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アジア株式市場サマリー(12日)

2020年08月12日(水)19時59分

[12日 ロイター] - 中国株式市場は続落。世界的に市場センチメントが冷え込んだことや、中国の銀行融資減少を示す統計が重しとなった。

アジア市場全般が下げたことや、米国の景気対策の先行きに対する不透明感から、前場の中国株市場は大きく下げた。ただ後場には売り圧力は和らいだ。

中国人民銀行(中央銀行)が発表した7月の新規人民元建て融資は9927億元(1428億2000万ドル)となり、6月の1兆8100億元から減少。予想の1兆2000億元も下回った。 このところの融資状況について、東莞証券のアナリストはレポートで「政策の方向性は引き続き安定的であることを示し、一段の金融緩和期待は抑制されている」と指摘した。

上海取引所で取引されたのは約378億3000万株。前営業日の400億5000万株を下回った。

香港株式市場は上昇。約3週間ぶりの高値に値上がりした。引けにかけて他のアジア市場が下げ渋ったことが背景。大型金融株が上昇を主導した。

ハンセン金融指数<.HSNF>は1.96%高。ハンセン不動産指数<.HSNP>は2.18%高。ハンセン中国企業エネルギー指数<.HSCIE>は0.98%高。

ハンセンテック指数<.HSTECH>は1.7%下げた。

銀行株は米国債利回りの上昇を受けて世界的に上昇した。サクソ・キャピタル・マーケッツのシニア・マーケット・アナリスト、エディソン・パン氏は、香港の銀行株について、米中関係の緊張で他の市場に出遅れていると指摘した。利回りの上昇でショートカバーが入ったという。

ソウル株式市場は8営業日続伸して引けた。新型コロナウイルスのワクチン供給や景気回復への期待感が、米刺激策をめぐる懸念を上回った。

総合株価指数(KOSPI)<.KS11>は2018年6月12日以来の高値で終了した。

ロシアのプーチン大統領は11日、同国は世界で初めて新型コロナウイルスのワクチンを承認したと明らかにした。臨床試験(治験)は2カ月足らずだった。

韓国の7月失業率は2カ月連続の低下だった。企業の業況感がコロナ危機の影響から改善した。

ただ米国の追加経済対策をめぐる政治的な停滞への懸念が上値を抑えた。

外国人投資家は1757億ウォン(約1億4826万)ドル相当の売り越し。

シドニー株式市場は反落して引けた。鉱業や産金株の下げが重しだった。

オーストラリアの4─6月期の賃金価格指数は過去最低の伸び。8月の消費者信頼感指数も大幅な悪化だった。

資源大手BHPグループとフォーテスキュー・メタルズ・グループ、リオ・ティントは鉄鉱石価格の急落を背景にいずれも0.7─1.4%安。

産金株指数<.AXGD>は4%超下落。ドル高を背景に金価格の下落が続いている。ニュークレスト・マイニングが3.2%安。

コモンウェルス銀行は0.5%安。同社の通期決算では現金ベースの純利益が前年比11%減で、年間配当を大幅に削減した。

四大銀行の他3行はいずれも2─2.3%上昇だった。

(リフィニティブデータに基づく値です。前日比が一致しない場合があります)

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