ニュース速報

ビジネス

新型肺炎、スイスフラン高に寄与 必要なら利下げも=中銀副総裁

2020年02月29日(土)04時16分

2月28日、スイス中銀のフリッツ・ツアブリュック副総裁は、新型コロナウイルスの感染拡大を受けスイスフランに対する需要が増大しているとし、必要なら利下げも辞さない姿勢を示した。写真は2015年1月、ベルンで(2020年 ロイター/Thomas Hodel)

[チューリヒ 28日 ロイター] - スイス国立銀行(SNB、中央銀行)のフリッツ・ツアブリュック副総裁は、新型コロナウイルスの感染拡大を受けスイスフランに対する需要が増大しているとし、必要なら利下げも辞さない姿勢を示した。

ツアブリュック副総裁は29日付のスイス紙Finanz und Wirtschaftに掲載されるインタビューで、フラン相場の上昇について 「新型ウイルスを巡る先行き不透明性の増大が背景にあると考えている」とし、「こうした時はフランは安全資産として買われやすくなる」と指摘。「新型ウイルスの感染拡大でスイス経済の見通しにも影響が及ぶ可能性がある」と述べた。

米財務省は1月に公表した外国為替報告書で「スイスフランがドルとユーロに対して上昇するに伴い、スイスの外貨購入は2019年半ば以降、顕著に拡大した」とし、スイスを監視対象に追加。これに対しスイス財務省は「スイスが不当な競争優位性の獲得や国際収支の調整防止のために自国通貨を操作することは一切ない」と反論している。

ツアブリュック副総裁はスイスは為替相場を操作していないとした上で、米国の監視対象指定にもかかわらずスイス中銀はフラン相場の上昇に歯止めを掛ける取り組みを続けると表明。スイス中銀が採用しているマイナス金利政策とフラン相場の上昇阻止に向けた市場介入に言及し、「中銀の政策の道筋は変わっていない。今後も政策措置を首尾一貫した形で利用していく」と述べた。

スイスの政策金利は現在マイナス0.75%と、世界最低水準にあるが、ツアブリュック副総裁は必要に応じてさらに引き下げられる可能性があると指摘。「中銀がマイナス金利政策を採用していることにより、スイスの政策金利は他の国より若干低い水準にとどまっている。これはフランの魅力低減に向けた重要な前提条件となっている」とし、「調整が必要と判断された場合、中銀は政策金利を一段と引き下げる」と述べた。

ロイター
Copyright (C) 2020 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

焦点:「氷雪経済」の成功例追え、中国がサービス投資

ワールド

焦点:米中間選挙へ、民主党がキリスト教保守層にもア

ワールド

トランプ米大統領、代替関税率を10%から15%に引

ワールド

中国、米国産大豆追加購入の可能性低下も 関税違憲判
MAGAZINE
特集:ウクライナ戦争4年 苦境のロシア
特集:ウクライナ戦争4年 苦境のロシア
2026年2月24日号(2/17発売)

帰還兵の暴力、ドローンの攻撃、止まらないインフレ。国民は疲弊しプーチンの足元も揺らぐ

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    命は長し、働け女たち――88歳「働くばあさん」が説く高齢期の「4つの覚悟」
  • 2
    「#ジェームズ・ボンドを忘れろ」――MI6初の女性長官が掲げる「新しいスパイの戦い方」
  • 3
    「水道水」が筋トレの成果を左右する...私たちの体には濾過・吸収する力が備わっている
  • 4
    少女買春に加え、国家機密の横流しまで...アンドルー…
  • 5
    100万人が死傷、街には戦場帰りの元囚人兵...出口な…
  • 6
    カビが植物に感染するメカニズムに新発見、硬い表面…
  • 7
    ロシアに蔓延する「戦争疲れ」がプーチンの立場を揺…
  • 8
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より…
  • 9
    「窓の外を見てください」パイロットも思わず呼びか…
  • 10
    揺れるシベリア...戦費の穴埋めは国民に? ロシア中…
  • 1
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より日本の「100%就職率」を選ぶ若者たち
  • 2
    命は長し、働け女たち――88歳「働くばあさん」が説く高齢期の「4つの覚悟」
  • 3
    なぜ「あと1レップ」が筋肉を壊すのか...「高速パワートレーニング」が失速する理由
  • 4
    【銘柄】マイクロソフトの株価が暴落...「AI懸念」で…
  • 5
    「ヒンメルならそうした」...コスプレイヤーが消火活…
  • 6
    海外(特に日本)移住したい中国人が増えている理由.…
  • 7
    「#ジェームズ・ボンドを忘れろ」――MI6初の女性長官…
  • 8
    「目のやり場に困る...」アカデミー会場を席巻したス…
  • 9
    オートミール中心の食事がメタボ解消の特効薬に
  • 10
    中国、パナマ運河の港湾喪失でパナマに報復──トラン…
  • 1
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 2
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を空中爆破...地上から撮影の「レア映像」を公開
  • 3
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 4
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」…
  • 5
    台湾侵攻「失敗」の大きすぎる代償
  • 6
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 7
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 8
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡…
  • 9
    中国、パナマ運河の港湾喪失でパナマに報復──トラン…
  • 10
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中