ニュース速報

ビジネス

EXCLUSIVE-米FAA、安全確保なおざりと職員が指摘 航空業界から圧力も

2020年08月10日(月)12時00分

 米連邦航空局(FAA)職員らが、航空業界からの「強力な」圧力にさらされ、空の安全確保の取り組みが必ずしも優先されていないと警告したことが、分かった。ロイターが7日、独立的な調査報告を確認した。 写真は試験飛行中のボーイング737MAX。シアトルで6月撮影(2020年 ロイター/Karen Ducey)

[ワシントン 7日 ロイター] - 米連邦航空局(FAA)職員らが、航空業界からの「強力な」圧力にさらされ、空の安全確保の取り組みが必ずしも優先されていないと警告したことが、分かった。ロイターが7日、独立的な調査報告を確認した。  

報告は同日、米議会に提出された。ボーイング737MAX機の2件の墜落事故以後も、FAAが職員を業界の圧力から十分に守ることができていないと批判されそうだ。  

報告では、匿名の職員がメッセージは「ボーイングと事を荒立てるな」と語ったことが引用された。  

報告によると、FAA職員らは幹部が737MAX事故後も「あまりに楽観的な見通しを立てて」おり、「FAAの安全に関する規則や手続きを変更する必要があると認識していなかった」と考えている。  

また職員らが、「FAA幹部らは、航空業界関係者のビジネス面での業績達成を気にしすぎ、安全に関わる決定に責任を負っていない」とみていることも明らかになった。  

FAAは737型機の2度の事故を受けて、安全に関する局内の姿勢を改善するため、2019年4月に調査の実施を発表した。その際、調査が「とりわけ、率直な評価が得られるよう企図された」としていた。

ロイター
Copyright (C) 2020 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

米、中国製半導体に関税導入へ 適用27年6月に先送

ワールド

リビア軍参謀総長、トルコの墜落事故で死亡

ビジネス

米国株式市場=続伸、S&Pが終値で最高値 グロース

ビジネス

再送-11月の米製造業生産は横ばい、自動車関連は減
MAGAZINE
特集:ISSUES 2026
特集:ISSUES 2026
2025年12月30日/2026年1月 6日号(12/23発売)

トランプの黄昏/中国AI/米なきアジア安全保障/核使用の現実味......世界の論点とキーパーソン

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    素粒子では「宇宙の根源」に迫れない...理論物理学者・野村泰紀に聞いた「ファンダメンタルなもの」への情熱
  • 2
    【過労ルポ】70代の警備員も「日本の日常」...賃金低く、健康不安もあるのに働く高齢者たち
  • 3
    「食べ方の新方式」老化を防ぐなら、食前にキャベツよりコンビニで買えるコレ
  • 4
    ジョンベネ・ラムジー殺害事件に新展開 父「これま…
  • 5
    待望の『アバター』3作目は良作?駄作?...人気シリ…
  • 6
    12歳の娘の「初潮パーティー」を阻止した父親の投稿…
  • 7
    「何度でも見ちゃう...」ビリー・アイリッシュ、自身…
  • 8
    「個人的な欲望」から誕生した大人気店の秘密...平野…
  • 9
    なぜ人は「過去の失敗」ばかり覚えているのか?――老…
  • 10
    楽しい自撮り動画から一転...女性が「凶暴な大型動物…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入ともに拡大する「持続可能な」貿易促進へ
  • 3
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 4
    「食べ方の新方式」老化を防ぐなら、食前にキャベツ…
  • 5
    「最低だ」「ひど過ぎる」...マクドナルドが公開した…
  • 6
    【過労ルポ】70代の警備員も「日本の日常」...賃金低…
  • 7
    自国で好き勝手していた「元独裁者」の哀れすぎる末…
  • 8
    空中でバラバラに...ロシア軍の大型輸送機「An-22」…
  • 9
    待望の『アバター』3作目は良作?駄作?...人気シリ…
  • 10
    【実話】学校の管理教育を批判し、生徒のため校則を…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 4
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 5
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 6
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入と…
  • 7
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
  • 8
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出…
  • 9
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」…
  • 10
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中