ニュース速報

ビジネス

企業の消費者物価見通し、前回から小幅低下=12月日銀短観

2019年12月16日(月)10時28分

 12月16日、日銀が16日に発表した12月の全国企業短期経済観測調査(短観)における「企業の物価見通し」によると、企業が想定する消費者物価の前年比上昇率は、平均で1年後が0.8%上昇となり、前回9月調査から0.1%ポイント低下した。都内で2014年1月撮影(2018年 ロイター/Yuya Shino)

[東京 16日 ロイター] - 日銀が16日に発表した12月の全国企業短期経済観測調査(短観)における「企業の物価見通し」によると、企業が想定する消費者物価の前年比上昇率は、平均で1年後が0.8%上昇となり、前回9月調査から0.1%ポイント低下した。

3年後は同1.0%上昇、5年後は同1.1%上昇で、いずれも前回調査から横ばいだった。

同時に公表した企業の販売価格見通しは、現在と比べて平均で1年後が0.6%上昇、3年後が1.0%上昇で、いずれも前回調査から横ばい。5年後は1.4%上昇と前回調査から0.1%ポイント上昇した。

<慎重な大企業製造業>

ただ、企業の販売価格見通しを大企業製造業・非製造業別でみると、製造業が1年後変わらず、3年後0.2%下落、5年後0.3%下落と下落方向の予想になっているのに対し、非製造業は1年後0.4%上昇、3年後0.8%上昇、5年後1.0%上昇と正反対の予想となっている。

大企業製造業の慎重な見方は、足元の景況感を反映していると言えそうだ。

日銀が13日に公表した12月短観概要は、海外経済をめぐる不透明感から、大企業製造業の最近の業況判断指数(DI)は0となり、前回調査から5ポイント悪化した。悪化は4四半期連続で、2013年3月調査(マイナス8)以来、6年9カ月ぶりの低水準となった。

こうした中、大企業製造業では製品需要にも慎重な見方が出ており、需給判断DI(需要超過─供給超過)は足元マイナス10、先行きマイナス11と悪化方向の予想となっており、販売価格判断DI(上昇─下落)も足元マイナス6、先行きマイナス8と下落を予想する企業が増えている。

*見出しを変更して再送します。

(志田義寧 編集:内田慎一)

ロイター
Copyright (C) 2019 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

トランプ氏「同意しない者はFRB議長にせず」、就任

ワールド

イスラエルのガザ再入植計画、国防相が示唆後に否定

ワールド

トランプ政権、亡命申請無効化を模索 「第三国送還可

ワールド

米司法省、エプスタイン新資料公開 トランプ氏が自家
MAGAZINE
特集:ISSUES 2026
特集:ISSUES 2026
2025年12月30日/2026年1月 6日号(12/23発売)

トランプの黄昏/中国AI/米なきアジア安全保障/核使用の現実味......世界の論点とキーパーソン

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    素粒子では「宇宙の根源」に迫れない...理論物理学者・野村泰紀に聞いた「ファンダメンタルなもの」への情熱
  • 2
    【過労ルポ】70代の警備員も「日本の日常」...賃金低く、健康不安もあるのに働く高齢者たち
  • 3
    「食べ方の新方式」老化を防ぐなら、食前にキャベツよりコンビニで買えるコレ
  • 4
    ジョンベネ・ラムジー殺害事件に新展開 父「これま…
  • 5
    待望の『アバター』3作目は良作?駄作?...人気シリ…
  • 6
    12歳の娘の「初潮パーティー」を阻止した父親の投稿…
  • 7
    「何度でも見ちゃう...」ビリー・アイリッシュ、自身…
  • 8
    なぜ人は「過去の失敗」ばかり覚えているのか?――老…
  • 9
    「個人的な欲望」から誕生した大人気店の秘密...平野…
  • 10
    楽しい自撮り動画から一転...女性が「凶暴な大型動物…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入ともに拡大する「持続可能な」貿易促進へ
  • 3
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 4
    「食べ方の新方式」老化を防ぐなら、食前にキャベツ…
  • 5
    「最低だ」「ひど過ぎる」...マクドナルドが公開した…
  • 6
    【過労ルポ】70代の警備員も「日本の日常」...賃金低…
  • 7
    自国で好き勝手していた「元独裁者」の哀れすぎる末…
  • 8
    空中でバラバラに...ロシア軍の大型輸送機「An-22」…
  • 9
    待望の『アバター』3作目は良作?駄作?...人気シリ…
  • 10
    【実話】学校の管理教育を批判し、生徒のため校則を…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 4
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 5
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 6
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入と…
  • 7
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
  • 8
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出…
  • 9
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」…
  • 10
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中