ニュース速報

ビジネス

米、年末までに信用収縮も 感染状況悪化なら=ボストン連銀総裁

2020年09月24日(木)07時26分

米ボストン地区連銀のローゼングレン総裁は23日、秋から冬にかけて新型コロナウイルス感染が拡大し、議会が追加経済対策で合意できなかった場合、米景気回復の足取りは一段と緩慢になる恐れがあるとの認識を示した。ワシントンのFRB本部で昨年3月撮影(2020年 ロイター/Leah Millis)

[23日 ロイター] - 米ボストン地区連銀のローゼングレン総裁は23日、秋から冬にかけて新型コロナウイルス感染が拡大し、議会が追加経済対策で合意できなかった場合、消費者や企業による信用へのアクセスが困難となり、住宅差し押さえや企業破綻がさらに増える可能性があるとの見解を示した。ロイターのインタビューで述べた。

企業の事業継続が困難となる中、商業用不動産向けローンの返済延滞が増えれば、とりわけ地銀が圧迫される可能性があると指摘。「年末にかけて、信用収縮のような問題に直面する可能性が非常に高いことが課題だ」と語った。

総裁は自身の見通しについて、米連邦準備理事会(FRB)の予想中央値よりも悲観的だとした。FRBは今年の失業率が7.6%、経済成長率がマイナス3.7%になると予想している。

総裁は、新型コロナ感染が拡大し、一部の地域で新たな規制が導入されたり、感染への懸念から消費者が外出を控えたりすれば、経済活動はより大幅に鈍化する可能性があると指摘。景気減速によってインフレが予想以上に抑制された場合、FRBはより長期にわたって金利をゼロ付近に維持する必要があるとの見解を示した。

また、新型コロナの流行が予想以上に長期化しており、企業や家計を引き続き支援するため、追加の財政政策が必要だとした。コロナ危機前に社債市場で資金を調達した一部の企業は現在、債務返済の問題に直面している恐れがあるとし、「コロナの流行が3カ月なら問題なかったが、かなり長期化しており、より的を絞った支出が明らかに必要だ」と語った。

総裁はこれより前、ボストン・エコノミック・クラブが主催したオンラインイベントの講演で、企業投資と個人消費がコロナ禍前の水準に戻るにはワクチンが幅広く行き渡ることが必要とし、それまで金融、財政政策は「極めて緩和的」に維持される必要があるとの考えを示した。

労働市場については、一部の労働者は異業種で新たな職業訓練を受ける必要があり、こうしたプロセスには時間がかかるため、回復ペースの鈍化を懸念しているとし、「労働市場に潜在的な財政上の障害と課題が存在していることで、回復プロセスは緩慢になる可能性がある」と述べた。

*内容を追加しました。

ロイター
Copyright (C) 2020 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

ブラジル貿易収支、2月は42億ドルの黒字 予想と一

ワールド

イスラエル、ベイルート南部郊外の住民に退避指示 大

ワールド

イランに内戦発生リスク、中東諸国が欧州に懸念伝達=

ワールド

存立危機事態、他国から言われて判断することはない=
MAGAZINE
特集:トランプのイラン攻撃
特集:トランプのイラン攻撃
2026年3月10日号(3/ 3発売)

核開発の断念を迫るトランプ政権が攻撃を開始。イランとアメリカの本格戦争は始まるのか?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    イラン猛反撃、同士討ちまで起きる防空戦はいつまで続くのか
  • 2
    「え、履いてない?」モルディブ行きの飛行機で撮影された、パイロットの「まさかの姿」にSNS爆笑
  • 3
    「ハリポタ俳優で終わりたくない」...ハリー・メリングが新作『ピリオン』で見せた「別人級」の変身
  • 4
    サファリ中の女性に悲劇...ライオンに「くわえ去られ…
  • 5
    「イランはどこ?」2000人のアメリカ人が指差した場…
  • 6
    対イラン攻撃に巻き込まれ、湾岸諸国が存立危機
  • 7
    「巨大な水柱に飲み込まれる...」米海軍がインド洋で…
  • 8
    中国はイランを見捨てた? イランの「同盟国」だっ…
  • 9
    【クイズ】世界で最も「旅客数が多い空港」ランキン…
  • 10
    縫いぐるみが相棒、孤独なサル「パンチくん」がバズ…
  • 1
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビザの壁、会社都合の解雇、帰国後も続く苦境
  • 2
    縫いぐるみが相棒、孤独なサル「パンチくん」がバズった理由
  • 3
    BTS復活...でも、韓国エンタメが「苦境」に陥っている
  • 4
    イラン猛反撃、同士討ちまで起きる防空戦はいつまで…
  • 5
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからく…
  • 6
    中国、4隻目の空母は原子力艦か──世界3番目の原子力…
  • 7
    「毎日が人生最後の日」だと思って酒を飲む...84歳医…
  • 8
    サファリ中の女性に悲劇...ライオンに「くわえ去られ…
  • 9
    少子化に悩む韓国で出生率回復...昨年過去最大の伸び…
  • 10
    「死体を運んでる...」Google Earthで表示される「不…
  • 1
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を空中爆破...地上から撮影の「レア映像」を公開
  • 2
    台湾侵攻「失敗」の大きすぎる代償
  • 3
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 4
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 5
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからく…
  • 6
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医…
  • 7
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より…
  • 8
    中国、パナマ運河の港湾喪失でパナマに報復──トラン…
  • 9
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 10
    命は長し、働け女たち――88歳「働くばあさん」が説く…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中