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新型コロナ危機、世界中で石油のサプライチェーンに影響へ=IEA
4月2日、国際エネルギー機関(IEA)は1日発表したリポートで、新型コロナウイルスの感染拡大が引き起こした世界的な危機は世界中で石油のサプライチェーンに影響し、エネルギーセクターの他の部分にも波及すると警告した。写真はテキサスで2019年11月撮影(2020年 ロイター/ANGUS MORDANT)
[1日 ロイター] - 国際エネルギー機関(IEA)は1日発表したリポートで、新型コロナウイルスの感染拡大が引き起こした世界的な危機は世界中で石油のサプライチェーンに影響し、エネルギーセクターの他の部分にも波及すると警告した。
新型コロナの影響で世界中で燃料消費が激減したうえ、石油輸出国機構(OPEC)加盟国とロシアなどの非加盟国による協調減産体制の崩壊がもたらした供給ショックもあり、原油価格は急落した。
原油価格は1─3月期に史上最悪の暴落となり、3月単月でも55%と過去最大の下落率を記録した。
価格水準も3月30日に2002年以来の安値をつけた。
IEAによると、これを受けて石油会社は設備投資の削減に動いており、2020年の当初計画を20━35%下方修正している。
IEAは当初、2020年に主要産油国の純利益が前年比で50━85%落ち込むと推定していたが、需要ショックの程度次第では、減少率がさらに拡大する可能性もあるとしている。
多くの石油メジャーが既存の事業ポートフォリオを再評価する方針で、これによって製油所の閉鎖が相次ぐ可能性がある。
IEAはまた、原油価格の急落が他のエネルギーセクターに影響を及ぼす可能性を指摘し、原油価格の低迷が長引けば、天然ガスなどのクリーンエネルギーへの移行を巡る展望も影響を受けると警告した。