロシア
2026年2月24日号(2/17発売)

帰還兵の暴力、ドローンの攻撃、止まらないインフレ。国民は疲弊しプーチンの足元も揺らぐ

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    命は長し、働け女たち――88歳「働くばあさん」が説く高齢期の「4つの覚悟」
  • 2
    「#ジェームズ・ボンドを忘れろ」――MI6初の女性長官が掲げる「新しいスパイの戦い方」
  • 3
    「水道水」が筋トレの成果を左右する...私たちの体には濾過・吸収する力が備わっている
  • 4
    少女買春に加え、国家機密の横流しまで...アンドルー…
  • 5
    100万人が死傷、街には戦場帰りの元囚人兵...出口な…
  • 6
    カビが植物に感染するメカニズムに新発見、硬い表面…
  • 7
    ロシアに蔓延する「戦争疲れ」がプーチンの立場を揺…
  • 8
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より…
  • 9
    「窓の外を見てください」パイロットも思わず呼びか…
  • 10
    揺れるシベリア...戦費の穴埋めは国民に? ロシア中…
  • 1
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より日本の「100%就職率」を選ぶ若者たち
  • 2
    命は長し、働け女たち――88歳「働くばあさん」が説く高齢期の「4つの覚悟」
  • 3
    なぜ「あと1レップ」が筋肉を壊すのか...「高速パワートレーニング」が失速する理由
  • 4
    【銘柄】マイクロソフトの株価が暴落...「AI懸念」で…
  • 5
    「ヒンメルならそうした」...コスプレイヤーが消火活…
  • 6
    海外(特に日本)移住したい中国人が増えている理由.…
  • 7
    「#ジェームズ・ボンドを忘れろ」――MI6初の女性長官…
  • 8
    「目のやり場に困る...」アカデミー会場を席巻したス…
  • 9
    オートミール中心の食事がメタボ解消の特効薬に
  • 10
    中国、パナマ運河の港湾喪失でパナマに報復──トラン…
  • 1
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 2
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を空中爆破...地上から撮影の「レア映像」を公開
  • 3
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 4
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」…
  • 5
    台湾侵攻「失敗」の大きすぎる代償
  • 6
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 7
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 8
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡…
  • 9
    中国、パナマ運河の港湾喪失でパナマに報復──トラン…
  • 10
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中