ニュース速報

ビジネス

物価モメンタム損なわれる恐れ高まれば、躊躇なく緩和=日銀総裁

2020年01月15日(水)10時17分

1月15日、日銀の黒田東彦総裁(写真)は、本店で開いた支店長会議であいさつし、政策金利について「物価安定の目標に向けたモメンタムが損なわれる恐れに注意が必要な間、現在の長短金利の水準またはそれを下回る水準で推移することを想定している」と述べた。日銀本店で2019年12月撮影(2020年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)

[東京 15日 ロイター] - 日銀の黒田東彦総裁は15日、本店で開いた支店長会議であいさつし、政策金利について「物価安定の目標に向けたモメンタムが損なわれる恐れに注意が必要な間、現在の長短金利の水準またはそれを下回る水準で推移することを想定している」と述べた。海外経済を中心に経済・物価の下振れリスクが大きい中で、物価安定目標に向けたモメンタムが損なわれる恐れが高まる場合には、躊躇(ちゅうちょ)なく追加的な金融緩和策を講じると話した。

黒田総裁は国内景気について、海外経済の減速や自然災害などで輸出・生産や企業マインド面に弱めの動きがみられるものの、「基調としては緩やかに拡大している」と指摘。先行きも、海外経済の減速による国内需要への波及は限定的で、「基調としては緩やかに拡大を続ける」と述べた。

物価については、原油価格の下落などの影響を受けつつも、需給ギャップのプラス圏推移や中長期的な予想物価上昇率の高まりなどにより「2%に向けて徐々に上昇率を高めていく」との見通しを示した。

また、日本の金融システムは安定性を維持しており、金融環境は極めて緩和した状態にあると指摘した。

(和田崇彦、浜田寛子 編集:高木匠)

ロイター
Copyright (C) 2020 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

マイクロソフト7─9月売上高、クラウド好調で予想超

ビジネス

米政府閉鎖、米経済に最大140億ドルの損失=議会予

ワールド

トランプ氏、韓国の原子力潜水艦建造を承認

ワールド

アルトマン氏、1.4兆ドルの野心的AIインフラ計画
MAGAZINE
特集:高市早苗研究
特集:高市早苗研究
2025年11月 4日/2025年11月11日号(10/28発売)

課題だらけの日本の政治・経済・外交を初の女性首相はこう変える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 3
    コレがなければ「進次郎が首相」?...高市早苗を総理に押し上げた「2つの要因」、流れを変えたカーク「参政党演説」
  • 4
    女性の後を毎晩つけてくるストーカー...1週間後、雨…
  • 5
    【話題の写真】自宅の天井に突如現れた「奇妙な塊」…
  • 6
    【クイズ】開館が近づく「大エジプト博物館」...総工…
  • 7
    【ウクライナ】要衝ポクロウシクの攻防戦が最終局面…
  • 8
    リチウムイオンバッテリー火災で国家クラウドが炎上─…
  • 9
    【クイズ】1位は「蚊」...世界で「2番目に」人間を殺…
  • 10
    【クイズ】12名が死亡...世界で「最も死者数が多い」…
  • 1
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 2
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 3
    中国レアアース輸出規制強化...代替調達先に浮上した国は?
  • 4
    【話題の写真】自宅の天井に突如現れた「奇妙な塊」…
  • 5
    超大物俳優、地下鉄移動も「完璧な溶け込み具合」...…
  • 6
    熊本、東京、千葉...で相次ぐ懸念 「土地の買収=水…
  • 7
    報じられなかった中国人の「美談」
  • 8
    庭掃除の直後の「信じられない光景」に、家主は大シ…
  • 9
    シンガポール、南シナ海の防衛強化へ自国建造の多任…
  • 10
    【クイズ】1位は「蚊」...世界で「2番目に」人間を殺…
  • 1
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 2
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になり…
  • 5
    「大谷翔平の唯一の欠点は...」ドジャース・ロバーツ…
  • 6
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 7
    増加する「子どもを外注」する親たち...ネオ・ネグレ…
  • 8
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
  • 9
    バフェット指数が異常値──アメリカ株に「数世代で最…
  • 10
    「日本の高齢化率は世界2位」→ダントツの1位は超意外…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中